ホーム トピックス 観仏日々帖 ぶらり散歩 古仏愛好 古仏礼賛 仏像の基本 アラカルト リンク データ 更新項目



盗難文化財

仏像盗難の歴史

仏像の盗難は、何も最近に限ったことではなく、歴史的に見ても、多くの事例が見られます。
著名なものを纏めてみました。

また、「埃まみれの書棚から」第29話・奈良の仏像盗難ものがたりに、奈良を中心とした近現代の仏像盗難の歴史とエピソードを連載掲載していますので、参考にご覧ください。

文化財防犯システム

最近、防犯に対する機器の開発や、システムなどが広く採用されており、これらのノウハウについても情報を頂くことが増えてきています。
侵入者検知通報システム、ICタグ埋め込み追跡システム等について紹介します。
興味のある方はご覧下さい。


岐阜・鹿苑寺で、県文・円空仏2体盗難(12/27)(2017年1月7日)


岐阜県美濃市は12月27日、同市立花の鹿苑寺(ろくおんじ)地蔵堂に安置されていた、円空仏2体が、盗難被害に遭ったと発表しました。
円空仏は、「天部像」の2体(像高63p・68p)で、共に県指定重要文化財に指定されています。

新聞報道によれば、
像は地蔵堂内の厨子の中にある本尊の地蔵菩薩の脇に置かれていましたが、25日朝に掃除のために堂内に入った地域の住民が、厨子の鍵が外れていることに気づき、盗難がわかったということです。
円空仏は、本尊と共に、日頃、秘仏とされており、地蔵堂の修理があった2012年12月以降、厨子は閉じられていたとのことです。


     
盗難に遭った、岐阜県美濃市鹿苑寺の円空仏と、安置されていた地蔵堂




米原市の寺院で仏像3体が盗まれる(6/17)(2016年6月25日)


滋賀県米原市にある「梅香山慈雲院 本荘観音堂」の仏像、3体が盗難にあったことが判りました。
仏像3体は、200〜300年前(江戸時代)から保管されてきたものとされ、被害額は計1350万円相当として届け出があったということです。

2016.6.18付、毎日新聞によると、

「今月1日午後4時半ごろから同16日午後5時ごろまでの間に、お堂「梅香山慈雲院 本荘観音堂」にあった毘沙門天像、十一面観音像、阿弥陀如来座像が盗まれた。
毘沙門天像が最も大きく、高さ約1・2メートル。いずれも木造という。
3体の他にもう1体があったが、無事だった。
戸には南京錠がかけられていたが、こじ開けられていた。
お堂は田畑に囲まれた住宅地にあり、地域住民が管理していた。 輪番で時折見回りをしており、1日には異常がなかったが、16日に無くなっていることに気付き、警察に被害を届け出たという。」

ということです。



和歌山県立博物館で企画展「防ごう!文化財の盗難被害」開催(6/11〜7/10)(2016年6月13日)


和歌山県立博物館で、企画展「防ごう!文化財の盗難被害」が開催されます。

開催期間は、2016年6月11日(土)〜7月10日(日)です。
詳しくは、
和歌山県立博物館HP展覧会ページをご覧ください。

全国で、仏像などの文化財が盗まれる事件が多発しています。
和歌山県でも、平成22年(2010)〜23年春にかけての1年間で、約60か所のお寺やお堂から、まつられていた仏像など160体以上が盗まれるという、過去に例のない連続文化財盗難被害が発生しています。
所蔵寺院、地区などでも、管理がなかなか行き届かないのが厳しい現状にあります。

また、未指定文化財などは、窃盗犯から押収された仏像等の所蔵者が不明なものも多数あるのが現状です。
和歌山県立博物館では、押収された所蔵者不明の盗難文化財を、警察・検察の保管期限後これを引き継いで保管されています。

本企画展は、こうした現状を踏まえ、新たな被害を防ぐためのアピールとして、実際に盗難被害にあった文化財を中心に展示し、文化財盗難の実態を多くの人にご紹介するよう開催されるものです。



対馬・海神神社の盗難如来像、韓国から返還(7/18)(2015年7月25日)


2012年10月、対馬・海神神社の銅造如来立像(重文)、観音寺の銅造観音菩薩像(県文)の2体が盗まれ、韓国で発見、犯人も逮捕されましたが、その後返還されていませんでした。
そのうちの1体、海神神社・如来立像が、3年ぶりに返還され、7月18日対馬に到着しました。
仏像は現在、対馬市の県立対馬歴史民俗資料館に保管されており、今後、保管場所や神社の防犯対策について検討することにしています。

返還された如来立像について、文化庁は「右手中指の先端部分に2〜3ミリ程度の欠損が見られる」と発表しました。
盗難前に撮影された写真で完全な状態だった中指が、押収後、韓国の国立文化財研究所に搬入された時点では破損していることから、「盗難時に何らかの衝撃で毀損(きそん)したのではないか」(文化庁)ということです。
欠損した部分は、鋳造時に溶かした銅が指先までまわり切らなかったために別途取り付けられたか、のちに補作されたもので、衝撃に弱い状態だったと見られています。


もう1体の観音寺・観音菩薩像は、「元の所有者」と主張する韓国の寺が、日本に渡った経緯が判明するまで日本に返さないよう求める仮処分を申請し、裁判所がこれを認めた為、韓国側は、現段階では返還するかどうか決めていないとしています。


                         
返還された対馬海神神社・銅造如来立像               重文指定時(1974)の仏像右手      盗難後の右手・中指が欠けている(2013.12)




長崎県対馬市・梅林寺の誕生仏盗難に遭うも犯人逮捕、仏像も無事(2014年12月1日)


長崎県対馬市の梅林寺の金銅・誕生仏が、11月24日盗まれているが判明しましたが、通報を受けた警察が同日に犯人を逮捕、誕生仏は無事に戻るという事件がありました。

盗まれた誕生仏は、対馬市・市指定文化財市指定されている、9世紀頃の金銅誕生仏です。

2012年10月、対馬海神神社の銅造如来立像(重要文化財)と、観音寺の銅造・観音菩薩像(県指定文化財)が盗難に遭い、韓国で発見・押収された盗難事件に続く、対馬の仏像盗難事件の発生で、マスコミ各社も、一斉にこの事件を報道しました。

時事通信は、次のように報道しています。

「長崎県対馬市の梅林寺から仏像を盗んだとして、県警対馬南署は24日、窃盗と建造物侵入の疑いで韓国籍の4人を逮捕した。
・・・・・・・
盗まれたのは市指定の有形文化財「誕生仏」(銅製、高さ10.6p)。
住職の春田勇禅さんによると、9世紀ごろに朝鮮半島から寺に伝わり、隣接する倉庫に保管されていた。
24日午後2時ごろ、外出先から戻った春田住職が倉庫のドアノブが壊され、盗まれたことに気付いて通報。同署員が同市の厳原港から出国しようとしていた容疑者らに職務質問したところ、紙袋の中から仏像が見つかったという。
・・・・・・
容疑者らは他に経典も所持。
倉庫にあった「大般若経」の一部が見当たらないことから、同署は関連を調べる。」


         
長崎県対馬市梅林寺と金銅・誕生仏像(9c・市指定文化財)



和歌山県博保管中「連続盗難被害仏像」のうち、阿弥陀三尊像の所蔵寺院判明(2014年6月29日)


和歌山県立博物館で保管中の盗難被害仏像のうち、「阿弥陀三尊像」が、紀ノ川「安楽寺」所蔵の仏像であったことが、この度判明しました。
現在、博物館で、公開展示中です。

2,014年6月26日付の「MSN産経ニュース」は、

持ち主が判明した
安楽寺「阿弥陀三尊像」

【盗難「阿弥陀三尊像」の持ち主は紀の川「安楽寺」】

との見出しで、次のように報じています。

平成22〜23年に県内で発生した連続文化財窃盗事件で、犯人逮捕後も持ち主が不明だった「阿弥陀三尊像」が、紀の川市桃山町の安楽寺の仏像だったことが県立博物館(和歌山市吹上)の調査で分かった。

きっかけは、同館が10年前に調査のために撮影した仏像の写真。
担当者は「持ち主が見つかってほっとしている」と話し、「盗難被害仏像の所蔵者判明!」とのタイトルで館内で展示されている。

同館によると、県内で約60件の文化財盗難事件が発生し、仏像など160点以上が被害に遭った。
23年4月に犯人が逮捕され、売り払われた仏像などの一部が回収された。
ただし、今回の阿弥陀三尊像3体を含む43点は持ち主が不明のままで、警察での保管期間が過ぎたため昨年2月から同館で保管されてきた。

阿弥陀三尊像は、江戸時代中期に作られた寄せ木造りの仏像で、3体で構成。
同館が持ち主を探していたところ、平成16年9月に撮影された文化財調査の写真のなかで、形や特徴が一致するものを発見。安楽寺から22年11月に盗まれ、被害届が出されていた仏像と分かった。
持ち主が分かったことから、同館では7月13日まで展示。

さらに、同19日からの夏休み企画展「文化財に親しもう!」でも公開し、展示終了後、9月に持ち主に返却するという。
大河内智之学芸員は「画像データが残っていたことが重要な手がかりになった」とし、「まだ持ち主が分からない文化財が多くある。一日も早く元の場所に戻せるよう、情報を寄せてほしい」と呼びかけている。

和歌山県立博物館での「スポット展示・盗難被害仏像の所蔵者判明!」の詳細については、
博物館ニュースHPをご覧ください。

また、県立博物館で保管中の所蔵者不明の盗難被害文化財については、
博物館HP、「和歌山県立博物館が保管する所蔵者不明の盗難被害文化財について」にて、 それぞれの個別説明と写真影像を見ることができます。



和歌山県立博物館が保管中の所蔵者不明の盗難被害仏像


博物館では、

「全ての資料を本来伝わってきた元の場所に戻せるように願い、関連情報とともに公開しますので、お気づきの情報がありましたら博物館までご連絡下さい。」

と、呼びかけています。


福岡県田川郡添田町の中元寺から十二神将像3体が盗まれる(2013年11月2日)


2013年10月27日、福岡県田川郡添田町の中元寺の町指定文化財となっている十二神将像のうち3体が盗まれました。

毎日新聞の報道によると、
 「27日午前7時10分ごろ、添田町中元寺の薬師堂から、町指定文化財十二神将の木製仏像12体のうち、3体がなくなっているのを、管理者の山本文一・上中元寺観光協会長が見つけた。田川署が窃盗容疑で調べている。
 仏像は施錠されていない堂内の、鍵のかかったガラスケースに収められていたが、ケースのドアを強引にこじ開けて隙間(すきま)を作り、そこから入り込み盗んだとみられる。」
とのことです。

十二神将は高さ92センチで、江戸前期の作。
残り9体と、県指定文化財で平安後期の木造薬師如来像は無事だったそうです。


盗まれた対馬海神神社如来立像など韓国で発見(2013年2月2日)


昨年、10月8日盗難にあった、対馬海神神社の銅造如来立像(重要文化財)と、観音寺の銅造・観音菩薩像(県指定文化財)が、韓国で発見され当局が押収しました。
2体の金銅仏は、韓国当局から日本側に引き渡される見込みですが、朝鮮半島で造られた仏像であることから、返還に議論がおこる可能性もありそうです。

押収された海神神社像と、観音寺像
1月29日付の朝日新聞デジタルは、次のように報道しています。

「韓国の警察当局は29日、長崎県対馬市の神社仏閣から、日本国指定の重要文化財を含む仏像2体などを盗んで密輸入した疑いで、韓国人の窃盗グループら男5人を検挙したと発表した。 仏像2体は押収され、韓国文化財庁が保管している。
犯行グループは計8人前後とみられ、うち窃盗役の3人が昨年10月、対馬市の海神神社で国の重要文化財の銅造如来立像を、観音寺で県指定有形文化財の観世音菩薩坐像を盗んだ疑い。仏像2体は船で福岡から釜山に持ち込まれ、闇のルートで高価で売買されようとしていたという。
仏像2体を保管している韓国文化財庁は近く、日本から関係者を呼んで鑑定を実施。本物だと確認されれば、日本側の要請を踏まえて返すことになるという。」


これらの仏像は、釜山にフェリーで持ち込まれた際の通関手続きでは、模造品と判断されていたということです。
また、同時に盗まれた、多久頭魂(たくずだま)神社の大蔵経は、犯行直後に神社のそばの山に捨てたと供述しているとのことです。

長崎県・対馬で、海神神社 如来立像(重文)他が盗難(2012年10月13日)


長崎県対馬市峰町の海神神社にある重要文化財・銅造如来立像が、10月8日盗難にあったことが判明しました。
宝物館の二重扉になっている出入り口の南京錠3個全部が壊され、仏像を入れていた館内の強化ガラスケースが倒されていたとのことです。
この如来像は、像高38.2p、新羅渡来の小金銅仏で、8世紀、統一新羅時代の制作とされています。
対馬には、朝鮮渡来の仏像が数多く伝えられていますが、この金銅仏は、黒瀬観音堂の金銅如来坐像と共に、対馬の渡来新羅仏を代表する仏像として、大変有名な小金銅仏です。

この像は1995年にも盗難被害に遭いましたが、、その時は犯人が逮捕され神社に戻されています。

また、同日に、対馬市豊玉町の観音寺にある銅造・観音菩薩像(県指定文化財)と、厳原町にある多久頭魂(たくずだま)神社の大蔵経(727冊・県指定文化財)の一部も、盗難にあったことが判りました。
共に、13〜14世紀、朝鮮半島、高麗時代に制作されたものです。

観音・観音菩薩坐像は、像高50.5p、像内から発見された結縁文により、天暦3年(1330)浮石寺に於いて戒真等三十数名の人々の発願によって造立された観音像であることが知られ、制作年代、制作過程等が明らかな高麗仏として、貴重な存在です。


                      
海神神社・如来立像                  観音寺・観音菩薩坐像                         多久頭魂神社・大蔵経           .



熊本県湯前町・教育委員会では、「盗まれた仏像」を探しています。(2012年6月29日)

 熊本県球磨郡湯前町馬場にある、八勝寺阿弥陀堂の三体の仏像が、盗難にあっています。
*平成4年12月に町指定文化財「木造薬師如来立像」(94.6p)
*平成6年11月から12月8日の間に県指定文化財「木造観音菩薩立像」及び「木造勢至菩薩立像」(48.5p)
が、盗まれました。

湯前町教育委員会では、この三体の仏像を探しています。
詳しくは、湯前町のHP「湯前町八勝寺の仏像を探しています!」を、ご覧ください。
湯前町HP:http://www.town.yunomae.lg.jp/index.php  
〜盗難仏像の写真、情報連絡先などが開催されています。〜
湯前町教育委員会のご担当から、情報収集の一環として、当HPにも掲載のご依頼がありました。


                      
八勝寺・薬師如来像                  観音菩薩像               勢至菩薩像



● 高知県香南市・恵日寺の重文「大日如来像」の盗難〜犯人逮捕、仏像発見(2012年6月29日)

本年3月、香南市・恵日寺の重要文化財「木造大日如来像」が盗まれたが、5月30日に犯人が逮捕され、車のトランクから、大日如来像が見つかった。

共同通信社記事によると、以下のとおり。
「逮捕容疑は、3月12日から13日ごろ、同県香南市の恵日寺に侵入し、国重要文化財の木造大日如来坐像など仏像4体、時価計約1億4千万円を盗んだ疑い。
 県警によると、盗まれた仏像の取引が新大阪駅の駐車場で行われるとの情報提供が県警に寄せられたため、5月30日に高知県警の警察官が駐車場に張り込んだところ、高知ナンバーの車が現れた。
警察官が乗っていた男を職務質問、車のトランクから大日如来坐像が見つかったという。」

● 和歌山・仏像盗容疑で逮捕(2011年4月3日)

 和歌山県警は、かつらぎ町で盗まれた仏像が大阪府内の古美術店で売られているのを捜査員が発見、持ち込んだ男と妻を逮捕した。
男は同県かつらぎ町東谷にある弁天堂に侵入、弁財天像1体と仏像15体を盗んだとしている。
 男はこれまでに何度も仏像盗み、売って生活費にしていたと供述しておりたの盗難事件の関連も調べる。

● 和歌山・大師堂で仏像3体盗まれる(2011年03月26日)

 和歌山県みなべ町熊瀬川の大師堂で、仏像3体が盗まれているのが分かった。
 大師堂には、弘法大師と大日如来、阿弥陀如来像の3体が祭られていた。弘法大師像は1923年に永福寺(印南町)から授かったもので、数百年の古い歴史 があるとされる。ほかの2体は大師堂建立(1923年)以前から地元で祭られていた。格子戸に鍵を掛けていたが、戸の下部を縦約50cm、横約40cm破 られ侵入されたもよう。直径20cmの鐘も盗まれていた。

● 和歌山・宝蔵寺で本尊など仏像4体盗まれる(2011年3月9日)

 和歌山県橋本市西畑の宝蔵寺で今年1月から2月にかけて、本尊としてまつられていた聖観世音菩薩像(像高1.2m)など木製の仏像4体が盗まれていたことが分かった。
 宝蔵寺は無住寺で、仏像は鍵のかかった本堂の中に厨子に入れて安置されていたが、聖観世音菩薩像と、薬師如来像など3体(像高さ0.3〜0.6m)が盗まれているのを発見。木製の扉に直径約3cmの穴が開けられており、何者かが穴から鍵を開けて盗んだと見られる。
 旧学文路村(現・橋本市)誌によると、聖観世音菩薩像は江戸時代末期の文久2年(1862年)の制作とされる。普段は公開していないが、3月の初午(うま)や9月の彼岸など年に数回、開帳し、多くの住民がお参りする。文化財などには指定されていない。

● 長野・池田町の仏像県外で発見(2011年2月22日)

 長野県池田町広津のお堂で毘沙門天立像(県宝)が盗まれた事件で、仏像が県外で発見され、管理者の住民に返還された。
 毘沙門天立像仏像はヒノキ材の一木造りで像高111cm。平安後期の作とされ、1977年に県宝に指定された。近隣住民が管理していた。目立った損傷などはないという。

● 長野・広津地区で4年間で、5件、37体が盗難(2011年2月18日)

 長野県北安曇郡池田町広津地区栂ノ尾の仏堂から毘沙門天立像(県宝)が盗まれた件で、池田町教委の調査によると、過去に5件の盗難があり、37体の被害あったことが分った。
 2005〜08 年に広津地区の日野で十二神将10体、南足沼で十王像など16体、郷志窪で薬師如来坐像など9体、菅ノ田で聖徳太子立像1体、日影山は勢至菩薩坐像1体の 各集落から被害報告があった。いずれも盗難の日時は不明という。

 集落で管理に不安があれば町が預かると呼び掛けていたが、町の保管は1件にとどまっ ていた。




● 京都・仁和寺で仏像3体盗難(2011年2月16日)

 京都市右京区の仁和寺で、境内にある「御室八十八カ所霊場」のお堂から仏像3体がなくなっているのが分かった。
 盗まれたのは千手観音像2体と弥勒菩薩像1体で、像高は90〜95cm。いずれも霊場の順路に点在する小さなお堂に安置され、文化財指定は受けていない。
 この霊場では2001年に仏像約40体、2009年に1体が盗まれている。

● 和歌山・不動院で不動明王像を新調(2011年1月29日)

 和歌山県田辺市中辺路町小皆の不動院で、昨年秋に盗まれた不動明王像の代わりに新しく設置された不動明王像の開眼供養が営まれた。
 不動院には本尊である不動明王像のほか、坐像など数体が安置されていたが、昨年11月末、お堂正面の扉が破壊され、真ちゅう製の不動明王像だけが盗まれていた。犯人は現在も見つかっていない。

● 和歌山・みなべ町猪野山公園の観音堂で仏像盗まれる(2010年12月1日)

 和歌山県みなべ町の猪野山公園にある観音堂から、阿弥陀如来坐像がなくなっていることが分かった。
 観音堂は1981年に建てられ、本尊の観音像と両脇に阿弥陀如来像が安置されていたが、そのうち、阿弥陀如来像1体が盗まれた。
 盗まれた像は同町北道の無常堂(法華寺)から移された像高50〜60cmの像で、江戸時代に作られたという。残った2体は昭和50年代に作られたもの。
 地元の人たちが最後に仏像を見たのは、10月18日の法要の時だという。

● 岐阜・千体寺で市重文の仏像盗難(2010年11月6日)
 岐阜県瑞穂市田之上の千体寺の本堂から、市の指定文化財「千体仏」の一部が盗まれていた。
 千躰仏は鎌倉時代後期から室町時代の作とされ、大小約1000体の仏像で1組となっている。盗まれたのは、その中で中央に安置されている像高約60cm の最も大きい阿弥陀如来坐像と像高20cmの仏像。地元の花まつりで祭られる像高約10cmの釈迦如来像も無くなっていた。
 同寺は住職がおらず、地元の新月自治会が管理している。普段は無人で、本堂入り口の鍵は施錠されていたが、一部のガラス戸が無理やり開けられていたという。

● 福岡・民家から純金仏像盗難(2010年10月19日)

 福岡県新宮町の民家にあった純金製の仏像が盗まれた。
 盗まれたのは像高約25cm、重さ約1.6kgの聖観世音菩薩像。自宅の仏間に箱に入れて置いてあったという。前回、箱を開けて仏像を確認したのは9月20日だったという。

● 和歌山・仏像の盗難急増(2010年9月27日)

 和歌山県内で今年に入ってから仏像の盗難が相次いでいる。
 被害は現在までに20件、65体。8月中旬以降に増え、今月だけで7件ある。地域は紀北から徐々に南下しており、印南町で3件発生した。
 被害の仏像は1体を除き、自治体の登録を受けていない未指定の文化財で、大半が住職のいない「無住」の寺や、管理する人のいないほこらに保管されており、鍵がない所も多い。


 県教委によると、県警に被害届のあった仏像の盗難は2007年に3件、2008年に5件だったのが、2009年は15件に増えた。仏像マニアに売った り、ネットオークションで売りさばいたり、海外に流出している可能性もあるという。

 未指定の文化財は写真や大きさなどの記録が整備されておらず、捜 索の手掛かりは少ない


● 無人寺社の防犯対策に補助金(2010年9月26日)

 文化庁は2011年度、普段は人のいない寺や神社にある重要文化財などを盗難から守るため、防犯設備の整備に掛かる費用の一部補助に乗り出すだ。
 貴重な仏像などの無人寺社からの盗難が近年多発していることを踏まえ緊急対策費として予算をを計上した。

 同庁の調査によると、2007〜09年の3年間で、各都道府県教育委員会が把握しているだけでも、計105件の文化財の盗難事件があったという。被害 件数は2007年20件、2008年40件、2009年45件と増加傾向にある。
 これまでも、文化財の保管庫の設置など規模の大きな防犯対策に対して 補助金を支給していたが、小規模な防犯設備の設置には対応していなかった。


● 奈良・盗難飛鳥仏、36年ぶり戻る(2010年9月25日)

 飛鳥時代の豊浦寺跡にある奈良県明日香村の向原寺から1974年に盗まれた仏像が、オークションに出品されているのがわかり買い戻された。
 見つかったのは、金銅観音立像で、像高24.1cm)で、寺伝では江戸時代の明和9(1772)年に境内の「難波池」から頭部(4.1cm)のみが発見され、当時の京都の仏師により新たに体部が鋳造され、接合されたとされる。
 頭部は飛鳥時代後期(7世紀末〜8世紀初め)の制作と見られている。
 今年8月に大阪府箕面市の大学院生が、京都市のオークション会社のカタログに、この仏像の写真が掲載されているのに気付き、寺に電話。向原寺が、同社を通して所有者から購入した。
 向原寺(豊浦寺)は、蘇我稲目により国内で最初に仏像が置かれた地とされる。
 仏像は9月25日から同寺本堂で公開される。

 

● 和歌山・嵯峨谷観音寺で仏像4体など盗難(2010年9月24日)

 和歌山県橋本市高野口町嵯峨谷(さがたに)の嵯峨谷観音寺から仏像がなくなっているのが分かった。
 盗まれたのは阿弥陀如来坐像(像高37cm)など仏像4体と木版画1枚。仏像はいずれも江戸時代の作とみられ、文化財には指定されていない。
 寺は地元住民が管理しており、普段は無人でかぎもなかった。
 9日には同じ高野口町の千光寺観音堂でも被害が発覚しており、同一犯の可能性もあるとみられる。


● 和歌山・千光寺で仏像盗難(2010年9月23日)

 和歌山県橋本市高野口町上中の千光寺で今月9日、市教委が市史編纂の調査に入ったところ、観音堂の木造千手観音立像(市文)がなくなっているのが見つかった。
 観音像は鎌倉時代に制作されたと考えられる像で、集落から少し離れた小高い丘の上の観音堂に安置されており、管理は地元の住民が担っている。本堂は施錠されているものの、外から障子を破ると簡単に開けられる状態だった。他に安置されていた仏像3体も盗まれた。


● 和歌山・印南町でまた仏像盗難(2010年9月18日)

 和歌山県印南町崎ノ原のほこらに安置していた仏像一体がなくなっていることが分かった。
 被害にあったのは、国道425号沿いにある崎ノ原のほこらで、地元で「十手観音菩薩」と呼ばれる木製の仏像で像高さ約50cm。御坊署管内4件目の被害で、いずれも無人で人気のないところが狙われている。


● 和歌山・薬師堂で仏像2体盗難(2010年9月17日)

 和歌山県印南町西神ノ川地区の薬師堂から仏像2体が盗まれているのが分かった。

 盗まれたのは、金属製の弥陀三尊像(像高50cm)と木造弘法大師坐像(像高さ約1m)。薬師堂には全部で4体安置していたが、残り2体は無事だった。


● 和歌山・廣善寺で、仏像1体が盗難(2010年9月16日)

 和歌山県日高川町山野地内、市川地区にある廣善寺で、仏像1体が盗まれていたことが分かった。
 盗まれたのは、行基菩薩観音(像高さ約50cm)。3体並べて置いているうちの1体で、ほかの2体は無事だった。
管内では印南町樮川でも4体が被害に遭っており、同一犯の可能性もあるとみて御坊署が窃盗容疑で捜査している。


● 和歌山・大師堂で仏像盗まれる(2010年9月15日)

 和歌山県印南町樮川の大師堂に安置されていた弘法大師坐像がに盗まれていたことが分かった。  大師堂は、県道から約200m入った山あいの小さな山頂にあり、弘法大師坐像1体 (像高さ20cm) のほか、 子安大師などの3体(像高20〜30cm)の合わせて4体がなくなっていた。
  扉の前にはさい銭箱が置かれているが、 物色した形跡はなく、 古い仏像だけを狙った犯行とみられている。 4年前にも、 大師堂と同じ敷地内にある観音堂に安置していた観音像が被害に遭っている。


● 狙われる市井の文化財盗難被害相次ぐ(2010年8月18日)

 全国各地の寺社に安置された仏像や地蔵、狛犬などが次々に盗まれている。
文化庁の初めての調査で分かった。2007〜2009年度の3年間で盗難被害は都道府県教委が把握できた分だけで被害件数は少なくとも計105件にのぼ り、件数は年々増加。件数は2007年度が20件、2008年度40件、2009年度45件と毎年増えていた。都道府県別の件数(3年分)では和歌山 20、滋賀13、群馬、静岡各11、京都、奈良各10などが目立った。被害の多くは、国や自治体の文化財指定を受けていない文化財だが、国指定重文が2 件、県・市指定の文化財が9件あった。


     

奈良県自作寺不動三尊像      奈良県自作寺千手観音像


● 韓国で盗難文化財1,200点を密売(2010年7月27日)

 韓国で、盗んだ文化財を市中で売った骨董品業者と現職大学教授などが警察に逮捕された。
 流通させた文化財はおおよそ1,200点余にもなり、出処を隠そうと文化財を毀損までしたという。
 警察はこれら文化財を流通した無許可インターネット競売サイト業者など、6人を非拘束立件して、持ち主を見つけれらない資料は国家に帰属する方針だ。

● 千葉・西福寺で墓石など50基壊される(2010年7月18日)

 千葉県佐倉市上志津の西福寺で、敷地内の墓石や石仏など約50基が倒された。昨夜は盆踊りが開催され、大勢の客が訪れていたという。

● 北海道・大平和寺で地蔵菩薩像破損(2010年7月5日)

 札幌市西区平和の大平和寺で、石造地蔵菩薩像(像高約90cm)が倒され、首から上がなくなっていた。
 地蔵菩薩像は台座ごと後ろに倒され、近くにあった木造のほこら(高さ約1.5m)も壊されていた。
この地蔵菩薩像は今年3月にも首が折られ、接着剤で修復していたが、6月末にも再び折られ、頭部が近くの駐車場に放置されていた。
 また、先月15日と29日には地蔵菩薩像付近にあるお堂の扉ガラスが破られるなどの被害があった。付近は地元では「心霊スポット」として知られており、数年前からいたずらなどの被害が続いているという。

● 埼玉・美里と本庄の寺で仏像破損(2010年6月27日)

 埼玉県美里町関の長勝院で、地蔵菩薩像1体(像高約75cm)が倒され、首が折れていた他、本庄市西五十子の不動寺でも地蔵菩薩像(像高約80cm)3体が倒され、うち2体の首が折れているが発見された。
 長勝院では半月前にも、参道脇に並んでいた地蔵菩薩像6体に黒い塗料が吹き付けられており、今回倒された地蔵はその中の1体だった。不動寺の地蔵菩薩像も同じ頃に倒されていた。

● 奈良・東大寺で法具盗難(2010年5月15日)

 奈良市雑司町の東大寺不動堂護摩壇に飾られていた密教法具の三鈷杵と独鈷杵が盗まれた。
 奈良署は無職の男を、窃盗と建造物侵入の容疑で逮捕した。
 調べによると男は、家でお経をあげる時に本物がほしかったという。いずれも指定文化財ではなかった。

● 和歌山・高野寺で仏像盗難(2010年4月27日)

 和歌山県和歌山市元寺町北ノ丁の高野寺で前堂内に安置されている仏像が盗まれた。
  盗まれたのは像高約40cmの仏像で、住職が本堂の前にある前堂の中で、座り込んで仏像を物色している容疑者の姿を発見。声を掛けたところ逃げたため、和 歌山東署に通報した。たまたま署員が容疑者の特徴を知っており、自宅の前で張り込んでいると、容疑者が自転車の前かごに仏像を積んで帰宅したため、窃盗の 疑いで緊急逮捕した。

● 和歌山県で盗まれた庚申塔5年ぶり地元へ(2010年4月21日)

 和歌山県上富田町生馬で2005年春に盗まれた庚申塔が、田辺市上秋津で拾われ、同市龍神村の寺で保管されていたことが分かり、5年ぶりに生馬に戻される。
 2009 年1月、上秋津の地蔵の前に庚申塔が置かれているのが発見され、龍神村東の大応寺で預かっていた。

その後、紀伊民報で庚申塔についての連載が始まった のをきっかけに、生馬の庚申塔であることが分かった。

 庚申塔は、高さ42.8cmで、青面金剛像と三猿像が彫られており、側面には「天明五 (1785)己十二月」の銘がある。



● 大阪・今養寺で重文の如来坐像が盗難(2010年3月24日)

 大阪府能勢町野間西山の今養寺で、大日如来坐像(重文 像高117cm 平安後期)が盗まれた。
 収蔵庫の鉄製扉にバールでこじ開けられたような跡があり、鍵が壊されていたという。
 収蔵庫にあった無指定のもう1体の仏像は無事だった。

● 愛知・観音寺で仏像の計2体盗難(2010年3月21日)

 愛知県一宮市浅井町西海戸の観音寺で、本尊阿弥陀如来坐像(造高83cm 市文)と、「みかえりの弥陀」と呼ばれる阿弥陀如来立像の計2体が盗まれているのがわかった。
 同寺は無住で、昨年12月30日の大掃除の際に仏像はあったといい、その後盗まれたらしい。

 観音寺 阿弥陀如来坐像

● 埼玉・高蔵寺で仏像盗難(2010年3月20日)

 埼玉県寄居町今市の高蔵寺で、仏像が盗まれた。
 盗まれていた仏像は屋外に並べられていた13体の内の7体で、像高約50cm。いずれもセラミックの表面を青銅でコーティング加工したもので、一見青銅で作られているように見えるという。
 表面を加工されていたのはうち8体で、台座にボルトで固定されていた1体は無事だった。
 県内では18日にも小川町で表面を金属加工された地蔵11体が盗まれる事件が発生しており、寄居署は関連を調べている。


● 埼玉・龍谷山薬師如来水子地蔵尊で水子地蔵11体盗難(2010年3月18日)

 埼玉県小川町小川の西光寺が管理する龍谷山薬師如来水子地蔵尊で、水子地蔵像が盗まれた。
 盗まれていた地蔵像32体の内11体で、像高約68cmの石造だが、いずれも表面が金属コーティングされており、一見すると銅製に見えるという。石の台座にセメントで固めてあったが、揺すってはがされたとみられる。
 地蔵は山の斜面に4段のひな壇状に並べ、全部で32体あったが、盗まれた11体以外はコーティングがされていないため、金属を盗む目的ともられるという。

● 埼玉・聖岩寺の火災で元住職を逮捕(2010年3月9日)

 埼玉県東秩父村安戸聖岩寺で、昨年11月本堂や庫裏などに放火し、本堂約262平方m、庫裏(母屋)約198平方m全焼させた疑いで、当時の住職を逮捕した。
 同署によると、本堂の数カ所と庫裏の寝室などからエンジンオイルの反応が出ており、本堂裏の物置からは開栓済みのエンジンオイルの缶も見つかっている。
 火災前日に本堂には2億750万円、仏具関係に4千万円の火災保険が掛けられていた。また庫裏などは2006年、5千万円の保険に入っている。
 火災の翌日、日高市にある容疑者の妻の実家からは、火災前日に容疑者が運び出した古文書「御朱印状」9通(村有形文化財)をはじめ、過去帳、先代の位牌、袈裟などが見つかった。
 しかし、村指定有形文化財の絵画「釈迦仏涅槃の軸」(縦3.6m、横2.7m)はまだ発見されていない。
 同寺は開山時期は不明だが、約500年ぐらい前に建てられた。享和3年(1803)に類焼で本堂が全焼。今回焼失した本堂は文化10年(1813)の完成という。

● 福岡・油山観音の仏像盗容疑者、ため池で遺体発見(2010年2月6日)

 福岡市城南区の油山観音から聖観音坐像(重文)盗んだとして、窃盗容疑で指名手配されていた容疑者が、福岡市内の農業用ため池の底で水死体で発見された。同県警では、容疑者を被疑者死亡のまま窃盗容疑で書類送検する方針。

● 三重・正福寺で盗難の行者像戻る(2010年1月31日)

 三重県伊賀市下友生、正福寺の大日堂から盗まれた行者像が京都市内の仏具店で発見され、寺が買い戻すことになった。
 行者像は木造で、像高さ56cm。大日堂に弘法大師像とともに安置され、年3回程度の会式などで開帳される以外、堂は施錠されていた。
 2008年3〜6月、奈良市の元住職が、行者像と大師像を盗んだことを自供し、売却した仏具店で発見された。
 一連の仏像盗難事件では、4府県の59社寺から157点を盗んだとされるが、所在がわかったのは35点で、所有者が判明して返還されるのは最後で17点目となる。その他の18点は所有者がわからないままとなっている。


● 三重・菅原大辺神社に盗難仏像返還(2010年1月29日)

 三重伊賀市大野木の菅原大辺神社で、昨年相次いだ仏像の窃盗事件で、被害にあった薬師如来像が返還された。
 菅原大辺神社では昨年9月、境内の弥勒堂から本尊の弥勒菩薩像をはじめ如意輪観音像、薬師如来像、十二神将立像(12体)の全15体が盗まれていたのが見つかった。
 奈良県警が別の仏像窃盗容疑で逮捕した奈良市内の男の調べで同神社でも盗んでいたことが判明。薬師如来像は京都市内で発見されたが、他の14体は依然行方が分かっていない。


● 奈良の仏像盗難事件捜査終結(2010年1月27日)

 奈良県内などで相次いだ仏像盗難事件で、元住職が仏像やこま犬など計157点を盗んだことを裏付け、捜査を終結した。
 事件は、平成18年1月〜21年7月、神職や住職らがいない京都、奈良、滋賀、三重の4府県の59社寺から、仏像やこま犬、掛け軸など計157点を盗んだ疑い。
 被害品のうち約140点は、被害品が海外に出回るなどして所在が確認できていないという
 所在が確認できたのは35点で、その内、所有者が判明して返還されるのは17点。その他の18点は所有者がわからないままとなっている。

● 三重・不動寺で盗難の不動明王像の身代わりで護摩法要(2010年1月19日)

 三重県名張市滝之原の不動寺で、昨年盗まれた本尊の不動明王像(像高約1.2m)の代わりに不動明王像の掛け軸を使った護摩法要が営まれた。
 同寺では昨年8月までに、不動明王像など5体の仏像が盗まれているのが見つかったが、信者が寄贈した不動明王像の掛け軸を前に100年以上前から続いている護摩法要が行われた。
 盗まれた像の写真はなく、仏像の特徴が分かる人もいないことなどから、仏像が発見されるのは難しいと見られている。


● 愛知・応仁寺で盗まれた寺宝を発見(2010年1月18日)

 愛知県碧南市油渕町の応仁寺で、1987年に寺の宝物蔵から盗まれた蓮如上人真筆の掛け軸や仏像など骨董店で見つかり、寺で買い戻すことが決まった。
  盗まれた寺宝は、蓮如上人真筆の名号や経文の掛け軸、肖像など上人関連の10点をはじめ、江戸中期から後期にかけて描かれた釈迦や聖徳太子、親鸞聖人、法 然上人の絵伝など49点。今回見つかったのはその内、上人真筆の名号「南無阿弥陀仏」や経文「能発一念喜愛心」など掛け軸29点。如上人関連の10点は当 時、碧南市文化財に指定される直前であったが、指定予定の4点も入っていた。
 これらの寺宝は1月23、24日に一般公開される。

● 名古屋で墓石や仏像が倒される(2010年1月16日)

 名古屋市守山区川東山の東山霊園で、墓石20基と仏像1体が倒され、仏像4体が割られているのが見つかった。約800m東にある龍泉寺の松洞墓地でも墓石25基が倒されているのが見つかった。
 近隣住民が東山霊園の駐車場で若い男らが騒いでおり、倒れる音がした話しており、男らが二つの墓地で相次いで墓石を倒した可能性があるとみている。

● タイの博物館から仏像を盗んだ大学生逮捕(2009年12月28日)

 今月初め、タイ東北部の国立コーンケン博物館で、所蔵されていた仏像など100点近くが盗難にあう事件が発生したが、タイの警察は国立コーンケン大学の男子学生と故買商の男を逮捕し、盗品の大半を無事回収した。
 事件が発生したのは、今月4日から5日にかけて。タイ東北部の国立コーンケン博物館に所蔵されていた仏像など、91点が盗難被害にあった。盗まれた仏像は数百年前のものが多く、中には1000年以上前の出土品も含まれていたという。
 調べでは、学生は今月4日の夜に博物館に盗みに入り、そして盗難品の一部を故買商の男に売ったと供述している。
 タイではこれまでも、寺などにおいて、由緒ある仏像が盗難にあう事件が多発している。そのため、今後こうした盗難事件を防ぐべく、警備員や防犯カメラを増設するなどの対処を行う方針だという。

● 大分で石造観音像盗まれる(2009年12月15日)

 大分県杵築市溝井の地蔵群「轟(とどろき)地蔵」で、周囲に置かれていた石製の観音像1体(高さ約2m2)が盗まれた。
 観音像は本尊や多数の地蔵がある谷底のがけに数体設置されているが、このうちの1体が台座だけ残されていた。
 観音像は重さが数百キロあるため、何者かがクレーンなどを使って運び出したとみられるという。


● タイで博物館、盗難多発で警備強化へ(2009年12月11日)

 タイで東北コンケン国立博物館で古美術品など約100点が被害に遭った博物館をねらった盗難事件が続いている。
 タイの芸術局では、博物館における盗難は、警備の不備が最大の原因と指摘し、防止策として、警備員の増員、防犯用鉄柵の設置、監視カメラの増設、来館者の荷物チェックの4項目を指示した。
 文化財などについては、安全性を確認の上、ICタグの導入も検討するほか、盗難品の国外持ち出しを防ぐため、税関にも監視の強化を要請した。

● 油山観音の仏像盗難、容疑者逮捕(2009年12月9日)

 福岡市城南区の油山観音の本堂から国指定重要文化財の観音像が盗まれた事件で、福岡県警は、窃盗容疑で福岡市の会社員の男を逮捕し、共犯の男を指名手配した。
  盗まれた聖観音坐像は像高78.7cmの寄木造で室町時代の制作とみられる。10月3日から4日早朝の間に盗難に遭ったが古物商から「盗まれた観音像らし きものがオークションに出品されていた」との情報があり、捜査の結果容疑者を特定した。観音像は県警が押収したが、一部修復され、磨かれた跡があるとい う。
 また、観音像と同時に盗まれた青銅製の手鏡(直径約25cm)や台座は見つかっていない。

● 埼玉・地蔵菩薩像が壊される 付近の寺でも同様の事件(2009年11月22日)

 埼玉県本庄市清瀬の正法院立岩寺で、参道脇の地蔵大菩薩像が壊された。
 地蔵大菩薩像は像高約2mの石造で、頭部が地面に落ちていた。
 この仏像は6日にも頭部が壊されたほか、9〜10月には市内の別の寺でも石製の仏像5体が壊される事件が発生したという。

● 滋賀・大津で文化財防犯学講座開催(2009年10月28日)

 滋賀県教育委員会が仏像窃盗や歴史的建造物への落書きなど、相次ぐ文化財受難を考える講座「仏と盗人と落書きと−文化財防犯学ことはじめ」を大津市打出浜の「コラボしが21」で開催された。
  滋賀県では、いったん減少傾向にあった仏像窃盗が最近3年間で増加傾向にあり、近隣府県でも多いため企画された。県教委の技師が講師役を務め、最近の文化 財犯罪が高齢化や過疎化による地域社会の弱体化が進んだことが背景としてあり、窃盗品の返還の可能性を高めるため、写真撮影して資料として残すことを実例 を交えて呼びかけた。実際に県内でも2003年以降56件の仏像盗難のうち返還は4件ですべて写真があったという。
 江戸期の滋賀、福井を舞台に、犯罪者を捕まえたときの対応を書いた古文書も紹介され、現代にも生きる昔の人の知恵に触れ、防犯のあり方を考え直す。

● 奈良県無住社寺で施錠2割、防火設備9割なし(2009年10月28日)

 奈良県内の無住社寺のうち、約2割は施錠がなく、さらに約9割は防火設備がないことが奈良県警の調査で分かった。
 県内では今年に入り、黒滝村などの無住社寺で仏像などの盗難事件が相次いだが、警察や自治体が実態を把握しておらず、被害品の特定にも時間がかかるなどの問題があった。このため、県警が今年6〜7月に初めて調査を実施した。
  それによると、無住社寺は1811カ所あり、所有する仏像や掛け軸、曼陀羅などは3796点で、このうち、文化財指定を受けているのは9%だった。住民ら が巡回している社寺は49%だったが、施錠がないのは23%、火災報知器や消火器などの防火設備がないのは93%だった。文化財指定を受けていない文化財 については、設備整備を助成する制度がなく、防犯、防火対策が課題になりそうだ。
 県警では、仏像などを写真撮影し、管理者の名前などを記した調査票を作成。盗難に遭った際、被害品を特定するための基礎資料として、最寄りの交番や駐在所に保管するという。

● 奈良・黒滝権現堂の立像、無事返却(2009年10月25日)

 奈良県黒滝村寺戸の黒滝権現堂から盗まれ、古物商に転売された蔵王権現立像が寺戸地区に返還された。当面は集会所で保管、権現堂の防犯対策等を検討するという。
 像は像高83cmで江戸時代の作とみられる。文化財の指定はされていないが、寺戸地区57戸で守られてきた。今年5月に気付いた。
 犯人が逮捕、起訴され、仏像は古物商に転売され、オークションに出品されたことから見つかった。

● 福岡の油山観音で聖観音坐像盗難(2009年10月4日)

 福岡市城南区東油山の正覚寺(油山観音)で、本堂から聖観音坐像(写真下記参照)が盗まれた。
 盗まれたのは国の重要文化財聖観音坐像と、青銅製の鏡、台座の計3点。
 住職によると4日午前5時半ごろ、本堂の方から「ゴトン」という音を聞いたと話しており、本堂入り口のガラスの引き戸は四つの南京錠で施錠していたが、いずれも工具で切断されていた。3日午後5時半ごろ、氏田住職が巡回した際は異常はなかったという。
 聖観音坐像は像高78.7cmのヒノキ製。鎌倉から南北朝時代の作品で、1906年に国の指定を受けた。
 正覚寺は臨済宗東福寺派の寺院で、天平年間にインドから渡来した僧「清賀上人」が開基したとされる。

 

● 山添の寺に盗難の4体戻る(2009年9月29日)

 山添村吉田の自作寺で28日、盗まれた千手観音像などの木製仏像4体が県警から返還され、ほぼ3カ月ぶりに寺の厨子(ずし)に安置された。
 返還された仏像は千手観音像のほか、不動明王像と脇仏2体。江戸時代の作で文化財指定はなし。6月末から7月初めの間、同寺から盗まれたが、容疑者が逮捕され押収された。
 事件後、寺では建物の戸など5カ所に鍵を付けたほか、2カ所に人感センサーライト設置するなどの防犯措置を実施。返還された仏像は新しいひび割れがあったものの、間違って修理された部分が正しく直っているなど、「けがの功名」もあったという。

● 三重・伊賀地域で仏像盗難相次ぐ(2009年9月5日)

 伊賀地域で今年に入り、仏像などが寺社から盗まれる被害が4寺社24体と相次いでいる。
名張市滝之原の不動寺では、不動明王像(像高さ約1.2m)、木・金属製の立像(像高約20〜60cm)4体が盗まれた。
 伊賀市では、7月に観音寺(高尾)で阿弥陀如来坐像、徳楽寺(西高倉)から役行者像など3体が盗まれ、9月には菅原大辺神社(大野木)から弥勒菩薩坐像など15体がなくなっているのが分かった。
 判明しているだけでも4件24体の被害が出ている。盗まれたのは、いずれも文化財指定を受けていないものばかりで、窃盗容疑で捜査している。
 奈良県教育委員会では、文化財指定のない仏像は無警戒が多く盗みやすいうえ、被害者側が仏像の特徴を把握していなければ、摘発されても被害の証明ができないとしている。


● 窃盗容疑逮捕の男の関係先から盗難仏像(2009年9月11日)

 滋賀県長浜市の民家から皿を盗んだとして窃盗容疑で逮捕された男の関係先などから、長浜市内などにある複数の寺から盗まれた仏像数体が見つかった。
  男は、今年に入り岐阜、愛知、滋賀の3県で、智蔵院(虎姫町三川)から薬師如来坐像と愛染明王像(江戸時代作)を盗んだのをはじめ、寺や土蔵から、二十数 回にわたり仏像などを盗んみ、古物商に売って遊興費に充てたと話している。

供述に基づき、中部地方の古物商から、盗品の一部とみられる仏像5体など二 十数点を押収した。


 滋賀県内では2003年度以降、55件の文化財盗難事件が発生。警備の手薄な無住寺が狙われるケースも多いが、国や自治体の指定を受けていない「未指定文化財」は資料が乏しいため被害の特定が難しいという。

● 滋賀・甲賀市職員が文化財データ消去(2009年9月11日)

 滋賀県甲賀市市教育委員会の歴史文化財課が保存していた仏像や美術工芸品、古文書などの写真約1万6000枚のデータを消去したなどとして、同課の学芸員の男性主査を懲戒免職とした。同課課長ら5人も監督責任があるとして戒告などの処分にした。
  今年6月に上司が、市内で盗難被害に遭った仏像の写真の有無を主査に確認した際、主査の貸与パソコンからデータがすべて消去されていることが発覚した。主 査は2007年5月〜今年3月、同課のパソコンに保存されていた仏像などの画像データを無断でコピーして持ち帰り、元のデータを故意に消去した。「持ち 帰ったデータも消した」と説明しているという。市は、復元できた7580枚について主査の不正と特定。復元できなかった残り約8300枚についても、主査 が持ち出した可能性があるという。
 仏像の画像には、今年6月に同市信楽町の西香院で盗まれた仏像3体も含まれていた。
 
(所感)市の文化財の画像データーを消した理由は不明であるが、近年の仏像盗難で、盗まれた仏像の写真やデーターが整備されていないことが発見を遅らせている一因であることを考えると、それに逆行しているだけでなく、盗難の助けをしていると疑われてもやむ終えない。

● 奈良県内の仏像窃盗容疑で元住職逮捕(2009年9月2日)

 奈良県内の寺から仏像4体を盗んだとして別の寺の元住職が窃盗などの疑いで逮捕された。
 元住職は、6月28日から7月1日までの間に、同県山添村の住職のいない自作(じさく)寺から、千手観音像(像高約45cm)、不動明王像(同約60cm)と脇仏2体(同約30cm)の計4体を盗んだ疑い。仏像は江戸時代の作で、文化財指定は受けていない。
 元住職はこの4体のほか約20体の仏像を古物商に売っており、うち1体は、同県黒滝村の無住寺から盗まれた江戸時代の蔵王権現立像で、別の古美術商数人を経由した後オークションに出品されていた。
  奈良県内では昨年から今年にかけ、天理市や宇陀市などの社寺で14件の盗難事件が発生、自作寺の4体を含めて仏像20体とこま犬3体が盗まれている。いず れも無人の社寺で、手口が似ていることから、元住職が売却したとみられる仏像約20体や掛け軸など計31点を京都市内の古物商から押収し鑑定を進めた結 果、自作寺の仏像のほかにも奈良県内の連続仏像盗難事件の被害品の一部が含まれていることが判明した。

 黒滝村の蔵王権現立像については、読者の方から、この像がオークションに出品されており、黒滝村に連絡したとの連絡を頂きました。春秋堂文庫に蔵王権現像の写真を掲載して頂いたのが、発見の切っ掛けになったそうです。
 このようにホームページに記事が盗難防止、犯人逮捕に繋がれば有難いことです。

● 新潟で仏像・仏具盗んだ容疑で男逮捕(2009年8月25日)

 佐渡市内の寺社に侵入し、仏像や仏具53点を盗んだとして、同市の無職の男が逮捕された。
 男は、4月上旬から5月上旬までの間、同市内の寺で賽銭を盗んだところを現行犯逮捕された。男の部屋には、仏像2体の他、瀬戸物の狛犬などが雑然と並べられていたという。

● 三重・不動寺の仏像盗難(2009年8月18日)

 名張市滝之原の不動寺で、本堂から不動明王の木製立像が盗まれているのが見つかった。
不動明王像は黒色で像高約1.2m。右手に刀を持ち、肩には袈裟(けさ)を掛けていた。少なくとも80年以上前からあったという。
 同寺では今年1月にも、不動明王と並んで置かれていた像高40〜60cmの木像3体と、像高20cmの金属製の仏像1体が盗まれたばかりだった。

● 奈良県警が仏像窃盗対策に乗り出す(2009年8月4日)

 奈良県では、今年に入って県内で常駐の管理者がいない無住社寺を狙った窃盗事件が相次いだことを受けて、県警は初めて、県内の全無住社寺の実態調査を実施した。
 奈良県では、昨年の文化財盗難は5件8体だったが、今年に入って奈良市や天理市など6市村の無住社寺7カ所で、仏像計11体、獅子像1対が盗まれ、近年にない異例の多さという。
 県内には3256の社寺があり、無人の社寺はこのうち約4割を占める。仏像の数など実態はこれまで把握されていなかった。
  調査は6〜7月に実施。仏像や曼陀羅(まんだら)、掛け軸などの数や作者、年代などを調べ、写真を撮影。施錠や警報機の有無、巡回の実施状況なども点検し た。調査票は今後、地域の交番や駐在所が管理。盗難に遭った場合に被害品を特定したり、盗難品が見つかった時もすぐに返還できるようにするという。

● 奈良の無人の寺で弁財天など仏像2体盗難(2009年7月17日)

 奈良県東吉野村谷尻にある曹洞宗の無人の寺で、仏像2体がなくなっているのがわかった。
 盗まれたのは毘沙門天像(像高さ約97cm)と弁財天像(高さ約90cm)。いずれも文化財の指定はなく、制作年代は不明という。
 寺のお堂には鍵が掛かっていたが、引き戸ごと外されていた。7日に近くの住民が確認した際には異常はなく、掃除に来た自治会役員の女性がなくなっているのを見つけた。
 奈良県では1日にも山添村の無人の寺で仏像4体がなくなっており、同署は関連を調べている。

● 滋賀・報恩寺で盗難の仏像戻る(2009年7月3日)

 滋賀県近江八幡市十王町の報恩寺から盗まれた善導大師倚像(いぞう)が、草津市で見つかり、同寺に返還された。
 仏像は唐の高僧、善導大師の像で、像高さ61cm。江戸時代後期の制作で、文化財には指定されておらず、同寺本堂の本尊の隣に安置していた。
 6月13日に参拝者が盗難に気づき近江八幡署に届けたところ、同日、草津市下物町の下物観音堂の前に放置されているのが見つかった。滋賀県教育委員会が撮影、保管していた写真と一致したことから同寺に返還された。
 滋賀県内では2003年度以降、55件の仏像盗難事件が発生しているが、仏像が元の寺に戻ったのは今回を含めても4件だけという。


● 奈良・自作寺で仏像4体盗難(2009年7月1日)

 奈良県山添村吉田の自作寺で仏像4体が無くなっていることが分かった。
 盗まれたのは千手観音像(像高45cm)や不動明王像(像高60cm)などで、いずれも約100年前に作られたもの文化財の指定は受けていない。
 自作寺は付近の住民が集会所として使っており、普段、鍵はかけていないという。

● 滋賀・西香院仏像3体盗難(2009年6月16日)

 滋賀県甲賀市信楽町宮町の西香院で、観音堂から十一面観音立像(像高さ約60cm)、不動明王像と毘沙門天像(いずれも像高約30cm)の3体が盗まれているのがわかった。
  3体とも木製、金箔張りで、文化財指定は受けていない。同寺は住職が他寺院と兼務しており、普段は無住。観音堂の仏像は33年に一度開帳される「秘仏」 で、昨年7月に堂を掃除した際には異常はなく、地元の郷土史会の見学会で6月14日に開帳した際、盗難に気付いたという。
 滋賀県内では3〜4月にかけて4寺院から計21体の仏像が盗まれており、県警は関連を調べている。

● 奈良・権現堂仏像盗難(2009年6月13日)

 奈良県黒滝村寺戸の寺院「権現堂」に安置されている江戸時代の仏像1体 が盗まれていたことが分かった。
 仏像は 蔵王権現立像(像高83cm)で、文化財の指定はされていない。権現堂は、14世紀に後醍醐天皇が吉野に朝廷を開いた際、忠臣たちが祈念したと伝えられる。
 奈良県内では今年3月、天理市と宇陀市の無住寺院で仏像3体が盗まれる事件があった。

● 山形・酢川温泉神社で壁板はがされる(2009年05月16日)

 山形市蔵王温泉の酢川温泉神社の敷地内にある「薬師神社」の本殿の側板1枚がバールのようなものではがされ、近くに捨てられているの見つかった。壁の内側にも板を張っていたため、中の鉄製の薬師像などに被害はなかった。
 昨秋にも本殿の錠前が壊されるなど、盗難目的とみられる被害が後を絶たないという。
 同神社では、東北芸術工科大の学生らが、蟇股(かえるまた)など梁(はり)部分の復元作業をしている最中で、被害に気付いたのも、東北芸工大の教授と学生たちだった。

● 長野・光厳寺で仏像45体前後盗難(2009年5月9日)
 長野県下水内郡栄村豊栄の光厳寺(こうごんじ)で、本堂にあった仏像や鐘が一つ残らず持ち去られていたことが分かった。
  寺には2年前から人が住んでおらず、点検で訪れた元住職の次男が被害に気付き、飯山署に届けた。なくなったのは、像高約50〜60センチの仏像45体前後 や鐘などと見られるが、目録がないため文化財級の有無や正確な数は不明という。本堂は南京錠で施錠されており、犯人は外壁の戸板を外して侵入した可能性が 高いとみられている。

● 滋賀の2つの寺で仏像16体盗まれる(2009年4月19日)
 滋賀県草津市駒井沢町の三蓮寺で仏像14体が、南西約200mの戒定院で仏像2体がそれぞれ盗まれているのが分った。
 三蓮寺で盗まれたのは、大日如来像(像高58cm)、薬師如来像(像高8.8cm)各1体、十二神将像12体(像高各17.5cm)で、本尊の薬師如来像(像高50cm)を含む2体は無事だった。
いずれも文化財指定は受けていない。


● 寺院文化財の警備地域で守る姿勢不可欠(2009年4月12日)
 今年3月、滋賀県栗東市の金勝寺で馬頭観音菩薩像、4月には安楽寺で地蔵菩薩像(写真)をはじめとする4体の仏像が盗まれた。
 滋賀県では2003年度に重文の東近江市の竹田神社の男神坐像2体(重文)を含め文化財の盗難が12件あった。盗難件数は2005年度の最高15件から、2007年度に2件に減ったが、昨年度は再び増加している。
 国宝や重文などの指定文化財の警備は厳重だが、未指定文化財は寺院の経済的な理由などから警備が手薄な場合が多く、未指定の文化財は資料がなくて何を盗まれたか分からなかったり、無住の寺院ではいつ盗まれたかが特定できず、発見がより難しくなっている。
 2003年から県内で盗難に遭った文化財51件のうち、見つかったのは2件のみという。
 県は未指定の文化財を所有する寺院に写真を撮るなどして記録するよう呼び掛けており、文化財を保護するために仏教美術を専門に扱う琵琶湖文化館などに預ける寺院もあるという。
 国宝、重文所有者でつくる全国国宝重要文化財所有者連盟では、寺院だけで警備するのは限界があり、警察、消防、教委との連絡をとりながら、地域全体で守っていく姿勢が必要だとしている。

● 茨城・土浦の薬師堂で仏像12体盗難(2009年4月6日)
 茨城県土浦市高岡の薬師堂で仏像12体が盗まれていたことがわかった。
盗まれた仏像はいずれも像高約25cm、江戸時代に制作されたものという。施錠された木製の戸が、け破られていた

● 滋賀で仏像盗難(2009年4月5日)
 滋賀県栗東市荒張の安楽寺で、本堂に安置されていた本尊の地蔵菩薩像(像高約60cm)など木像4体がなくなっているのがわかった。
盗まれたのは地蔵菩薩像のほか、左右に並べられていた毘沙門天、不動明王、阿弥陀如来の木像。いずれも江戸時代の作品とみられるが、文化財指定などは受けていないという。本堂は無施錠だった。
 安楽寺から約3.5km離れた住職が兼任する名刹金勝寺の馬頭観音堂でも先月、馬頭観音菩薩像がなくなっているのが見つかっており、関連を調べている。


● 仏像盗難 奈良でも(2009年3月28日)
 奈良県天理市福住町の明福院と同県宇陀市榛原区の六柱(むつはしら)神社に安置されていた仏像計3体が2月以降に盗難に遭ったことがわかった。
 明福院では今月20日、3体並んでいた仏像のうち、両脇の阿弥陀如来像(室町時代 像高70cm)と弘法大師像(同、像高45cm)がなくなっていた。
 六柱神社でも今月22日、観音堂の本尊、十一面観音立像(江戸時代中頃、像高181cm:写真)
 同神社では昨秋にも、十一面観音立像の横にあった阿弥陀如来立像(室町〜江戸時代、像高112cm)など3体が盗まれたばかりだったという。
 いずれも文化財指定は受けていない。

● 滋賀・栗東市の金勝寺で馬頭観音立像盗難(2009年3月16日)
 滋賀県栗東市の金勝寺に、競走馬の安全を願って安置されていた「馬頭観音菩薩像」が盗まれているのが分かった。
 馬頭観音菩薩像は、像高約60cmで、日本中央競馬会(JRA)栗東トレーニングセンターの競走馬の安全祈願のために、平成元年に本堂から離れた山中にある無人のお堂に安置されたもので、文化財指定はされていない。
 金勝寺では平成17年にも神像など計5体が盗まれている。

● 京都・仏像盗難で仏具も(2009年3月14日)
 京都市東山区の建仁寺の十一面観音坐像盗難事件で、容疑者は昨年12月、本坊の方丈内から、読経の際に鳴らす磬子(けいす−小型の鐘)(直径約20cm)も盗んでいたことがわかった。
 容疑者宅の押収物に建仁寺の刻印がある鐘があり、調べた結果、昨年12月、坐像が安置されていた本坊の方丈内から、台座などとともになくなっていたものであることが分かった。

● 京都の仏像盗難で会社社長を逮捕(2009年3月6日)
 京都市東山区の建仁寺で仏像が盗まれた事件で、窃盗と建造物侵入の容疑で、三重県四日市市の会社社長が逮捕された。
 容疑者の自宅からは、建仁寺の本尊十一面観音坐像を含む21体の仏像と、掛け軸3点などが見つかった。

  建仁寺(東山区)の十一面観音坐像(像高約50cm 江戸時代)や東寺(南区)の不動明王立像(像高約1.1m 平安時代後期)、毘沙門堂(山科区)の毘 沙門天像(像高60cm 鎌倉時代初期)、宝泉院(左京区)の韋駄天像(像高約30cm 室町時代)の犯行を認めているほか、押収品の中から西明寺(右京 区)の伝聖僧坐像(像高約60cm)が見つかった。
 宝泉院では、昨年9月中旬、西明寺では、今年1月下旬に盗難に遭っていた。
 調べに対し、容疑者は「仏像や骨董品が好きで、京都の寺などで開かれる骨董市に数年前から来ていた。」「信仰心から自宅に持ち帰って毎日拝んでいた。」などと供述しているという。
 府警の統計によると、府内寺社での仏像などの盗難事件は2003年2件、2004年5件、2005年4件、2006年3件、2007年1件、2008年8件と推移しており、今年も既に3件を数えていた。

● タイ・アユタヤ歴史公園で600年前の仏像盗まれる(2009年2月26日)
 タイの旧都であるアユタヤのプラシーサンペット寺院で像高150cmの土製本尊仏陀坐像などが持ち去られた。
 後には台座のみが残っていた。さらに、近くに設置してあった仏像1体も盗まれており、バールのようなものでもちあげたあとがついていた。
 盗まれた仏像は、600年ほど前、アユタヤ時代初頭に建造されたもので、重さは約100kgもあるため、おそらく5、6人がかりで、仏像を頭部と胴体部に分けてトラックで運び出したものと見られる。また、アユタヤ時代の排水パイプの一部も盗まれていることもわかった。

● 長野・佐久穂町の馬頭観音3体戻る(2009年2月24日)
 長野県南佐久郡佐久穂町大日向の国道299号沿いから盗まれた馬頭観音像の石仏3体が町教育委員会に返された。


  石仏は高さ45〜65cmセンチで、江戸時代から明治時代にかけて村人らが建立したものという。 警察の調べによると、県内外で盗みを繰り返した疑いで逮 捕した男が、昨年秋車で持ち去り、埼玉県の古美術品店に売ったと自供したことから犯行が分かったが、町教委が盗難を知ったのは、警察から連絡を受けた今年 1月上旬だったという。



● 山梨・成就院で武田家位牌や仏像など盗まれる
(2009年2月23日)
 山梨県笛吹市石和町小石和の成就院で、武田信玄の祖先で14代当主武田信重らの位牌2柱のほか、善導大師坐像1体や不動明王像1体、小仏像7体などが盗まれた。
 全て像高20から30cmの木製で、文化財指定は受けていない。他にも数点の仏像があったが、比較的最近に造られた本尊などは残されていて、古い年代の仏像が盗まれたという。
 成就院は、室町時代の武田氏館跡の一角にあったとされ、信重が亡くなった翌年(1454)に信重の位牌寺とした。境内には信重の墓があり、市指定文化財になっている。


● 京都・仁和寺でも仏像盗難(2009年2月6日)
 京都市右京区の仁和寺で昨年秋、裏山にある御室八十八カ所霊場の巡礼路のお堂の一つ、四十四番札所「大宝寺」に安置されていた江戸時代末期作の十一面観音像(像高約20cm)がなくなっていたことがわかった。
  お堂は1周約3キロの巡礼路の中ほどにあり、塀などで囲われておらず、自由に参拝できる。9月初めには仏像が確認されていたが、昨年10月初め、参拝者が 仏像がなくなっているのに気が付いたという。 御室八十八ヶ所では、2000〜01年に40体以上の仏像が盗まれる事件があった。
 京都府内の寺などで昨年以降、仏像などの窃盗事件が相次いでおり、被害は計11件に上っていることから、京都府警は今後、約220社寺で防犯カメラの設置や施錠の徹底などを呼びかける。

● 京都・東寺でも仏像盗難(2009年2月5日)
 京都市南区の東寺で、昨年12月境内の毘沙門堂に安置されている不動明王立像がなくなっていたことがわかった。
 盗まれた不動明王立像は平安時代後期の作で像高約1.1m。国宝などの文化財指定は受けていない。東寺では国宝や重要文化財の仏像は宝物館に収めているが、文化財指定のない不動明王立像は毘沙門堂に置かれ、昼間は仏像の顔を拝めるように正面の戸を開けていた。
 境内にある防犯カメラには、布で覆った大きな包みを抱えて西門へ向かう不審な男の姿が映っていた。男は小太りで茶色っぽいコートを着て、帽子とマスクを着けていたという。

● 長野で神社や寺から彫像など窃盗(2009年2月5日)
 南佐久署は長野、群馬、埼玉、山梨県内の神寺社仏閣で18件の盗みを繰り返し、25点の仏像などを盗んだ疑いで、無職の男を長野地検に追送検した。
 調べでは、男は2008年8月〜9月下旬にかけて、神社や寺に侵入し、木像や石像などを盗み、古美術品店などで換金したという。その中には、埼玉県神川町の町指定文化財の薬師如来像「高牛薬師尊」や埼玉県皆野町の神社の平将門が描かれた奉納画も含まれていた。
 神川町の薬師如来像は像高約70cmで、延元年間(1336〜1340)に作られたとされ、町文化財に指定されているが、昨年9月に町内の薬師堂から盗まれていた。
 南佐久署は、盗まれた25体の仏像や彫像を公開した。

● 京都建仁寺で観音像が盗難(2009年01月31日)
 京都市東山区の臨済宗建仁寺派の大本山、建仁寺で十一面観音坐像が盗まれた。
 十一面観音坐像は、像高約50cm、江戸時代の作で、文化財指定は受けていない。江戸幕府2代将軍・徳川秀忠の娘、和子(東福門院)から寄進されたと伝えられる。
  観音坐像は本坊内の方丈(重文)の本尊で、拝観路から約10m離れた厨子の中に安置されていた。境内の防犯カメラには午後1時半ごろから午後4時ごろま で、仏像が安置されていた方丈に何度も出入りする不審な男がコートに観音像のようなものを包んで出ていく姿が映っていた。男は60歳ぐらいで身長約 165cm、黒いコートにうぐいす色のセーター姿でマスクにメガネを着用し頭髪が薄いという。
 京都市内では、昨年9月に足利将軍家の菩提寺として知られる等持院(北区)で木像の尊氏像の左手首部分などが盗まれたほか、同年10月には天台宗の門跡寺院、毘沙門堂(山科区)で本堂の毘沙門天像が盗まれるなど、被害が相次いでいる。

● 静岡仏像盗難被害計25件、155点に(2008年12月6日)
 今年静岡県内で相次いで発覚した仏像盗難事件で、逮捕された古物商二人が盗んだものは仏像など計25件、計155点になることが分った。
 調べによると、二人は2006年頃から今年9月までに掛川市から静岡市までの地域で、無人の寺などに侵入し仏像などを盗み、県内で実施された競売で売却していた。
 購入者から任意提出を受けて調べていた仏像20体のうち8体は持ち主が分かり、慈光院(藤枝市)、長翁寺(旧大井川町)、法明寺(菊川市)、大日堂(掛川市)にそれぞれ返還された。
 また2人は空き巣を3件繰り返した疑いもあり、被害品155点の中には着物や喪服約80点が含まれている。

● 滋賀・甲賀市でまた仏像3体盗難(2008年12月12日)
 滋賀県甲賀市の太平寺(土山町)と浄福寺(甲南町)で仏像計3体がなくなっていたことが分かった。
 今年6月、太平寺地蔵堂の地蔵菩薩坐像(像高56cm)がなくなっていることに近くの住民が気付いた。7月には、浄福寺護摩堂の不動明王立像と毘沙門天立像がなくなっていることが判明。いずれも木造で江戸時代の作とされる。両寺は無住で、なくなった時期は不明という。
 甲賀市では10月にも市内の広徳寺から仏像がなくなったことが発覚しており、今回で4件目。 いずれも文化財指定はされていないが、窃盗の疑いで調べている。

● 甲賀市・広徳寺で仏像盗難(2008年11月2日)
 甲賀市水口町山上の広徳寺で仏像3体がなくなっていることがわかった。
 なくなっていたのは、同寺の行者堂に安置されていた役行者像など、3体の木製の仏像。江戸時代に作られたとみられ、文化財指定はされていない。
 同寺は無住寺で、行者堂は、年に数回、行事の際に開かれるだけだったという。

● 山科・毘沙門堂で御前立像盗難(2008年10月22日)
 京都市山科区安朱稲荷山町の毘沙門堂で、本堂の毘沙門天像がなくなっていることが分かった。
 毘沙門天像は、像高60cmの木像で、本尊を模した御前立(おまえだち)として厨子の前に置かれていた。鎌倉時代初期の作と伝えられ、文化財指定は受けていない。本尊の毘沙門天像は無事だった。

● 犬山市所蔵の土器盗難(2008年10月15日)
 愛知県犬山市の文化史料館収蔵庫で保管されていたはずの古墳時代後期(6世紀後半)の土器が盗まれていることがわかった。
 盗まれたのは犬山市羽黒の白山神社敷地の古墳から出土した提瓶(ていへい)で、高さ23.5cm、直径約20cm。神社から1980年代に寄贈されて市文化史料館収蔵庫で保管されており、2001年度に付けた管理台帳には記載されていた。
 しかし、今年8月、名古屋市の古美術商入手した須恵器の底に「祝部(いわいべ)式土器 犬山 白山神社出土」の書き付けがあったことから市に問い合わせがあり、はじめて盗まれていることがわかった。
 市は買い戻しを含め対応を検討している。警察で窃盗事件として捜査している。

● 熊野古道で頭部切断の「牛馬童子」修復(2008年10月3日)
 和歌山県田辺市中辺路(なかへち)町の世界遺産・熊野古道で今年6月、頭部が切断されているのが見つかった石像「牛馬童子」(市指定文化財、)の修復が終わり、3カ月半ぶりに公開された。
 牛馬童子は像高55.2cmで牛馬2頭にまたがった僧服の童子の像。花山法皇が旅をしている姿を模して、明治時代に作られたと伝えられ、熊野古道のシンボルとして親しまれている。
 なくなった頭部は発見されていないが、和歌山県立博物館が保存している像のレプリカから型を取り、もとの材質と同じ地元産の富田石で彫刻し、写真で細部を確認しながら仕上げた。
 胴体と完成した頭部双方に深さ2センチの穴を開けて、直径6mmのステンレス棒でつなぎ、石粉と岩絵の具、接着剤を練り合わせて胴体に固定させた。

● 京都の等持院足利尊氏像の手首盗まれる=京都の等持院(2008年10月4日)
 京都市北区にある室町幕府の足利将軍家の菩提寺、等持院で、足利尊氏など2つの木像の手首が相次いで盗まれていたことが分かった。
 尊氏像は像高約1mで、境内の霊光殿に初代から15代まで並んで安置されている。歴代将軍の木像のうち、尊氏像の左手首部分が取れてなくなっているのがが発見され、数日後には、13代義晴像の左手首部分も盗まれているのが確認された。
 さらに3代義満や8代義政など5体の木像で、腰に差してある刀の柄がなくなっていることも判明。霊光殿は参拝者が自由に出入りすることができ、柵やケースは設けられていない。将軍像はいずれも文化財指定を受けていない。
 尊氏は後醍醐天皇に弓を引いたことから、尊王攘夷が台頭した江戸幕末には逆賊の扱いを受け、この像は志士の手で首を三条河原にさらされたことで知られる。

● 仏像盗容疑の古物商らを逮捕(2008年10月4日)
 島田市尾川の法蔵寺で市指定文化財の千手観音立像が盗まれた事件で、藤枝市の古物商を窃盗の疑いで逮捕した。
 古物商は6月に藤枝市であった古物商のオークションで、千手観音像を京都府の男性に売却したが、事件発覚後に買い戻し、7月末に証拠品として同署に任意提出していた。
 事情聴取に対し、「島田市の古物商と2人で盗んだ」などと供述したことから、島田市古物商と共に逮捕した。
 両容疑者は同業者仲間で、数年以上前に古美術品の売買などを通じて知り合い、昨年以降、100体近い仏像を藤枝市や静岡市清水区の市場などに出品したとみられ、県中、西部で相次いだ仏像盗難への関与や他の共犯者の存在についても捜査を進める。


● 山梨県韮崎市で県指定文化財の観音像盗難(2008年9月21日)
 山梨県韮崎市の昌福寺で、観音堂から仏像1体が盗まれた。
 盗まれたのは観音堂に安置されていた十一面観音立像、梵天立像(伝観音像)、伝馬頭観音像3体のうちの伝馬頭観音像で、山梨県文化財に指定されている。
 伝馬頭観音像は、像高136cmのサクラ材から彫り出した内刳のない一木造で、像容からは帝釈天立像と見られ、平安時代末期の制作と考えられる。
 観音堂は普段は無人で施錠されていたが、鍵が壊されていたという。

 

         左から梵天像、十一面観音像、伝馬頭観音像   盗難に遭った伝馬頭観音像 

● 静岡の仏像盗難 新たに5体(2008年9月17日)
 静岡県内で相次いでいる仏像盗難事件で、静岡市や菊川市、御前崎市の3カ所で新たに仏像5体が盗まれていたことが分かった。
 静岡市葵区奈良間の常安寺では6月、華山法王像と千手観音像の計2体が盗まれているのが判明。さらに2 7月の間に、菊川市和田の法明寺で毘沙門天像、御前崎市新野の寺のお堂で2体の木彫像が盗まれていたという。
 いずれも無人の寺で、今年県内で発生した仏像盗難事件は判明しているだけで20件30体となった。

● 静岡菊川でまた仏像盗難(2008年9月17日)
 静岡県菊川市本所の隠徳山陽法寺で、本堂にまつられていた聖観音像と地蔵菩薩像の木像2体がなくなっているのがわかった。
 同寺は普段は無人だが、本堂は施錠されており、仏像は厨子に入れられていたという。

● 静岡で仏像またすり替え(2008年9月3日)
 静岡県藤枝市谷稲葉の慈光院で、薬師堂や本堂にあった銅製の薬師如来像など3体がなくなっていることが分かった。
 盗まれたのは如来像と木製の神将立像、本堂にあった誕生釈迦如来像で、如来像は仏の顔をかたどった金属製レリーフにすり替えられていた。
 12体ある神将像のうち11体は無事で、本堂の本尊や虚空蔵菩薩も無事だった。寺は付近住民らが管理していたが、出入り口は誰でも入れる状態だった。

● 中国・敦煌博物館で国宝の銅鏡盗まれる(2008年9月3日)
 中国甘粛省の敦煌博物館で、同館が所有するで魏晋時期(西暦220−420年)の銅鏡が盗まれた。
 銅鏡は直径11cmで厚さ0.3cm、裏には「位至三公」の文字があり、日本の国宝に相当する国家一級文物指定されている。このほか1級文化財ではない3つの銅鏡も盗まれた。
 盗難にあったのは開館時間中で、他に見学客もいたが、警備員が気づかぬうちに姿を消していたという。
 銅鏡には簡単な警報装置が取りつけてあったが、作動させるのは夜間だけで、昼間は警備員が監視していた。
 敦煌では、石窟群復元などを行っている「敦煌現代石窟芸術センター」が管理する壁画「薬師菩薩像」が盗難に遭った後、返還される事件があったばかり。

● 静岡・大井川町で仏像2体が盗難、1体が偽物にすり替(2008年8月25日)
 仏像盗難が相次ぐ静岡県内で、大井川町下江留の下江留自治会館でも敷地内の地蔵堂内にあった仏像2体が盗まれ、うち1体が偽物にすり替えられていたことがわかった。
 盗まれたのは、地蔵堂内に安置されていた観音菩薩像の2体(像高約45cm)。うち、かつて敷地内にあった長翁寺の本尊の聖観世音菩薩像が、偽物の仏像とすり替えられていた。
 堂の扉は施錠され、壊された形跡などもなかったが、毎年8月に開かれている供養祭の準備に訪れた住民が被害に気づいた。
 静岡県内では7月以降、仏像の盗難が相次いで判明しており、今回の2点を含め6市町で計16点の仏像が被害に遭っている。

● 静岡でまた仏像盗難(2008年8月24日)
 静岡県島田市阪本の地蔵堂で、木造の仏像3体がなくなっているのがわかった。
 盗まれた仏像は、1体が像高約70cm、残り2体が像高約30cm。
 地蔵堂には木造と石造の仏像が数体収められていたが引き戸の鍵がかかっていなかった。昨年8月に行われた祭り以降に盗まれたとみられる。
 県内では7月以降、同市や牧之原市、大井川町などで仏像の盗難が相次いでいる。

● 静岡・藤枝で菩薩坐像が盗難(2008年8月20日)
 藤枝市小石川町の常泉寺で、本尊の聖観世音菩薩坐像(像高約20cm)、弘法大師の立像(造高約40cm)など計7点が盗まれていたことが分かった。
 藤枝署が窃盗事件で捜査、相次ぐ仏像の盗難被害との関連性も調べている。7点は2月25日から8月6日までの間に盗まれたとみられる。

● 千葉の放置石仏 持ち主見つかる(2008年8月20日)
 千葉県印西市小倉台図書館の職員通用口に先月、置かれていた石仏の頭部が市内の男性の所有と分かり、男性に石仏を返還された。
 男性は七年前に東京都内の骨董市で石仏を見つけ購入したが、大病を患ったため図書館前に捨てたという。
 この石仏は、専門家の鑑定により、七世紀ごろの中国の作品を手本に近現代に制作されたものである事がわかったという。

● 中国現代敦煌の盗難壁画戻る(2008年8月19日)
 中国甘粛省の敦煌石窟遺跡を将来に引き継ぐ「敦煌現代石窟プロジェクト」の象徴だった壁画が盗まれた事件で、壁画がひそかに返還されていたことがわかった。
 盗まれたのは、敦煌仏教遺跡の保護・研究に生涯をささげた画家の故常書鴻氏のの夫人、李承仙氏(故人)の遺作で、壁に張ったシルクの上に描かれ高さ210cm、幅80cmの「薬師菩薩像」。
 今年7月に何者かがはがして持ち去ったが、今月、芸術センターの管理人が建物内で発見したという。


● 静岡・島田で盗難の千手観音像見つかる(2008年8月16日)
 静岡県内の寺などで仏像の盗難が相次いでいる事件で、島田市の法蔵寺で盗まれすり替えられた千手観音像(市指定文化財)が見つかった。
 観音像は藤枝市内で開かれているフリーマーケットで、古美術商に売られ、転売されて京都府の収集家の手に渡ったが、盗難品と知った収集家が島田署に届け出た。
 仏像の任意提出を受けた島田署などが仏像を確認するとともに、牧之原市や大井川町の仏像盗難との関連も含め、捜査を進めている。

● 浜松の共同墓地で石仏盗難(2008年8月11日)
 静岡県浜松市北区三ケ日町の佐久米区共同墓地で、古い石仏1体と石塔2塔が盗まれた。
石仏は高さ約50cm、石塔は高さ約30cmでともに江戸時代の制作。
 共同墓地は天竜浜名湖鉄道佐久米駅から北東約1kmの山あいにあり、地元の人以外では分かりにくいという。
 静岡県内では先月から島田、牧之原市、大井川町などで仏像の窃盗事件が相次いでおり、これらとの関連も視野に調べている。

● 静岡で仏像盗難続く(2008年8月9日)
 静岡県大井川町飯淵の意雲庵で、本尊と近くにあった釈尊像の2体が盗まれていたことが分かった。
 本尊は金色の粗悪な仏像にすり替えられていた。県内では7月下旬から5件の仏像盗難事件が発覚しており、すり替えの発覚は3件目。県警が関連を調べている。

● 静岡・仏像盗難新たに二件(2008年8月6日)
 静岡県掛川市仁藤町の青葉院の弥勒菩薩像と、同市西大渕の如意庵本尊の地蔵菩薩像がそれぞれ盗まれていたことが分かった。
 弥勒菩薩像は像高約90cm、地蔵菩薩像は像高約50cmでいずれも木製。弥勒菩薩像は、安置されていた大師堂の窓ガラスが割られ7月7日〜8日に盗まれたとみられる。地蔵菩薩像は、自由に出入りできる本堂から7月17日〜28日に盗まれたとみられる。
 周辺の島田市などでは、寺の仏像が偽物にすり替えられる事件が2件続いており、県警が関連を調べている。

● 静岡・牧之原の薬師堂また仏像すり替え(2008年8月4日)
 静岡県牧之原市仁田の薬師堂で、如来像が偽物にすり替えられていたことが分かった。
 地元の仁田町内会が管理する薬師堂で木箱に入れられてまつられていた仁田薬師如来像(木製 像高約60cm)で、供養祭の準備に来た住民らが、木箱の代わりに金色の同じ大きさの木像が置かれているのに気付いた。
  薬師如来像は江戸時代に開山した寺院の本尊としてまつられていたが、寺が明治時代初期に焼き払われた際、焼失を免れて薬師堂に移され、地域の信仰対象とし て護られてきていた。この像は昭和57年に薬師堂を新築した時に公開されて以来、60年に1度開帳される秘仏として木箱の中に安置されていたため、現在、 如来像を見たことがある住民は少ないという。
 同県島田市の寺でも観音像がすり替えられる事件が発覚しており、県警牧之原署は事件に関連があるとみて、窃盗容疑で捜査している。

● 静岡・法蔵寺で秘仏盗難(2008年8月2日)
 静岡県島田市尾川の法蔵寺観音堂に安置されていた市 指定文化財の千手観音像が盗まれていたことがわかった。
  盗まれた本尊の観音像は像高101cm、カヤの寄木造で、室町時代後期の作。60年に1度開帳されることになっている秘仏で、最近では1992年の島田市 博物館の開館記念で公開されたのが最後。檀家でも実際に目にしたことがある人は少なく、観音堂には、金色に塗装された別の観音像が代わりに置かれてあった ことから、盗まれていることを確認するにも手間がかかったという。


● 「現代敦煌」壁画盗まれる(2008年7月26日)
  中国の敦煌石窟で、2002年に敦煌現代石窟内に創作された壁画が盗まれていたことが分かった。
 この壁画は、遺跡の保護・研究に生涯をささげた画家の故常書鴻氏が敦煌石窟遺跡を将来に引き継ぐ「敦煌現代石窟プロジェクト」の一環として2002年に 同石窟内に描いたもので、李氏にとって遺作となった高さ210cm、幅80cmの「薬師菩薩像」。
  本プロジェクトは故常書鴻氏の遺志を受け継ぐ形で、常氏の夫人、李承仙氏や息子の常嘉煌氏(共に画家)らが始めたもので、1996年にスタートし、今後 1000年間に500もの石窟を掘り壁画を描く壮大な計画。
プロジェクトには約700人の日本人も支援活動を展開しており、関係者に衝撃が広がってい る。

● 岡山利性院で引っ越し紛失で文化財指定を解除(2008年7月23日)
 岡山市教育委員会は、利性院(岡山市西大寺中野)の 「利性院五鈷(杵)」が紛失により市指定文化財の指定を解除された。
 「利性院五鈷(杵)」は、鎌倉時代に作られたとされる密教仏具の五鈷杵(ごこしょ)。青銅製で、全長17cm。中央に4個の鬼目を配し、両側に八葉蓮華 の文を施し、両端のカーブが力強く、簡素ながらも造形美を見せている。
 2007 年4月末、利性院が道路拡幅に伴い現在地へ移転した際に紛失したといい、「出てきたらもう一度指定する」ことを条件に指定解除が了承された。 市指定文化財で、天然記念物の樹木が枯れたり、所有者が市外に転居して解除された例はあるが、紛失が原因となったのは初めてという。

● 韓国で国宝級青磁を盗もうとした発掘作業員逮捕(2008年6月26日)
 高麗時代に沈没した宝物船の発掘作業中に見つかった 遺物を売ろうとした疑いで、潜水作業者が逮捕された。
  調べによると、容疑者の潜水作業者は同僚が遠く離れている間に価値の高い遺物を選んで隠し、 19点の青磁を売ろうとしたが、海外に販売されるという情報を入手した警察の潜伏捜査で検挙された。

● 佐賀・伊万里市:窯跡盗掘に懲役刑改正条例(2008年6月13日)
 古唐津などを焼いた窯跡の盗掘防止に頭を痛めている 伊万里市が、文化財保護条例の一部を改正して盗掘の罰則強化に踏み切る。
 市内には安土・桃山時代から昭和初期までの陶磁窯跡が約80カ所あるが、2000年度以降、10の窯跡で延べ54回の盗難被害が確認されている。古唐津 は陶片でも高値で取引されるものが多く、盗掘が後を絶たず、市は対策に頭を痛めていた。
 現行の文化財保護条例罰則は「3万円以下の罰金」だが、改正案は「1年以下の懲役もしくは禁固、または20万円以下の罰金」と厳しくなる。市の条例の罰 則に懲役刑を含める例は県内初。
 一方、8月には、文化財保護の大切さを知ってもらうため、市内の古窯跡から出土した陶片を紹介する「古唐津陶片展覧会」を開く予定。

● 熊野古道牛馬童子石像の首切断され行方不明(2008年6月19日)
 和歌山県田辺市中辺路町近露の世界遺産熊野古道で、 牛馬童子石像の首が切断されているのがわかった。頭部は切断して持ち去られたとみられ現在まで行方不明。
  童子像は明治24年(1890)につくられた像高56cmの石像で、熊野古道の名所のひとつの箸折(はしおり)峠にある。平安時代中期に謀略で天皇の座を 追われた悲運の花山(かざん)法皇が、熊野古道を巡礼した際の牛馬に乗った旅姿をしのんでつくられたとされる。熊野古道のシンボルとされ観光ポスターやガ イドブックでもよく使われ、親しまれており、中辺路のシンボル的な存在だという。
 牛馬童子石像は、数十年前に一時、盗難を心配して場所を移していたこともあったが、古道を象徴する存在として、現地にとどめるべきだとして戻した経緯が ある。
 現在関係者が総動員で付近を捜索しているが、未だ発見されていない。田辺市では、童子像の頭部が見つからなかった場合、レプリカから型どりをして復元す ることも検討するという。
 
牛馬童子像(左:盗難前 右:盗難後)

● 滋賀・八幡神社本殿柱、脇障子壊される(2008年5月30日)
 滋賀県愛荘町愛知川の八幡神社で、県指定有形文化財 の本殿の柱や脇障子などが破壊された。
 被害を受けた柱は床を支えている15cm角で、のこぎりで表面を削ったような跡が10カ所近くあった。本殿の縁側奥にはめ込んであったついたて状の木製 の脇障子2枚は倒れ、割れていた。また、本殿前のこま犬の一部も破壊されていた。
 本殿床には複数人とみられる足跡があり、警察が関連を調べている。
 本殿は1671年の建立。

● 大津市で石仏40体盗まれる(2008年5月17日)
 滋賀県大津市坂本の足洗川沿いにある地蔵安置所で、 お地蔵さん約40体が盗まれた。
 水田の清掃や川の改修工事などで見つかった約400体の地蔵や供養塔を、約10年前に地元の自治会が安置所を設けて安置していたもので、地蔵の一部は織 田信長の比叡山焼き打ち(1571)で犠牲になった僧侶らを弔うために造られた仏とされる。

● 加古川・鶴林寺で盗難の聖徳太子絵伝を公開
 兵庫県加古川市加古川町の鶴林寺で、2002年に盗 まれ、その後回収された国の重要文化財「聖徳太子絵伝」が修復を終え、3月22日、23日に境内の宝物館で一般公開される。
 絵伝は、仏教の伝来や聖徳太子の生涯を描いた八幅の掛け軸で、縦211cm、横90cmで鎌倉時代後期の作とされる。そのうち六幅が盗まれたが、犯人が 逮捕され絵伝六幅は寺に戻った。
 しかし、犯人グループが掛け軸を丸めて持ち去ったため、天地の軸がすべて切り取られており、折り目がつき、雨にぬれたためか一部がはく落するなど傷んで いた。京都の表具店で五年がかりで修復。赤や緑の鮮やかな色がよみがえった。
 しかし、絵伝とともに盗まれた国重文の「阿弥陀三尊像」は韓国に転売され、いまだ見つかっていない。
 一緒に盗まれた重文の掛け軸「絹本著色阿弥陀三尊像」は韓国に転売され、行方が分かっていない。

● 宮城県神社から古文書窃盗(2008年2月18日)
 宮城県警岩沼署は、同県名取市高舘熊野堂の熊野神社 から、市指定文化財を含む古文書などをの窃盗の疑いで男を逮捕した。
 男は2006年5〜6月、数回にわたり神社の宝物殿に侵入し、古文書13巻などを盗んだ疑い。
 2006年7月に仙台市の骨董品店に、古文書が売りに出されているのを不審に思った客が神社に連絡して盗難が発覚し、男が知人の名前を使って古文書を 売っていたことがわかった。

● 講師も務める仏像マニア 寺院で盗み繰り返す(2008年2月13日)
 埼玉県警飯能署は、寺から仏像を盗んだとして窃盗容 疑で飯能市の男を逮捕した。
 男は一月二十日飯能市永田の萬福寺から大黒天を盗んだのを発見された。男は昨年十二月二十日にも同寺から阿弥陀如来像を盗んでおり、自宅には飯能市小岩 井の無量寺から被害届が出されていた弁財天半迦像をはじめ、仏像20体、マリア像など計40〜50体が並べられていた。
 男は、2005年春から書籍で気に入った仏像などを見つけると県内をはじめ、神奈川や千葉県、東京都など一都四県で盗みを繰り返していた。
 男は仏像に興味を持ち仏教関係の大学院三校を卒業し、昨年四月まで東京と埼玉の私立大学の計二校で非常勤講師も務めていた。中高の社会の教員免許も持っ ていた。

● 文化財に落書き・破損被害、25都府県45件(2008年1月25日)
 国や都道府県指定の文化財が落書きや破損などの被害 を受けたケースは、最近5年間で少なくとも25都府県で計45件確認されていることが分かった。
 主な被害は、落書きが24件、破損が10件、放火が4件で、仏像の盗難や遺跡の盗掘もあったが、犯人が特定されたのは7件だった。
  被害事例としては、法隆寺東大門(国宝)の柱や東大寺転害門(国宝)の梁に落書きが刻まれた例や、丸亀城天守(重文)窓の格子に古くぎが打ち込まれた例な どがあり、また、2006年に法隆寺で仏像が盗まれた際に、西室(国宝 鎌倉時代)の木製格子6本がのこぎりなどで切り取られるなど、悪質化しているとい う。
 しかし、1950年施行の文化財保護法は、文化財の保存と活用を図ることを目的として、文化財の所有者に「可能な限り公開するなどの文化的活用に努めな ければならない」と求めていることから、管理の難しさも浮かび上がっている。

● 浅草寺など有名寺院狙った仏像盗に懲役3年(2007年12月26日)
 奈良・法隆寺や東京・浅草寺など全国の有名寺院から 仏像を盗んだとして、窃盗や文化財保護法違反などの罪に問われた男に対し、奈良地裁で懲役3年の判決が言い渡された。
 男は2005年11月〜2006年2月、奈良や東京、広島の15寺院から計18体の仏像を盗んだ。法隆寺では国宝で世界遺産にもなっている西室の一部を のこぎりで壊すなどした。
  男は、薬物を服用で生じた幻覚・幻聴により、高名な寺院から33体の仏像を集めれば救われるとする仏のお告げを受けたと思い込んで犯行に及んだとされる が、法隆寺では国宝で世界遺産でもある貴重な建造物の一部をのこぎりで損壊し、回復不能で甚大な被害を与えたとして、実刑となった。

● 群馬・平塚赤城神社本殿の羽目板20枚盗難(2007年12月22日)
 群馬県伊勢崎市境平塚の平塚赤城神社で、市指定重要 文化財の本殿の羽目板約20枚が盗まれた。
本殿は、風雨を防ぐための建物で覆われ、普段は施錠されていたが、建物のカギが壊され、羽目板が無くなっていたという。
 羽目板には中国の故事に由来する翁などが彫られていた。

● 中国から盗品の仏像、13年ぶり返還(2007年12月20日)
 滋賀県甲賀市の美術館「MIHO MUSEUM」が所蔵し、盗品と分かった6世紀前半の中国の菩薩立像が中国に返還される。
 菩薩立像は、石灰石製で像高約120cm。中国の北魏時代末期−東魏時代の作品で、セミをかたどった珍しい冠飾りが特徴で、美術館側が1995年にロン ドンの美術商から約1億円で購入したもの。
 その後、1994年に中国山東省の役所の庭から盗まれたのものであることが判明し、美術館側が中国に無償で寄贈することを決めた。美術館側では今後も5 年ごとに中国から無償で借りて展示できるという。
 美術館は返還は日中友好の証しで、今後も中国とも良好な関係が築けると話している。
 
 (関連記事)

● 岐阜・羽島市の薬師寺で仏像15体盗難(2007年12月9日)
 岐阜県羽島市小熊町東小熊の薬師寺の本堂で、十二神 将12体など仏像15体が盗難に遭った。
仏像はいずれも像高約15cmで、本堂の観音開き扉の内側に安置されていたが、ふだん無人で、誰でも参拝できるよう本堂、仏壇ともに錠は付けていないとい う。2カ月前に扉を開けた際に異常はなく、この2カ月間で盗まれたとみられる。

● 岐阜県美濃加茂市で県文の十一面観世音立像が盗難(2007年11月1日)
 岐阜県美濃加茂市加茂野町の宝積寺十一面観世音立像 が9月下旬に盗まれていたことが分かった。
 この像は、像高約82cmの寄木造で鎌倉時代制作。関市の小松寺から移されたと伝わる。普段は木製の厨子に収められて一般公開していない。

 9月30日朝、本堂につながる庫裏の縁側の窓ガラス2枚が外され、厨子の鍵が壊されて像が盗まれているのが分かった。

● 仏像狙い25件盗み被告の男を最終送検(2007年10月31日)
 神戸市内の寺で仏像などを盗んだとして兵庫署に逮捕 された男が、神戸や大阪の寺社で約25件に上る盗みを繰り返していたことが分かった。
 男は、2006年10月から12月の数回にわたり神戸市兵庫区内の寺に侵入。本堂の仏像や石像など四点を盗んだ疑い。ほかにも今年2月まで、同市長田、 須磨区、大阪府内で仏像や掛け軸などを盗み、大阪の骨董品店に売りさばいていたという。

● 韓国で国宝級文化財約3000点を盗んだグループ摘発(2007年10月25日)
 ソウル警察庁は、古書や民俗資料・美術品などを盗ん で市中に売った疑いで、古美術品専門業者など文化財専門の窃盗団6人を逮捕し、8人を書類送検した。
  警察によると、容疑者らは、2005年9月に慶尚南道晋州市大谷面・河氏の古宅から、慶尚南道有形文化財の筆写本を含め約700点の文化財を盗んだのをは じめ、全羅北道高敞郡富安面にある仁村・金性洙先生の生家など全国のおよそ100カ所の宗家・郷校から、朝鮮王朝中期の画家チョン・ソンの山水画や同後期 の画家・張承業の「器皿折枝図」、文人・宋奎濂の「教旨」、「文集」、屏風「郭汾陽行楽図」、「奎章全韻」など、約3000点の宝物級文化財と美術品を盗 み出した。
 容疑者らが盗んだ文化財は量・価格ともに史上最高で、警察は、容疑者らが盗んだ文化財と芸術品のうち2174点を回収し、残りのおよ そ900点の行方を追っているが、容疑者らは、盗んだ物品のうち高価な文化財は古美術商を通じて直接取り引きし、比較的安い骨とう品と書籍は、有名な骨と う品専門の競売サイトに掲載し売ってきたという。

 一方、文化財を所蔵していた地方の郷校や古民家には、盗難防止装置を備えていなかった所が多 く、所蔵している文化財の目録すらなかった所もあるなど、管理がずさんで、文化財庁によると、2002年から今年にかけ、文化財の盗難事件は計187件 (7172点)に達し、このうち取り戻すことができたのは48件(2654点)に過ぎなかったという。

● 徳島市で石仏17体が盗まれる(2007年9月25日)
 徳島市の眉山善福寺で、眉山中腹の神武天皇像と忌部 神社の間のおよそ2キロの道沿いのほこらに祭られている石仏のうち17体が、さい銭箱といっしょに盗まれていることがわかった。

● 中国河南省で盗難の明代文化財が返還(2007年9月23日)
 中国河南省許昌市の広谷寺で、先月石像が盗難にあっ たが、このほど、容疑者2人が拘束され、石像は取り戻され寺に返還された。
 石像は明代の正徳10年(1515)に作られたものだという。

● 熊本で盗難の観音様、3年半ぶり戻る(2007年9月2日)

 熊本県上益城郡山都町島木の峯観音堂から盗まれた県 指定重要文化財「木造聖観音菩薩立像」が、ほぼ三年半ぶりに峯地区に戻った。
 聖観音菩薩立像は2004年に盗難に遭い、その後、京都の古美術商を経て米国ニューヨーク在住のコレクターが所有していることが判明した。
 住民らは無償返還を求めたが、結局買い戻すことになり、今後各戸で毎月積み立てて返済する予定という。
 聖観音菩薩立像は、高さ約97cmで室町時代前期の作といわれる。
  熊本県内一円で仏像盗難が相次ぎ、2004年は二カ月ほどの間に六市町村で十八体がとうなんに遭った。その後四人組の犯行グループが逮捕され、球磨郡あさ ぎり町の県指定文化財釈迦如来坐像など三体は、一体が輸出寸前に発見され、二体はオーストラリアから買い戻された。しかし、山都町下名連石の薬師如来像な ど行方が判明していない仏像も多い。

● 岐阜県関市で仏像盗難(2007年8月9日)

  岐阜県関市下之保で、7月16日〜19日の間に、 阿弥陀如来坐像(像高49cm 写真)が盗難にあったことが判った。
  連絡先:岐阜県関警察署刑事課 0575-24-0110(内線371)

● 寺から仏像盗んだ無職43歳を逮捕(2007年8月20日)

 静岡県掛川市上土方落合の梅月山華厳院で、弘法大師 像などの仏像計4点が盗難にあった。
華厳院では今月中旬から3回にわたり仏像計約40体が盗まれており、警戒していた署員が、窃盗と建造物侵入の現行犯で男を逮捕したところ、「売って金にす るため」と犯行を認めたという。


● 静岡の浅間神社境内で重文に放火、男を逮捕(2007年8月19日)

 静岡市葵区宮ケ崎町の浅間神社境内にある国の重要文 化財「麓山(はやま)神社」から出火し、引き戸の一部を焼いた。
 警戒中の署員が、現場付近に現れた男を職務質問したところ、容疑を認めたため放火容疑で逮捕した。
 男は1988年と93年の2度にわたり同じ拝殿に灯油をまいて放火し逮捕、起訴され、実刑判決を受けている。
 調べに対し犯行を認め、刑務所に入りたかったなどと供述しているという。
 静岡浅間神社は、江戸時代後期の代表的建造物として社殿や麓山神社の拝殿など計26棟が国の重要文化財に指定されている。麓山神社は、1834年に建設 された賤機山にある極彩色の神社。

● 米国に密輸仏像パキスタンに返還(2007年7月6日)

 パキスタンから米国に密輸されたガンダーラ仏像が返 還された。
 返還されたのは2世紀に造られたとみられる菩薩像など約30点。
 2005年9月、パキスタン南部カラチ港から米東部ニューアーク港に着いた船内で米当局が押収し、パキスタン政府に通報して調査した結果、パキスタン北 西部スワート渓谷産の石が使われていることが判明したという。
 スワート渓谷は仏像発祥の地とされるガンダーラ地方にあり、仏塔などの遺跡が点在しているが、古美術品の盗掘が後を絶たないという。
 盗掘され、国外に持ち出された仏像が無事に戻るケースは極めて珍しい。北西辺境州サイドゥシャリフのスワート美術館で7月中旬から公開される予定。

● 龍門石窟の仏頭を返還請求(2007年6月30日)

  中国河南省洛陽市の世界遺産「竜門石窟」で、仏像頭部2個の返還を求め、北京の弁護士が米国人男性を相手取り提訴した。
 この仏頭はロサンゼルス在住のスペイン系米国人男性が所有しているが、1930年代の混乱期に竜門石窟から盗掘されたものとして、文化財愛好家でもある 北京の弁護士が米国人相手に返還を求めて、洛陽市中級人民法院(地裁)に提訴した。
 盗難にあった文化財は、海外での競売や政府の外交交渉で戻されることはあったが、訴訟による返還は例がないという。

● 仏像窃盗「33体集めれば救われる」と動機(2007年6月14日)

 法隆寺(奈良県斑鳩町)の文殊菩薩(ぼさつ)像な ど、東京、奈良、広島で計18体の仏像を盗んだとして、窃盗や文化財保護法違反の罪に問われた被告の公判が奈良地裁葛城支部であり、検察側は懲役6年を求 刑した。
 被告は2006年2月、法隆寺の国宝の建物「西室」内に格子をのこぎりで切断して侵入し、文殊菩薩像を盗んだほか、2005年11月から浅草寺(東京都 台東区)の観音菩薩立像や明王院(広島県福山市)の不動明王立像を盗むなどした。
 公判で被告は、「将来に不安を感じ、奈良県桜井市の聖林寺の十一面観音像前に座った時に『33体集めれば苦しみから救われる』という声が聞こえたと感じ て盗みを決心した」と動機を供述していることを明らかにした。

● 東京董品店で仏像盗難(2007年4月13日)

 東京都中央区の骨董品店客を装った男が、仏像など3 点を持ち去った。
 店員が男の求めに応じて、高さ約10cmの仏像2点と小皿1枚を出したところ、店員が目を離した隙に仏像などを持って逃走したという。


● 長野で盗難から戻った仏像を御開帳(2007年4月9日)

 長野県上田市下之郷の長福寺から盗まれ、昨年10月 に11年ぶりに戻ってきた銅造菩薩立像(重文)が同寺の観音堂「信州夢殿」で御開帳された。


 菩薩像は高さ36.7cmの銅造で、7〜8世紀ごろの作とされ、重要文化財に指定されている。この像は大正時代に1度、昭和20年代と平成7年 (1995)に同寺で2度、計3度の盗難に遭い、いずれも帰ってきたという。



● 兵庫で仏像盗んだ男2人逮捕(2007年3月21日)

 兵庫署は寺から仏像などを盗んだとして、大阪市住吉 区、無職の男など二名を逮捕した。
 調べでは、両容疑者は昨年10月から12月の間、数回にわたり神戸市兵庫区浜中町の東照寺に侵入。本堂に置かれていた仏像や石像など四点を盗んだ疑い。 二人とも容疑を認め、大阪市内の骨董品屋に売ったと供述しているという。
 同寺は昨年三月に住職が死去して以降、無住となっていたが、寺の管理者が盗難に気づき、被害届を出していた。


● 埼玉県博物館で、借用中の五輪塔を紛失17年も隠す(2007年3月19日)

 埼玉県さいたま市大宮区埼玉県立歴史と民俗の博物館 が神奈川県鎌倉市の覚園寺から借りて屋外展示していた五輪塔を紛失し、17年も県に報告していなかったことがわかった。
 五輪塔は、高さ約80cmの安山岩製で室町時代の制作とされるが、文化財指定を受けていない。前身の県立博物館が1977年に寺側から無償で借り受けて 庭に展示していたが、1990年2月紛失に気付き、寺側に報告したものの、警察に盗難届を出さなかった。
 寺側からの要請もあって、同博物館が2004年4月から事実関係を調査し、2004年12月に県教育委員会に初めて報告したが窃盗罪の時効を過ぎてお り、行方不明であるという。

● 兵庫県賀茂神社で神殿の扉金具盗難(2007年3月12日)

 兵庫県たつの市御津町の賀茂神社で、真ちゅう製の神 殿用扉金具がなくなっているのが判った。
盗まれたのは、かんぬきを固定する「海老錠」と呼ばれる三日月形の金具2つで、長さ約7.5cmと約5.8cmのもの。同神社の宮司が最後に確認した3日 午後5時ごろから、盗難に気付いた11日朝までに盗まれたとみられる。
 金メッキを施していた他の金具などは残されており、金属盗ではなく神社用の特殊金具を狙ったマニアなどの犯行とみられる。

● 神奈川県松田町で仏像2体が盗難(2007年3月7日)

 神奈川県松田町の延命寺で、仏像2体がなくなってい るのがわかった。
 なくなった仏像は、木造大日如来坐像と阿弥陀如来立像の2体で、先代の住職が購入したものという。延命寺の敷地内には誰でも自由に出入りできる状態で、 仏像が置かれていた堂は施錠されていなかった。仏像は住職の妻が先月26日に確認したのが最後だという。

● 北上市博物館で脇差しなど展示物3点盗難(2007年3月1日)

 岩手県北上市立博物館の常設展示場が荒らされ、刀剣 など展示物3点がなくなっていたことが分かった。
 盗まれたのは、鎌倉期の作とみられる脇差し(刃渡り約31cm)、伊達政宗の花押がある書状の掛け軸(幅約60cm)、高村光雲作と伝えられる観音立像 (高さ約50cm)の3点で、脇差しと掛け軸は2月17日、仏像は25日に被害に気付いたという。
 脇差しと掛け軸は市内の神社からの寄託、仏像は個人からの寄贈品だった。


● 天台宗が仏像盗難に再調達費補償(2007年2月26日)

 天台宗(総本山・比叡山延暦寺、大津市)は、寺の本 尊などの仏像が盗まれた際、再調達に必要な費用を補償する「仏像盗難共済」を始め、全国約3000の末寺に加入を呼び掛けている。
 対象は本尊や国宝・重要文化財の仏像で、材質や形状を鑑定して新品購入に必要な補償額を算定、掛け金を決める。

● 加古川市・鶴林寺の高麗仏画の盗難に韓国ルート(2007年2月25日)

 愛知県などで高麗仏画などを奪おうとした韓国籍の男 が、兵庫県加古川市の鶴林寺から2002年7月に盗まれた国の重文の高麗仏画「絹本著色弥陀三尊像」を寺に買い戻すよう働きかけていたことが分かった。
 男は2005年と昨年、愛知県御津町と福井県敦賀市の二つの寺で、国指定重要文化財の高麗仏画「絹本著色王宮曼荼羅図」などを奪おうとしたとして逮捕さ れた。
 調べに対し、ソウル市内で鶴林寺の仏画を買い戻させれば報酬を払うと持ちかけられ、寺側と接触したが折り合わなかったという。
 鶴林寺高麗仏画は韓国中部大邱市の寺で見つかったが、盗難品とは知らずに布施されたとして返還されていない。
 韓国国内では1995年、骨董品の鑑定番組が人気となるのと時を同じくして、古美術品の盗難事件が急増しているが、日本から盗まれた仏教経典が韓国で国 宝に指定されたものもあり、文化財盗難の韓国ルートにこの男が接点を持っているとして調べている。

関連記事 2004年11月1日 及び 2005年1 月10日のニュース参照


● 熊本で盗まれた薬師如来立像、住民が買い戻す(2007年2月6日)

 熊本県あさぎり町上南の麓「谷水薬師堂」(東圓寺金 堂)から盗まれ、オーストラリアに流出していた薬師如来立像が買い戻された。 
 薬師如来立像は像高約1mで江戸時代の作とみられ、文化財指定はない。2004年2月に薬師如来坐像とともに盗難に遭った。
 窃盗犯が逮捕され、その後の調査で同じ日に盗難に遭った阿蘇釈迦堂の2体と同じく、京都市の古美術商を経てオーストラリアの古美術商が購入していたこと が判明したため、町教委が古美術商を通じて交渉をまとめ、地元の保存会が買い戻した。
 一緒に盗まれた「薬師如来坐像」(像高約1m)は既に転売され、第三者の手に渡っていることから買い戻しは難しいという。 

● 富山県で元住職が自寺の仏像売った仏像押収(2007年01月17日)

 富山県射水市水戸田にある密蔵寺の元住職が仏像32 体を勝手に売り飛ばしたとして追送検された。
密蔵寺は千年以上の歴史がある真言宗の古刹で、元住職は2001年に寺の本尊で旧大門町の文化財である、胎蔵界大日如来像と烏天狗像を県内の古美術商に 売ったのを始め、2004年春までに、寺所有の仏像などあわせて32点を、県内外の古美術商に次々と売り払った。
 このうち29点は押収されたが、旧大門町の文化財である、胎蔵界大日如来像と烏天狗像、聖観音像の3点の行方がわかっていない。


● 熊本の盗難仏像、住民が買い戻し( 2007年1月16日)

 熊本県球磨郡あさぎり町須恵の阿蘇釈迦堂から盗ま れ、オーストラリアの個人の手に渡っていた県指定文化財の仏像二体が、地元住民の手で買い戻された。
 この像は、2004年2月に平安時代後期の本尊釈迦如来像(像高85cm)と共に盗難に遭った、1304年作の文珠菩薩像(同80cm)と普賢菩薩像 (同76cm)で、いずれも熊本県の重要文化財に指定されている。 
 本尊釈迦如来像は京都市の古美術商経由でドイツに転売される直前に税関で押収され、2005年11月に地元に返却されたが、両脇侍の2体はオーストラリ アの個人へ売買されたことが確認されていた。
 このため地元の熱意を日豪の関係者に伝え交渉を重ねた結果、昨年12月に地元が買い戻すことで合意に達し、阿蘇地区住民が共有財産である山林のヒノキを 売るなどして資金を調達した。
 二体は14日、航空便で関西空港に到着、阿蘇釈迦堂に無事戻された。

(2004年2月14日の項参照)

● 伊政府古代ローマの盗掘品の返却を日本に要請(2007年1月12日)

 イタリア政府は、日本国内の美術館収蔵品の中に、古 代ローマの遺跡などから盗掘されたものが多数含まれているとして、文化庁に早期返還の協力要請をすることになった。
 返還対象は100点には達する見込みで、特に滋賀県甲賀市の美術館「MIHO MUSEUM」が所蔵する古代ローマの彫像やフレスコ画約50点が、スイスを拠点に盗掘品の密輸に携わっていた国際シンジケートから、同美術館が購入した 可能性が強いとしている。
  伊政府は国外に流出した盗掘美術品に対する捜査と並行して当該国に返還を求める外交を進めており、2005年11月には、ゲッティやメトロポリタンなど米 国の6美術館に、計100点以上の古美術品を返還するよう要請し、ゲッティは一部の美術品について返還に応じることを決めている。


● 滋賀の社寺、盗難恐れ仏像など博物館へ寄託(2007年1月11日)

 滋賀県内で仏像などの盗難が相次いでいることから、 仏像やこま犬を博物館に預ける動きが出始めている。
  滋賀県内では2003年度以降、仏像や古文書、こま犬などを狙った盗難事件が把握するだけで約40件発生し、ほとんどが戻っていない。このため、ふだん人 がいない寺院や神社から、この3年間で、栗東歴史民俗博物館では仏像11体、県立安土城考古博物館はこま犬2体、県立琵琶湖文化館は仏像2体の寄託を受け たという。
 これからも依頼が増えそうだが、博物館側では収蔵スペースにも限りがあることから懸念している。

● 佐賀県内で窯跡盗掘が横行(2006年1月4日)

 有田焼や唐津焼など日本を代表する焼き物が作られて きた佐賀県で、窯跡に残る焼き物の陶片を狙った盗掘が横行している。
 佐賀県内には確認されているだけで約350か所の窯跡があるが、2005年度に37件、昨年4〜11月に25件の盗掘が確認されている。
 日本最古の登り窯遺構とされ、2005年、国史跡「肥前陶器窯跡」に追加指定された唐津市北波多の五つの窯跡では昨年1年間に計13回被害に遭ったとい う。
 陶片の流通経路は分かっていないが、以前に肥前陶器窯跡で盗掘されたとみられる陶片がインターネット上で販売されていたことがあり、売買目的と見られて いる。


● 寺専門に約600件窃盗(2006年12月29日)

 熊本県で寺に侵入し捕まった男が、いままで寺専門に 約600件の盗みを繰り返していたことが分かった。
 男は、今年3月熊本市本町の善正寺に侵入して住職の頭に約1カ月のけがを負わせ強盗致傷の罪で起訴されたが、自供によれば1995〜2006年の10年 間に北海道、沖縄県、徳島県を除く44都府県の寺院で約600件の窃盗を繰り返していたという。
  犯行は静岡以東、特に東北地方に集中していたが、被害総額は届が出ているだけで350件、計約3億4000万円に上るという。1度に1000万円以上を盗 んだことも10回以上あり、東北の寺では1度に約5000万円を盗んだこともあったというが、お寺側で「お布施は頂き物」と被害届を出さないケースも 100件ほどあるという。



● 会津若松市・鶴ヶ城の窃盗被告に懲役3年の判決(2006年12月25日)

 福島県会津若松市の鶴ヶ城天守閣から盗んだ文化財 を、市に買い取らせようとしたとして偽造有印公文書行使と詐欺未遂の罪に問われている窃盗犯に懲役3年の実刑判決が言い渡された。
  窃盗犯は11年前に鶴ヶ城天守閣から盗んだ国指定重要文化財「白銅三鈷杵」など文化財3点を、市に買い取るよう持ちかけ逮捕されたが、その後の調べで、 1992年から96年にかけて福島のほか山形、愛知、大阪など8府県の寺や博物館など十数カ所から、53点を盗んでいたことがわかった。しかし、窃盗事件 としてはすでに時効が成立している。

● 文化庁、全文化財の現状を調査へ(2006年12月16日)

 文化庁は今年度中にも、現在指定されている国宝や重 要文化財などすべての文化財の所在確認や状況把握に着手する方向で検討を始めた。
  高松塚古墳壁画の損傷問題で、外部の識者による調査委員会が、文化財の管理体制について見直しの必要性を指摘していた。文化庁が指定している文化財は今年 10月現在で、重要文化財1万2553件(うち国宝1073件)、史跡1565件など、動産、不動産、無形文化財を合わせて計1万5911件。これらの文 化財については、文化財保護法の規定により、所有権の移転や保管場所の移動、破損・紛失などの事故があった場合、文化庁長官に届け出る義務があるが、個人 所有の書画や刀剣などが無届けで転売され、所在不明になっているケースも少なくないとみられる。
 1993年には、都内の美術商が神奈川県在住の 収集家の遺族から無届けのまま購入した重文の「木造四天王立像」を国に10億円で買い取るよう持ちかけていた事件が発覚しており、現在、美術工芸関係の重 文では盗難によって52点(うち国宝8点)の所在が確認できない状態。転売が繰り返されると、追跡調査が極めて困難となることから文化庁も対応に苦慮して いた。

● 天台宗が仏像盗難に補償金や見舞金共済制度(2006年11月9日)

 天台宗では、各地で仏像の盗難が後を絶たないことか ら、独自の共済制度を新たに設け、来年1月に運用を始める。
 国宝と重要文化財に加え本尊の仏像も対象となり、盗まれた場合には掛け金に応じた補償金のほかに、見舞金も支給される。宗教界で初めての試みといい、他 の宗派からも注目を集めそうだ。
 補償額を算定するために、鑑定人の作成したマニュアルを使って仏像を事前に簡易鑑定し、種類や寸法、材質などを基に評価額を決める。美術的価値や歴史的 価値を加味するための写真鑑定や出張鑑定も、要望があれば有料で実施する。
 個々の寺院では負いきれないリスクを担保し、同時に、各寺院が信者や国の財産を守るという防犯意識を高める契機にしたいという。

● 上田で盗難の菩薩像返還(2006年10月23日)

 長野県上田市下之郷の長福寺で、盗難に遭った重要文 化財、銅造菩薩立像が返却され、11年ぶりに公開された。
 銅造菩薩立像は高さ約37cm。7、8世紀に造られたとみられ、昭和15年に重要文化財の指定を受け、その後に同寺に寄贈された。
 その後、平成7年8月に盗難に遭って行方知れずになっていたが、今年になって福島県会津若松市の鶴ヶ城内から盗んだ文化財などを市に売ろうと持ち込んで 逮捕された男が盗んでいたことが分かり、10月に無事に同寺に返還された。
 像は昭和20年代にも一度、盗難に遭っており、盗まれて帰ってくるのはこれが同寺では2度目という。
 今回の公開は1日限りだが、同寺では来年の春と秋にも一般公開を行う予定。


● 仏像を売り払った元住職逮捕(2006年10月23日)

  富山県射水市旧大門町の密蔵寺の元住職が、町の文 化財だった仏像を売り払ったとして逮捕された。
 元住職は、平成13年に、寺の本尊である胎蔵界大日如来像と烏天狗像を県内の古美術商に売り払ったという。
 平成14年に、檀家から町の教育委員会に、仏像がなくなっているとの相談が寄せられ、元住職は売ったことを認めその後行方不明になっていたという。
  また、密蔵寺には、この他にも数多くの仏像があったが、現在見当たらないものが多く、余罪があるものとみられる。

● 韓国で盗難文化財数百点を堂々と展示(2006年10月20日)

 韓国で全国のお寺や古宅、書院などで盗難にあった文 化財を購入し、個人的に保管するか、私設博物館に展示して来た博物館長、人間国宝、書道家、画家などが警察に摘発され、516点の文化財が押収された。
  書道家であり、古美術品収集家でもある某氏は、昨年1月、文化財窃盗犯から統一新羅時代の石塔の基壇石6点を購入したのを始め、今までに違法に購入した白 羊寺阿弥陀極楽会上図、海南大興寺四天王図、全羅南道羅州仏会寺所有の梵鐘、慶尚南道昌寧観龍寺霊山会上図などの仏画や朝鮮時代の木版など計240点のう ち140点余りを京畿道のM博物館の館長に渡し、保管、一部を博物館に展示していた。
 また、人間国宝であるH博物館の館長は、1990年代初めから最近まで、全国各地の寺刹、古い住宅、書院などから盗まれた文化財計252点を専門の窃盗 犯や美術商などを通じて購入した後、保管してきたとされる。

● 名古屋の美術館に名品戻る(2006年10月5日)

 名古屋市昭和区の昭和美術館から1996年に盗まれ た古美術品の茶わん25点がすべて見つかり、9月末に返却された。
  企画展で展示していた江戸時代の「黒織部茶碗」、朝鮮李朝時代の「鬼熊川(おにこもがい)茶碗」などで、行方は全く分からなかった。 ところが、福島県会 津若松市の鶴ヶ城内から盗んだ文化財などを市に売ろうと持ち込んで逮捕された男が同美術館での犯行を認め、押収された盗難品の中から発見された。

● 会津若松・鶴ヶ城の重文窃盗余罪53件(2006年9月15日)

 福島県会津若松市から盗まれた国指定重要文化財など を売ろうとした男が逮捕された事件で、男が保管していた盗難文化財など53点が公開された。
 公開されたのは、金峯山博物館(山形県鶴岡市)所有の銅造如意輪観音坐像(県文)や、昭和美術館(名古屋市昭和区)の黒織部茶碗のほか絵皿や仏具など。
1992年から96年にかけて9都府県で盗まれていた。福島のほか山形、愛知、大阪など8府県の寺や博物館など十数カ所から、一人で文化財や古美術品を盗 んだと自供。
 男は趣味で楽しむため盗んだと供述しているが、窃盗事件としてはすでに時効が成立しており、後日所有者に返却されるという。

● 鎌倉でまた神像5体が盗難(2006年9月3日)

 神奈川県鎌倉市大船の熊野神社本殿内に安置されてい た市指定有形文化財の神像5体がなくなっているのがわかった。
  盗まれたのは、「熊野権現坐像」(像高28.6cm)、「随身半跏像」2体(像高36cm)、「狛犬像」2体(像高18.9cm)の5体。本殿正面の南京 錠は施錠されていたが、裏側の板塀2枚が外されていた。熊野神社は普段は無人で、元日の賀詞交換会で本殿を開けた時は、5体ともそろっていたという。
 約2キロ離れた第六天社でも今年5月に、主神「第六天像」など計5体が盗まれる事件が起きている。

● 奈良の連続仏像盗犯、東京でも5体窃盗の容疑で再逮捕(2006年8月21日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺などで仏像が相次いで盗まれた 事件で、窃盗罪などに問われていた男が、浅草寺(東京都台東区)など都内の四つの寺から仏像など計5体を盗んだとして、窃盗などの疑いで再逮捕された。
 調べでは、2005年11月10日から12月5日までに、浅草寺の観音菩薩立像や普済寺(立川市)の開山物外可什和尚坐像など5体を盗んだ疑い。
  警察の調べでは男は、うつ病などにかかっており、奈良県桜井市内の十一面観音像の前に座っていたところ「高名な寺から仏像33体を集めれば苦しみから救わ れる」との声が聞こえたように感じ、犯行を決意したという。これまでに同容疑者が盗んだとみられる約20体が押収されている。

● 会津若松の重文盗難、実は「売り込み」男の犯行(2006年8月17日)

 福島県会津若松市の鶴ヶ城内から1995年に盗まれ た国指定重要文化財など3点が11年ぶりに発見されたが、同市に1億数千万円で買い取りを求めていた横浜市在住の男が盗んだものであることがわかった。
 買い取りを求めた際に提出した住民票が偽造であったことから、公文書偽造容疑で逮捕し入手経路も追及したところ、3点を盗んだことを供述、さらに東北、 中部、関西地方でも神社や寺から文化財を盗んだことを自供したという。
 盗んだ品々はインターネットなどで売りさばくなどしていたとみられる。
 3点の文化財盗難事件は窃盗罪の公訴時効(7年)が成立しているが、男は古美術品の収集家で、自宅には多数の収蔵品があったことから裏付け捜査を進めて いる。

● 会津若松市で11年前に盗難の文化財を発見(2006年8月8日)

 福島県会津若松市の鶴ヶ城内から1995年に盗まれ た国指定重要文化財「白銅三鈷杵」(奈良時代)、県指定重要文化財「銅造聖観音菩薩立像」2体(白鳳・奈良時代)の3点が、11年ぶりに東京都内で発見さ れた。
 これらは、鶴ヶ城内で常設展示されていた際に陳列ケースを割られて盗まれたもので、都内の男性から会津若松市に売りたいと連絡があり、鑑定の結果いずれ も実物と確認された。
 本件は、窃盗の時効(7年)を過ぎているが、福島県警では入手した経緯について調べている。
 発見されたのは下記の3点、
 国指定重要文化財 白銅三鈷杵 磐梯町 恵日寺所蔵 長さ 24.1cm
 県指定重要文化財 銅造聖観音菩薩立像 羽黒山湯上神社所蔵 総高 27.7cm
 県指定重要文化財 銅造聖観音菩薩立像 喜多方市 福聚寺所蔵 総高 33.6cm
 盗難の状況、写真は会津若松市商工観光課ホームページ参照 http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/j/oshirase/tonan/index.htm

(所感)
 思えば、盗難文化財のニュースを始めたのも、この盗難情報が切っ掛けだった(このページの一番下に掲載されています)。
 発見されたのは喜ばしいが、時間も経ってくると、いわゆる「善意の第三者」も増え、自分のものをお金で買い戻すという、解決にならざるを得ない例も増え てくると思われる。
 これが、ひいては盗難を助長することになっては、何ともやり切れない。

● 広島・明王院の仏像戻る(2006年5月23日)

 広島県福山市草戸町の明王院で今年一月に盗難にあっ た不動明王立像が明王院に返却された。
 奈良県内の寺院で仏像を盗んだとして二月、奈良県警橿原署に窃盗容疑で逮捕された男が、明王院でも一体を盗んでいたことを自供し、押収したもの。
 仏像は、台座を含めて高さ約125cmの不動明王立像で、寄木造。室町時代の作とされる。押収時は、両腕が取れ、光背の火炎部分がバラバラになっていた が、元通りに修理され本堂に安置された。

 
● 建長寺の鎮守、第六天社で仏像盗難(2006年5月22日)

 神奈川県鎌倉市山ノ内上町の第六天社で本尊など五体 の仏像が盗難に遭った。
 盗まれたのは本尊の第六天像(像高約30cm)と四天王像(像高約19cm)の計五体で、江戸時代の制作で文化財には指定されていない。
 第六天社は、建長寺の四方鎮守の一つとして建立されたとされる。現在は町内会が管理しており、会員が清掃と草刈りをしているが、4月28日に草刈りを 行った時は異変はなかったという。
 神奈川県警では、ホームページで写真を公開し、盗難にあった仏像の発見協力を呼びかけてい る。
 連絡先 神奈川県警察本部刑事部捜査第三課盗品係 電話 045-211-1212(内線4392)
 
 木造第六尊天像 像高30cm 幅14.3cm、奥行き9cm
 木造廣目天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm
 木造増長天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm
 木造多聞天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm
 木造持國天像 像高19cm 幅11cm 奥行8cm


● 滋賀・栗東の寺で仏像盗難(2006年5月5日)

 滋賀県栗東市の常勝寺で地蔵堂の引き戸が壊され、中 にあった木製の仏像4体が盗難にあった。
 盗まれた仏像は、平安時代末期の作とみられる高さ 65cmの地蔵菩薩立像や不動明王像など木造の仏像4体で、いずれも文化財の指定は受うけていない。地蔵堂は本堂とつながっており、引き戸には内側から鍵 が掛かっていたが、バールのようなものでこじ開けられていた。

● 大阪府柏原市の田辺廃寺跡で盗掘(2006年3月17日)

 大阪府柏原市の田辺廃寺跡で、東塔と金堂の基壇の一部が盗掘され、7−8世紀の瓦やせんがが持ち去られてい た。
 痕跡などから、盗まれたせんは推定28点。それぞれ縦30cm、横16.5cm、高さ9.5cmで、過去に出土したせんと同様に特別な文様や刻印はない とみられる。
 遺物のありそうな場所を狙い盗掘を繰り返しており、悪質であることから、窃盗や文化財保護法違反、遺失物横領の疑いで大阪府警に告発した。今まで遺跡の 損壊で告発した例はあるが、盗掘での告発は全国初という。

 

● 御所市金剛寺の仏像盗難犯人、五條市・阿弥陀寺犯行も自供(2006年3月4日)

 御所市の金剛寺から仏像を盗んだとして、先月逮捕された容疑者が昨年11月五條市車谷町の阿弥陀寺で本尊・阿 弥陀如来像など三体が盗まれた事件の犯行を自供していたことが分かった。(2005年12月7日の項参照)
 盗まれた仏像も和歌山県岩出町の収集家の男性宅で見つかった。

 

● 京都金剛寺で仏像盗難(2006年 1月28日)

 京都市東山区金園町の金剛寺で、本堂に置かれていた本尊青面金剛像のお前立ちが盗まれていることが分かった。 お前立ちは像高20cmで江戸期の作とされる。
 最後に確認されたのは7日で、23日に普段閉じられている扉が開いており、お前立ちが無くなっているのに気付いたという。

 

● 盗難仏像11件が判明(2006年2月17日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺で国宝建物の格子が切断され文殊菩薩が盗まれた事件で、車などから見つかった3体の他、 容疑者の事務所から押収した仏像など計18体のうち11体の所有者が判明した。

 広島の3件はいずれも、今年1月3日に盗難に遭った像で、いずれも文化財指定を受けていない。

法隆寺(奈良県斑鳩町)西室 文殊菩薩像(像高74cm)現代
秋篠寺(奈良市秋篠町)大元堂 不動明王像(像高88cm)江戸時代
橘寺(奈良県明日香村)本堂 薬師如来像(像高80cm)平安時代中期
浅草寺(東京都台東区) 聖観音像(像高70cm)
寛永寺(東京都台東区) 衿羯羅童子、制叱迦童子 (像高45cm)江戸時代
西徳寺(東京都台東区) 親鸞聖人御木像(像高30cm)
薬王寺(新井薬師 東京都中野区) 日光菩薩像、月光菩薩像
普済寺(東京都立川市) 物外可什和尚木像 現代
高円寺(東京都杉並区) 釈迦如来坐像
明王院(広島県福山市草戸町) 本堂 不動明王立像(像高70cm) 室町時代前期
海龍寺(広島県尾道市東久保町) 地蔵堂 地蔵菩薩坐像(像高30cm) 江戸時代
浄土寺(広島県尾道市東久保町) 文殊堂 宇賀弁財天坐像

 このうち、浅草寺の聖観音像は右手の人さし指が欠け、明王院の不動明王像も腕が取れるなど損壊しているという。

 

● 法隆寺仏像窃盗犯、浅草寺等にも関与か(2006年2月9日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺西室から文殊菩薩像が盗まれた事件で、窃盗の現行犯で逮捕 された容疑者が経営する東京都内の会社事務所を捜索し、仏像18体など計23点を押収した。
 捜索ではほかに、神道のご神体とみられる鏡1枚、仏像が付いたつぼ1個、仏像の台座3個も見つかった。
 容疑者は、法隆寺の文殊菩薩像を盗んだ後、秋篠寺と橘寺で仏像各1体を盗んだことを認めている。
 さらに、関東方面で昨年、東京都の浅草寺など数十カ所の寺を回り仏像を十数体盗んだ他、中国地方でも仏像を盗むなど、約20件の余罪を自供しており、昨 年秋以降に起きた東京都台東区の浅草寺、寛永寺、西徳寺、中野区の新井薬師、立川市の普済寺での被害状況と供述が一致していることがわかった。
 容疑者は「以前から仏像の盗みを繰り返していたが、転売するつもりはなく、個人的に欲しかった」と供述しているという。

 

● 法隆寺の国宝・西室の格子切断され仏像盗まれる(2006年2月5日)

 奈良県斑鳩町の法隆寺で西室(にしむろ)東側の木製格子こぎりのようなもので切断され、室内にあった文殊菩薩 像(像高 74cm)が盗まれた。
 盗まれた文殊菩薩像は、五重塔初層に安置されている国宝の塑像群の仏像の模造品で、塑像で昭和初期に作られたといい、文化財には指定されていない。
 法隆寺西室は鎌倉時代の再建で国宝に指定されているが、ふだんは公開されておらず、法事や説法の際使用されていた。切断された格子は西室の外で見つか り、修復された。

 

● 橘寺で薬師如来像窃盗未遂(2006年2月5日)

 奈良県明日香村橘の橘寺で、本堂の薬師如来像(像高さ80cm)をボストンバッグに入れようとしていた男を寺 職員が取り押 さえ現行犯で逮捕された。
 薬師如来像は平安中期の制作で文化財指定はなかった。ポケットに折り畳み式のこぎりを持っていたことから、法隆寺の事件との関連を調べている。

 

● 対馬の寺で経典170巻盗まれる(2006年1月27日)

 長崎県対馬市上対馬町西泊の西福寺で県指定有形文化財の経典「元版大般若経」の 一部が盗まれ
 元版大般若経は中国から朝鮮半島経由で対馬へ渡り、室町期の1420年ごろ、対馬を治めていた宗氏から西福寺に寄進されたとされるもので、全599巻の うち170巻がなくなっていた。
 西福寺では昨年12月に年末の大掃除をして以来見回りをしておらず、防災点検のため住職が収蔵庫を確認して盗難に気付いたという。

● 東京都内で相次いで仏像盗難(2006年1月9日)

 昨年11月18日に東京・浅草寺の聖観音像が盗難にあったが、東京都内で昨年 末、相次いで仏像が盗難に遭っていたことが分かった。
 盗難に遭ったのは、中野区・新井薬師(11/10)、立川市・普済寺(12/4)、台東区・寛永寺(12/13)、台東区・西徳寺(12/22)で、新 井薬師では本尊の両脇侍日光菩薩月光菩薩像のニ体(木造 像高70cm)の木像、普済寺では、物外可什和尚像(木造 像高80cm−1995年に焼失した 重要文化財像の模刻)が盗まれた。

 1月6日夕方のフジテレビ「スーパーニュース」でこ のことが取り上げられた際、当研 究所の川尻所長がフジテレビの取材を受け、そのコメントが放映されました。→ 映 像

● 滋賀・栗東で 薬師如来など仏像13体盗まれる(2005年12月 31日)

 滋賀県栗東市六地蔵、国史跡「旧和中散本舗」を所有する大角弥右衛門さん方の薬師堂で、扉の南京錠が壊され、 仏像が無く なっているのがわかった。
 盗まれたのは木造の薬師如来坐像(像高さ約50cm)と、十二神像の計13体。文化財には指定されていないが、薬師如来坐像は室町時代の作、十二神は江 戸時代のものと伝えられている。前日午後4時ごろ、薬師堂を掃除したときには異状なかったという。
 大角さんは、江戸時代の薬商「和中散本舗(わちゅうさんほんぽ)」の14代当主で、薬師堂に隣接する旧店舗兼住宅は国の重要文化財に指定されている。

 

● 大徳寺塔頭・龍源院で盗難から1年半ぶり常設展示再開(2005年12月30日)

 京都市北区の大徳寺塔頭・龍源院で、徳川家康と豊臣秀吉が対局したという碁盤と、日本最古とされる火縄銃など が、盗難に 遭った昨年4月以来約1年半ぶりに戻り、常設展示が再開された。
 碁盤は家康と秀吉が対局した際に使われたという由来が残り、四方に蒔絵を描く他、碁石を入れる碁筒には両者の家紋である葵と桐の紋が入っている。また、 火縄銃は長さ約150cm、重さ約10kg。銃床に天正11年(1583)9月9日の墨書があり、製造年代が特定できる国内最古の火縄銃として知られる。 いずれも岐阜県の高山城主だった金森家から寄贈されたという。
 昨年4月、展示中に盗難に遭ったが、今年3月に犯行グループが逮捕され、11月に無事に返還された。
関連記事 大徳寺碁盤窃盗の男に懲役7年判 決(2005年10月20日)

 

● 浅草寺本堂の「裏観音」盗まれる(2005年12月23日)

 東京・浅草の浅草寺の本堂に安置されていた聖観音像(木造 像高約70cm)が なくなっているのがわかった。
 本尊の裏側にあることから裏観音と呼ばれており、東京大空襲で焼失した本堂が昭和33年(1958年)に再建された時に造立された。本尊の裏側は参拝客 が自由に出入りでき、像は台座を固定せずに安置されていた。
 本堂の防犯カメラには11月18日午後4時半ごろ、この仏像と同じ位の大きさのビニール包みを持った人物が映っており、盗難事件として調べている。

 

● 奈良県五條市で仏像3体が盗難(2005年12月7日)

 奈良県五條市車谷町の阿弥陀寺で、本堂から本尊の阿弥陀如来立像など3体が盗ま れていたことが分かった。仏像は文化財指定はない。
 阿弥陀寺は無住で地元の住民が管理しており、先月12日は同寺で葬儀が営まれた時にはあった事から、それ以降に盗まれたものと思われる。

 

● 熊本の盗難の釈迦如来坐像1年9カ月ぶり戻る(2005年 11月12日)  

 熊本県球磨郡あさぎり町須恵の阿蘇釈迦堂から昨年二月、県指定文化財の仏像三体 が盗まれた事件で、海外に渡る寸前だった本尊釈迦如来坐像が税関で押収され、阿蘇釈迦堂に戻された。
    (2004年2月14日の記事参照)
 残る二体は既にオーストラリアに持ち出されており、現在の所有者は事件に関与していないことから返還を求めることは困難なため、住民は町と相談して買取 りを含めて対応を検討する。

● 岩船 寺の菩薩像の花飾り盗まれる(2005年11月11日)

 京都府加茂町の岩船寺で普賢菩薩騎象像(重文)の木製の花飾り「未敷蓮華」が持 ち去られた。
普賢菩薩騎象像は平安時代の制作で像高約80cm。花飾りは、蓮のつぼみと茎をかたどった長さ約9cmの棒状で、菩薩を乗せた象が鼻の先で巻いていた。

● 大徳寺碁盤窃盗の男に懲役7年判決 (2005年10月20日)

 古美術品や文化財計約130点を盗んだ男性に対し、「被害品の大半は返還不能で、文化財の散逸という取り返し のつかない損 害を与えた」と指摘して懲役7年の判決が言い渡された。
 被告は仲間と共謀し、2003〜4年に京都、大阪、奈良3府県の寺院や旧家に侵入、家康と秀吉が対局したと伝えられる大徳寺の碁盤などを盗み、その被害 額は立件以外の品も含め14億円に及ぶとみられる。

主な盗難品
 豊臣秀吉と徳川家康が対局したと伝えられる碁盤、火縄銃など7点 大徳寺龍源院(京都市北区)
 鉄鍔(重文)、蒔絵箱など5点 吉水神社(奈良県吉野町)
 南北朝時代の日本最古の日の丸や掛け軸など、約50点 堀家住宅(奈良県五條市西吉野町)

● 福岡県袋田不動尊盗難(2005年9月18日)

 福岡県うきは市吉井町福益の袋田不動尊で、シンボル の「袋田不動明王像」が無く なっているのに住民たちが気付いた。
明王像は像高さ約1mの木像。「おこもり堂」と呼ばれる屋内に安置してあり、堂にはだれでも自由に参れるようにかぎはかけていなかったという。
 不動尊は耳納の山すそにあり、中世時代の城攻防の戦死者を悼むとともに修験道の滝行場としても知られ、大小約三百体の仏像をまつるが、その中でも明王像 は不動信仰のシンボルとして、大事に守られてきた。

 

● 島根・鰐淵寺で重文など13点の所蔵品盗難(2005年9月4日)

 島根県出雲市別 所町の鰐淵寺で、収蔵庫に保管していた絵画2点と書、文書各1点の重要文化財 4点を含む計13点の所蔵品が盗まれていたことがわかった。

盗難に遭ったものの内重文指定ものは、
「絹本著色一字金輪曼荼羅図」(鎌倉時代)
「紙本墨書後醍醐天皇御願文」(鎌倉時代)縦54.5cm×横50.5cm
「絹本著色山王本地仏像」(室町時代)
「紙本墨書頼源文書」2通(鎌倉、室町時代)
の4点。

 収蔵庫は木造モルタル造り。扉は鉄製で南京錠を掛けており、8月29日午後5時半ごろ見回った時には異常はなかったが、9月 2日午後3時 ごろ、参拝客が収蔵庫の鉄製扉が開いているのに気づいた。南京錠とシリンダーは工具のようなもので壊されており、文化財を入れた箱が散乱していた。扉上部 と天井にはセンサーが設置されていたが、警報機は作動しなかったという。
 鰐淵寺は推古2年(594年)594年に智春上人が山内の浮浪の滝に天皇の眼病平癒を祈ったことから始まるとされる山陰屈指の天台宗の古刹で、他に、持 統天皇6年(692)の銘のある白鳳時代の銅造観音菩薩立像(重文)があることでも知られる。

 

■ 関市の鳥屋市不動堂で円空仏21体が盗難 (2005年6月10日)

 岐阜県関市上之保の鳥屋市不動堂で、江戸時代の仏師・円空(1632〜95年)が制作した22体の仏像の内、 21体が無く なっているのが見つかった。
 この内19体は、市の重要文化財に指定されており、円空仏の中で唯一の女性の像である尼僧像も含まれている。尼僧像は、円空の母の面影とも愛した女性と もいわれており、関市内にある約三百体の円空仏の中でも著名な像として、関市のホームページのトッ プページにも掲載されてい る。

 

(円空仏盗難関連記事)

■ 下呂市で展示中の円空仏が盗まれる(2004年4月)

静岡県下呂市立小坂郷土館で展示されていた円空仏6体のうち3体が盗難にあった。
菩薩像2体(像高36.5及び34cm) 小坂町松尾八幡神社所有
月光菩薩1体(像高44cm) 小坂町湯屋薬師堂所有

◇連絡先
下呂市教育委員会社会教育課TEL (0576)52-2900、FAX (0576)52-3166
小坂教育室TEL (0576)62-3366、FAX (0576)62-3595
下呂市教育委員会ホームページ(http://www.gero- j.ed.jp/2004/osirase/03/enku01.html)

 

■ 丹生川村の神社で円空作の神像盗難(1998年7月24日)

 岐阜県大野郡丹生川村の住吉神社の本殿に安置されていた円空作の護法神像盗まれていることが分かった。
 神像は像高79cm、文化財指定は受けていないが、高望王の神像として知られていた。

 

■ 熊谷市で盗難の仏像が平等院で発見(2005年6月8日)

 埼玉県熊谷市今井の光照寺で盗難にあった地蔵菩薩立像(像高125cm 江戸時代)が発見された。
 この像は、同寺の本堂に安置されていたもので、今年1月に確認したところ他の2体と共に盗まれていることが判った。
 京都府平等院が昨年12月に古美術商から購入した仏像を修理を行ったところ、仏像の胎内から「元禄四年六月二十一日、今井村(現熊谷市)光照寺」と書か れた書き付けが見つかり、盗まれた仏像の1体であることが判明し、販売元の捜査から容疑者が逮捕された。

 

■ 熊本県仏像盗難事件容疑の男逮捕(2005年5月6日)

 熊本県球磨郡あさぎり町の阿蘇釈迦堂で2004年2月中旬、釈迦如来坐像など3体を盗んだ男が逮捕された。主 尊の釈迦如来 坐像は平安時代後期、他の2体は鎌倉時代の作で、いずれも県の重要文化財に指定されている。
 県内では昨年1〜2月、六市町村でこの3体を含む計18体の仏像が盗難に遭い、うち五体は県指定の文化財だった。これらの仏像のうち一体が県外の古物商 で確認されている。
(2004年2月14日の項参照)

 

■ 滋賀の腹帯観音像、京都市内で発見(2005年4月23日)

 滋賀県西浅井町腹帯観音堂から2003年9月、盗まれた十一面観音菩薩像(高さ約1.6m 平安時代)を所持 していた男が 逮捕された。
 犯人らは、腹帯観音を管理してきた住人らがつくる神行会が300万円の懸賞金を用意して情報提供を呼びかけているのをインターネットで知り、会関係者に 連絡して金を要求、待ち合わせ場所に現れた所を逮捕された。菩薩像は、ほぼ無傷の状態で発見され、24日には観音堂に戻される。
 犯人らは、マンションのごみ箱にあったのを拾ったと供述しているが、盗品なのは知っていたと容疑を認めていることから、入手経緯や余罪を追求している。
 菩薩像は文化財指定はないが、安産の仏様として知られ、美智子皇后ご懐妊の際にもこの腹帯を献納された。
(2003年9月25日の項参照)

 

■ 大津市の神社で狛犬盗まれる(2005年4月3日)

 滋賀県大津市下阪本の若宮神社で本殿が荒らされ、こま犬一対がなくなっていた。
 また、付近の別の神社2カ所でも本殿のこま犬計二対がなくなっていた。
 盗まれたこま犬は、いずれも文化財指定は受けておらず、木製で、高さ約25〜40cm。
 神社は普段は無人で、地域で管理していたが、いずれの神社も、今年1〜3月末にかけて確認した際は異常はなかった。

 

■ 宮崎市で仏像が盗難(2005年3月17日)

 宮崎市内の寺の本堂から歓喜天像が盗まれたが、市内の別の寺にいた住所不定の男が職務質問され、容疑を認め窃 盗の疑いで逮 捕された。盗まれたのは、歓喜天像など仏像4体で、うち1体は同市内の古物店で見つかったが、残り3体は未発見。

 

■ 掛け軸窃盗の男に懲役2年 韓国、「日本の略奪」否定 (2005年1月26日)

 兵庫県加古川市の鶴林寺から2002年に「絹本著色阿弥陀三尊像」(重文)を盗み、韓国に持ち込みんで売却し た韓国人2被 告の判決公判で、ソウル地裁は主犯格の男に懲役2年、共犯の男に同1年の実刑判決を言い渡した。
 主犯格の男は「豊臣秀吉が文禄・慶長の役で日本に略奪された文化財を取り戻すため盗んだ」と主張したが、判決は「記録により、日本が略奪したものではな い」と断定し、「盗品を売った点などを勘案すると、愛国心を根拠にした犯行とは認められない」とし、愛国的行為との主張も退けた。
 掛け軸は第三者の手に渡って大邱市の寺院に寄付されたが、鶴林寺側では返還を求める訴訟を韓国で起こしている。

 

■ 草津市の宗栄寺で菩薩像4体盗まれる(2005年1月15日)

 滋賀県草津市下寺町の浄土宗宗栄寺で、行者堂内にあった仏像4体が盗まれた。
 盗まれたのはいずれも木造の菩薩像(像高約10〜30cm)で、制作年代などは不明で文化財には指定されていない。

 

■ 鶴林寺で盗難の「絹本著色阿弥陀三尊像」返還に難問(2005年1月10日)

  兵庫県加古川市の鶴林寺で2002年7月に盗まれた、高麗無双筆と される掛け軸「絹本著色阿弥陀三尊像」(重要文化財)が韓国中部大邱市の寺で見つかり、韓国人窃盗犯二人が韓国検察によって逮捕されたが、お寺へはこの画 を買い取った人が寄付しており、民法上、盗難品とは知らずに布施された場合は所有権が認められ、日本への返還は難しい事は既に報じた。

 その後日談。

 逮捕された金容疑者(55)とファン容疑者(53)は検察に「現存する高麗仏画の大部分が日本に所蔵され韓国にはほとんど 残っていないと いう事実を知り、日本に略奪された文化財を取り戻すために盗んだ犯行を決心した」などと主張しており、これが大きく報道されたため、仏画の返還問題にも微 妙な影を落としている。

 韓国のマスコミは、犯人の主張を受けて以下のように報じている。
「検察、日本略奪“高麗仏画”窃盗一味摘発」(SBS)
「愛国者?」 日本の寺院から文化財盗んだ窃盗団逮捕(朝鮮日報
日本奪われた高麗仏画の「数奇な帰郷」 韓国で窃盗男起訴(東亜日報
日本略奪の文化財、韓国人が盗んで国内搬入(中央日報) 

 中央日報は、「壬辰倭乱(文禄の役)、植民地時代に日本が略奪した「阿弥陀三尊像」など文化財的価値が高い高麗時代の仏画6 点が、窃盗犯 によって国内に搬入されていたことが、検察の調査で分かった」と伝えている。
ハ 事実、これまで所在が確認されてきた高麗仏画は百三十数点であるが、韓国内には十三点しかなく、欧米の十七点を除けば、残り百点以上が日本 にある。多くは日韓ともに高麗仏画への関心が低かった日本統治時代に日本人が廉価で買い取ったものだが、韓国では“壬辰倭乱(豊臣秀吉の朝鮮出兵)や日帝 強占時期(韓国併合時期)に日本に略奪されたもの”と信じられている。
 このため、インターネット上では、この窃盗が愛国かどうかの論争が起こり、「窃盗犯たちに一億ウォン(約一千万円)の罰金を科して、褒賞金として十億 ウォンを与えるべきだ」という主張まで出回った。

 しかし、検察側は、
(1)犯人が盗んだ四十七点のうち五点だけが高麗仏画だった。
(2)犯人が一億一千万ウォン(千百万円)で阿弥陀三尊像を骨董品商に売却した。
(3)日本でも盗んだ古書画の一部を処分して金をもうけた。
ことなどから、犯人の「愛国窃盗」論は弁明にすぎないと見ている。

 事実、犯人たちは、2002年の鶴林寺(八点窃盗)だけでなく、1998年に大阪の叡福寺(三十二点)、2001年に愛知の 隣松寺(七 点)でも文化財を盗んでおり、多くは日本で処分されている。 問題の仏画にしても、最初は鶴林寺側に売り込もうとして失敗し、その後に国内で安く販売した ものである。
 また、問題の高麗仏画は、1477年と1700年に修復された記録があり、韓国で報道されたように壬辰倭乱(1592)や韓国併合時期(1910)に略 奪されたものではなく、鶴林寺は聖徳太子が韓半島から渡来した恵便法師から教えを受けるために建てた寺であり、その後も半島の宝物がもたらされるなど韓国 とのゆかりが深い寺であることから、早期の冷静な解決が望まれる。

 

■ 柳光寺から江戸期の仏像2体盗難(2004年11月22日)

 宇都宮市柳田町の柳光寺本堂から江戸時代作の仏像2体が盗難にあった。
 本堂は公民館として使われていた。

 

■ 鶴林寺で盗難の重文、韓国で発見(2004年11月1日)

 兵庫県加古川市の鶴林寺で2002年7月に盗まれた、高麗無双筆とされる掛け軸「絹本著色阿弥陀三尊像」(重 要文化財)が 韓国中部大邱市の寺で見つかった。
 韓国の検察当局は、韓国人2人を、掛け軸を韓国に持ち込んだ特殊窃盗罪で起訴した。2人は日本で朝鮮半島系の文化財を狙った窃盗を繰り返しており、「絹 本著色阿弥陀三尊像」は2人が韓国で骨董仲介業者に約1000万円で売却し、その後数回の売買取引を経て、中国朝鮮族の事業家が仏教徒の事業パートナーに 贈与、この人物が寺にお布施として渡したという。
 当時、鶴林寺では8幅の仏画が盗難にあったが、犯人は、弟に7幅を日本で処分するよう命じ、残る「絹本著色阿弥陀三尊像」を韓国に持ち込んだという。一 連の事件では、日韓が合同捜査を行い、「三尊像」を除く7幅は兵庫県警がすでに押収している。
 検察当局は、今回起訴された2人が1998年6月には大阪府太子町の叡福寺から高麗時代の仏画、2001年9月には愛知県豊田市の隣松寺から県指定重要 文化財など、計47点の窃盗を繰り返したとしている。
 検察は証拠品として掛け軸を押収する方針だが、盗難品とは知らずに布施された場合は民法上、所有権が認められる。韓国メディアによると、寺側は日本への 返還に消極的で、日本への返還は難しい。

  

■ 代々伝わる仏像戻して−綾上・金蔵庵(2004年8月11日)

 香川県綾歌郡綾上町の金蔵庵で大日如来など仏像三体が盗難にあった。
 本尊の大日如来像と阿弥陀(あみだ)如来像、釈迦如来像の三体がなくなっていた。同庵では、十年ほど前に併置してあった不動明王が、昨年夏には釈迦如来 の台座が盗まれている。
 金蔵庵は享保19年(1734)に創建され、以降地元の田万、西田万地区の住民らが参拝、供養を続けているが、大阪在住の管理者が年に数回訪ねるのみ で、現在は無住庵となっている。大阪在住の管理者が年に数回帰省し、掃除や供養を続けていた。
 所有者は、盗まれた仏像の有力情報に、懸賞金50万円を提供するという。

 連絡先:京兼法律事務所06-6362-1032、090-9549-1271

 

■ 三重県青山町の寺院で仏像6体が盗まれる (2003年8月3日)

 三重県名賀郡青山町(2004年11月から伊賀市に改称)宝珠院本堂に安置されていた仏像6体が盗まれた。
 盗まれた仏像は胎蔵界大日如来像(像高約82cm)や弘法大師像(鋳造 像高50cm)など6体。本堂には本尊不動明王像が安置されていたが、本尊 は無事だった。
 盗まれた仏像6体はいずれも文化財の指定はなかった。

  

■  宮津市日吉神社の神像2体盗難(2004年7月31日)

 京都府宮津市岩カ鼻宮山の日吉神社の神像2体が盗難に遭っていることがわかった。
 日吉神社の本殿には5体の神像が安置されていたが、盗難にあったのは、この内、市指定文化財の男神坐像2体で、それぞれ平安時代後期(像高 65.4cm)と、鎌倉時代の制作の像である。
 京都国立博物館で行われている「神々の美の世界」展に1体を出品するため、本殿を確認したところ、無くなっているのがわかった。
 同神社は普段は無人で、管理は地元の人がしており、本殿の扉には鍵がなかった。

 

■ 栗東市善勝寺で仏像4体盗まれる 重文2体は無事(2004年5月15日)

 滋賀県栗東市御園の善勝寺で木造千手観音立像など仏像4体が盗まれていた。
 盗まれたのは木造千手観音立像2体と、同寺の中興の祖とされる勝光上人座像、釈迦三尊像で、いずれも江戸後期の作とされている。
 同寺には、重要文化財の木造千手観音立像、薬師如来坐像(共に藤原時代)の2体の他、藤原時代の仏像も安置されていたが無事だった。お寺では、急遽、重 文の仏像を市内の博物館に寄託することにした。

 

■ 京都・舞鶴市で阿弥陀如来坐像など仏像3体が盗まれる(2004年5月2日)

 京都府舞鶴市吉坂の吉坂阿弥陀堂で、堂内に安置していた仏像3体 が盗難にあった。
 盗まれた仏像は、阿弥陀如来坐像、不動明王立像、毘沙門天立像の3体(像高75〜90cm)で、室町時代の制作とされ、文化財の指定はない。
 阿弥陀堂は無住で、扉は施錠されておらず、仏像は堂内北側の木製の箱に収めていたが、盗難防止用の鉄さくが外されていた。

 

■ 熊本県球磨郡で相次いで仏像が盗難(2004年2月27日)

 熊本県球磨郡鹿央町霜野の別々のお堂から、大日如来坐像(室町時代 像高約118cm)と不動明王像(江戸時代)が盗まれた。二か所とも無人、無施錠だった。
 この他、熊本県球磨郡あさぎり町の谷水薬師として知られる東圓寺で薬師如来坐像及び薬師如来立像が、また、錦町土屋観音堂で観音菩薩像二体が盗まれるな ど、この2月に盗難にあった仏像は、あさぎり町の釈迦堂の県文三体と合わせて計九体となった。
 球磨地方は県下でも平安〜鎌倉期の文化財が集中している場所でもあり、盗難防止の取組を強化してもらいたい。

 

■ 阿蘇の釈迦堂で県文の仏像が盗難(2004年2月14日)

 熊本県球磨郡あさぎり町の釈迦堂で、釈迦如来坐像(一木割矧造像高85.1cm)、文殊菩薩坐像(像高 76.3cm一木造 嘉元2年(1304)年)、普賢菩薩坐像(像高75.7cm一木造嘉元2年(1304))(いずれも平安時代後期 県文)が盗難にあった。
 釈迦堂は、古代から中世にかけて須恵器生産を統括して経済力をつけ、球磨郡一帯で勢力を振るっていた豪族須恵氏が檀那として平安時代の末期に建立した平 等寺が起源とされ、明治時代に本堂が現在の場所に移転されたものと考えられている。
 堂内には、このほか町指定の多聞天立像、持国天立像、薬師如来坐像、十二神将像が安置されているが、これらは無事だった。

連絡先
 あさぎり町教育委員会
 生涯学習課文化振興係

   

 

 

■ 夜支布山口神社が大般若経600巻を京大に寄託(2003年12月22日)

 奈良市大柳生町の夜支布山口神社が、盗難防止のため所蔵する全600巻の大般若経を京都大総合博物館に寄託し た。
 同神社の大般若経は鎌倉時代から南北朝時代のもので1億8000万円の価値があるという。
 同神社では、1999年と今年6月に本殿のご神体が盗まれており、防犯上と保管環境の面から寄託を決めた。

 

■ 石造地蔵菩薩像2体が盗難(2003年12月1日)

 三重県阿山町玉滝の共同墓地で、8月から今月までに墓石25基と共に、石造の地蔵菩薩像2体とが盗まれていた ことがわかっ た。
 盗まれた地蔵菩薩像は像高約50cm。
 三重、滋賀両県では昨年から寺院の仏像が狙われる盗難事件が多発し、約200体が被害に遭っている。

 

■ 宇都宮市柳光寺で仏像が盗難(2003年11月22日)

 栃木県宇都宮市の柳光寺本堂から江戸時代の仏像2体(計1200万円相当)が盗まれた。本堂は現在は公民館と して使われて いる。

 

■ 寺院荒らしの男女を逮捕(2003年11月13日)

 滋賀、三重両県警が共同で捜査していた仏像盗難事件で、四日市市出身の男女が逮捕された。
 2人は10月9日午後4時ごろ、三重県飯南郡飯高町の長楽寺の本堂に侵入し、本尊の阿弥陀如来坐像(江戸後期、木造、像高約50cm、時価200万円相 当)1体を盗んだ外、三重、滋賀、和歌山、奈良の4県で、管理者がいない寺社から小型の仏像などを盗むなど、昨年初めから合わせて約330件の余罪を自供 した。
 供述に基づき、盗品を売却した三重県内の古物商などを捜査した結果、仏像や仮面、宝物刀など8点が押収された。いずれも文化財指定などはされていなかっ た。

 三重、滋賀、奈良、和歌山の各県では、1、2年前から仏像や宝物刀、さい銭、お布施などの寺院荒らしが相次いで発生し、被害 届けが提出さ れているだけでも33件(被害総額500万円)になっており、被害総額は1,000万円を上るものと推定される。

 

■ 巨勢寺跡の大日堂で 仏像盗難 (2003年10月29日 )

 奈良県御所市古瀬の巨勢寺跡(国史跡)にある大日堂に安置されていた本尊の大日如来像(像高25cm 金属 製)と弘法大師 像(像高15cm 陶製)が盗まれていることがわかった。盗難に遭った仏像はいずれも江戸時代末期の制作で文化財の指定はなかった。

 

■  滋賀県腹帯観音像が盗まれる(2003年9月25日)

 滋賀県西浅井町の腹帯観音堂から十一面観音菩薩立像が盗まれた。観音像はカヤで高さ1.6m。平安初期の作と されるが、文 化財の指定は受けていない。
 観音堂はふだん無人で、お堂の引き扉のガラスが割れていた。
 観音様の腹帯を頂くと安産すると信仰を集め、美智子皇后様がご懐妊のおり腹帯を献上したことで有名になった。

 

■ 愛知・隣松寺から盗まれた掛け軸は韓国では国宝級(2003年9月14日)

 愛知県豊田市の隣松寺から2年前に盗まれた「絹本著色観経曼荼羅」が、韓国では国宝クラスと評価されているこ とがわかっ た。
 昨年7月、兵庫県加古川市の鶴林寺から、阿弥陀三尊像など掛け軸8幅(うち7幅は国の重文)を盗み、逮捕された韓国人グループの供述から隣松寺の窃盗容 疑も発覚した。
 鶴林寺の掛け軸は7幅が戻ったが、最も貴重な阿弥陀三尊像は不明で、隣松寺の曼荼羅と掛け軸もすべて行方が分からず、国外に流出した可能性がある。
 隣松寺の曼荼羅はもとは京都の寺にあったもので、中国・元時代末期の作と伝え県文に指定されている。しかし1995年、韓国文化財庁・宮中遺物展示館の 柳麻理・展示課長(美術史)が寺を訪れて調べたところ、高麗時代末期の1323年に朝鮮半島で描かれた「観経十六観変相図」であり、韓国内で所蔵されてい れば国宝級であることが判明したという。日本に渡った朝鮮半島の貴重な文化財を集めた「日本所在韓国仏書図録」(韓国文化財管理局発行)にも収録された。
 グループが韓国での文化財の価値に極めて精通していた可能性が高く、捜査当局も注目している。

 

■ 滋賀県竹田神社の盗難神像が無事帰る (2003年9月3日) 

 滋賀県蒲生町鋳物師の竹田神社で先月上旬に盗難にあった木造男神坐像など2体(重文)が、神社から約1km離 れた同町内の 農協の倉庫前に放置されているのが見つかった。(8月7日の記事参照)
 二体はビニール袋に何重にも包まれた状態で傷は無かった。

 

■ 仏像・仏具が次々盗難 (2003年8月9日) 

 滋賀県水口町嶬峨の玉泉寺で、本尊の薬師如来立像(高さ87cm)など仏像6体と木魚、ろうそく立てなどが盗 難に遭った。 調べでは、本堂正面の引き戸のガラスが破られ、鍵が開けられていたという。同寺には住職がおらず、地区の区長が代々管理してきた。

 前日の7日には北隣の蒲生町の神社から国の重要文化財の神像が盗まれたばかりで、また6月28日には、水口町の大岡(だいこ う)寺と甲南 町の誓蓮寺の2カ所で仏像計13体が盗まれるなど、この1カ月半で県南東部にある4カ所の寺社が被害に遭っており、相次ぐ寺社を狙った盗難事件に県警や県 教委は警戒を呼びかけている。大岡寺を除く3寺社とも夜間は無人状態で、同一犯の可能性も考えられるという。

 

■ 滋賀県竹田神社で 重文の木造神像2体盗難 (2003年8月7日)

 滋賀県蒲生町鋳物師の竹田神社で木造男神坐像など2体(重文)が盗まれた。

 社伝では、この神像は、この地を開いた蒲生稲寸三麻呂の夫婦像だとされ、高さ約30cmの一木造りで、平安末期から鎌倉初期 の作平安時代 の作といわれ、国の重要文化財に指定されている。同神社は無住で、本殿裏の板壁がバールのようなもので開けられていた。

 

■ 観世音菩薩坐像など仏像3体盗難 (2003年7月3日)

 鳥取県岩美町宇治の長安寺で、観世音菩薩坐像など仏像3体が盗まれた。盗まれたのは、高さ約30cmの木造観 世音菩薩坐像 のほか、高さ約50cmの仏像2体の計3体。いずれも年代や由来は不明で、文化財の指定は受けていない。

 

■ ご神体と火縄銃が盗まれる (2003年6月23日)

奈良市大柳生町の夜支布(やぎゅう)山口神社で、本殿の中に安置されていたご神体の素戔鳴尊(すさのおのみこ と)像と種子島 と呼ばれる古式銃の火縄銃がなくなっているのがわかった。同神社は約3年前にもご神体の素戔鳴尊像と狛犬(こまいぬ)1対が盗難に遭っており、今回盗難に 遭ったご神体はその際新作した像であった。

 

■ 故宮博物館所蔵の仏像盗まれ競売に (2003年5月14日)

 昨年中国で展覧会の輸送中に盗まれた、北京・故宮博物館所蔵の国宝級の仏像など20点が香港で競売に出され約 5850万円 で落札された。最高価格は「乾隆無量寿仏坐像」の約3400万円で地元の骨董商が落札し、その他はドイツ人やフランス人が買ったという。

 競売会社に売った中国人女性は、十数年前に英国の自由市場で買ったと話しており、警察当局が入手経路などを調べている。

 

■ 仏像泥棒逮捕、余罪は百数十件 (2003年4月30日)

 愛知県警は、仏像を繰り返し盗んだとして、無職の男と建築作業員の男を窃盗容疑で逮捕した。また、2人に指示 し、買い取っ ていたとして、同県小牧市小牧、骨とう品店経営者を窃盗教唆と盗品等有償譲り受け容疑で逮捕した。

 昨年11月17日深夜、同県吉良町の「長松寺」から仏像3体、さらに翌日、同町内の「真珠院」から吉良町指定文化財の「熊谷 蓮生坊念持 仏」を含め4体、12月には同県幡豆町の「弘法堂」から2体を盗み出した疑いが持たれ、これらの仏像を含め、35体を押収した。

 2人は、夜間無人になる寺ばかりを狙って犯行を重ねており、県警は、被害は同県三河地方の寺院を中心に、百数十件、約 3000万円相当に 上るとみて追及している。 

 

■ 鶴林寺の「太子絵伝」盗難事件の犯人逮捕 (2003年3月18日) 

 兵庫県高砂市鶴林寺から国の重要文化財「聖徳太子絵伝」6幅と「阿弥陀三尊像」1幅、市指定文化財「釈迦三尊 十六善神像」 を盗み、同寺に買い取らせようとした、韓国人の会社員二名が盗品等処分あっせん容疑で逮捕された。容疑者の潜伏先から他にも掛け軸十数幅を押収した。

「聖徳太子絵伝」6幅と「釈迦三尊十六善神像」は戻ったが、「阿弥陀三尊像」は見つかっていない。

 

■ 古美術品狙った窃盗団7人を追送検、被害3億円余 (2002年12月4日) 

 滋賀県警は、滋賀、石川県など6府県でよろいやびょうぶなどの骨とう品約1万点(約3億1200万円相当)を 盗んだとし て、窃盗罪で公判中の無職下川富久被告ら7人を窃盗容疑で追送検、逃亡中の岡田徳正容疑者を同容疑で指名手配した。

 調べによると、下川被告らは昨年5月、同県中主町木部の真宗木辺派本山・錦織寺の土蔵から、茶釜や掛け軸など104点(約 680万円)を 盗んだのをはじめ、1998年から今年4月にかけて、滋賀県内を中心に民家や寺院の土蔵に忍び込み、古美術品を盗んだことを県警が裏付けており、下川被告 らは容疑を認めているという。

 盗んだ古美術品のほとんどは骨とう市や古美術商に犯行翌日に売りに行き、国の重要文化財などに指定された有名な美術品は「あ しがつきやす い」と避けていたという。

 

■ お仏像の盗難多発し、滋賀県教委が異例の通知を行った (2002年11月26日)

 滋賀県教委は、滋賀県内で仏像の盗難事件などが相次いでいるため、県内各市町村教委の文化財担当者に防犯・防 火の強化を求 める文書を送った。文化財の防犯をめぐり県教委が独自に文書通知するのは異例である。

 県内では、下記の盗難、放火事件があった。

10月27日 大津市の篠津神社のほこらが焼ける不審火があったが、50メートル離れた重要文化財の表門は無事だった。
11月17日 信楽町の仙禅寺で十一面観世音菩薩立像など3体が盗まれているのが分かった。
11月25日 安曇川町の太子堂から聖徳太子立像が盗まれているのが確認された。

 県教委は「全国的に文化財の盗難事件が多発しており、見学者を装うなど手口が悪質化。今後も連鎖的に発生するおそれがある」 として、過去 に防犯対策として文化庁から通知があった5文書を添え、文化財の所有者に注意を促すよう求めた。

 

■ お堂から太子立像盗まれる 滋賀 (2002年11月26日)

 滋賀県安曇川町常磐木の垂木山太子堂から太子立像1体がなくなっていることが分かった。

 22日朝に花などを供えに行った住民が、太子堂の扉の錠がこじ開けられ、太子立像(高さ約40cm)がなくなっているのを発 見した。像は 文化財には指定されていない。

 

■ 若狭常神社で四天王像と狛犬が盗難(2002年9月26日)

 福井県三方町常神の常神社で四天王像3体と本殿の狛犬が盗難にあった。
狛犬(町文 像高 阿形43cm、吽形44cm)は、木造で鎌倉前期の作といわれる。
四天王像3体(像高 150cm)の木造で平安期の作とされる。2体は台座ごと、1体は台座と沓を残して持ち去られている。1体のみ被害に遭わなかった。

連絡先:敦賀警察署またはtsunegami@ba.wakwak.com

  

 

■ 兵庫・市杵島神社で仏像など5体盗難(2002年7月29日)

 兵庫県山南町小野尻、市杵島神社内の薬師堂の扉がこじ開けられ、中にあった仏像などがなくなっていた。
 盗まれたのは、堂内の「観音菩薩立像」1体と「脇侍像」3体、「御神像」1体の計5体。いずれも重要文化財などには指定されていない。

 

■ 不届き者! 仏像30体余盗まれる 御室八十八カ所 (2002年1月19日)

 京都市右京区御室の仁和寺「御室八十八カ所霊場」で、札所に安置されている本尊などの仏像三十体余りがなく なっていること が、十八日までに分かった。太秦署は盗まれたとみて捜査しているが、信仰と健康を兼ねて巡礼する信者や市民たちからは「心のよりどころなのに」「何という 不届き者だ」と憤りの声が上がっている。
 この霊場は、江戸時代後期の一八二七(文政十)年に、四国にある弘法大師ゆかりの「四国八十八カ所」霊場をまねて造られた、と伝わる。仁和寺北側の成就 山にあり、約三キロの巡路にそって計八十八の札所が並んでいる。
 仁和寺によると、各札所の祠(ほこら)には、本尊と弘法大師像がまつられている。昨年十一月と今月に本尊など計三十数体が盗まれていることが分かり、太 秦署に被害届を出した。寺側は重要な仏像を別の場所で保管しており、現在は八十八カ所の祠の半数を上回る四十五カ所で本尊や弘法大師像が欠けている。仁和 寺は一九九三年九月に、各札所のうち傷みのひどかった本尊二十四体と弘法大師像五体を新調している。新しい仏像は特殊な樹脂製だが、なくなっているのは木 造の古い仏像だけだという。
 仁和寺は「ご迷惑をお掛けしている。警察の捜査に協力し、防犯対策に努めている」と話している。

 

■ 広島で押収の仏像 島根で盗まれた菩薩像の可能性(2001年8月17日)

 今年四月に島根県邑智郡邑智町吾郷の弥勒(みろく)寺から盗まれた本尊の弥勒菩薩(ぼさつ)像が、古美術品の 窃盗グループ を逮捕した広島県警捜査三課や福山東署など合同捜査本部の押収品に含まれている可能性が十六日強まった。持ち主不明として公開された仏像を本紙掲載の写真 で見た関係者は「間違いなさそう。よかった」と喜んでいる。
 押収品に交じっている弥勒菩薩の木像は、本尊と同じ印を両手で結び、両ほほや胸部の金ぱくがはがれた位置も同じ。ハスの葉形の台座が見当たらないもの の、高さ約一・六メートル、郡誌で「国内第一の大尊像」とした威容を残している。
 今後、盗難の確認を経て、証拠品としての役目が済めば、木像は弥勒寺に戻される。
 広島県警の合同捜査本部は今年七月までに、尾道市内の古物商宅から美術品を盗んだ疑いで福山市内の古美術商や無職男性たち四人を逮捕。うち一人の自宅な どから盗品とみられる古美術品五百十七点を押収し、裏づけ捜査をしている。

 

  

■ 長野県千曲市観龍寺で仏像盗難(2000年9月15日)

 長野県千曲市森地区の信濃三十三観音6番観龍寺で、聖観音菩薩立像(県文 平安時代 像高98.5cm)不動明王立像(市文 室町時代 像高105.5cm)盗難にあった。

連絡先 〒389-0892 長野県千曲市大字戸倉2388番地
  千曲市教育委員会 生涯学習課 文化財係
  電話026-275-0004

          

 

■ 和歌山県吉備町の薬師寺で焼損仏坐像が盗難(2000年)

 和歌山県有田郡吉備町の薬師寺で焼損仏坐像(平安中期 像高87.3cm)が盗難にあった。
 本像は、かつて本尊であった像で焼損したため、鞘仏として造られた再興本尊薬師如来坐像(像高141.0cm寄木造)の胎内に納められていた。
 この焼損仏坐像と薬師如来坐像、そして不動明王立像が盗難に遭ったが、幸い、薬師如来坐像と不動明王立像は京都で発見された。しかし、焼損仏は依然行方 不明となっている。

 

■ 大垣の宝光院で仏像や掛け軸盗難(1998年7月9日)

 岐阜県大垣市野口一の宝光院で、本堂の虚空蔵菩薩、勢至菩薩各一体と本堂横の十三間堂にあった掛け軸四幅、茶 釜一個の計七 点(時価六百万円相当)が盗まれた。いずれも文化財指定を受けていない。

 

■ 菩薩像盗まれる 島根県邑智町・弥勒寺

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn00042104.html

 島根県邑智郡邑智町吾郷の真言宗・弥勒(みろく)寺で、本尊の弥勒菩薩(ぼさつ)像が紛失していることが平成12年4月20 日わかった。 無住の寺で、仏像の安置先だった境内のお堂が荒らされており、川本署は盗難事件とみて捜査している。未来の世を守る仏の弥勒菩薩さえ盗む世紀末ぶりに、地 元の住民は心を暗くしている。
 菩薩像は木製で高さは約一・六メートルあった。邑智郡誌(昭和十二年発行)には「国内第一の大尊像」の記述もある。両手は印を結び、顔や胸元の金ぱくは はがれかけていた。弥勒寺は昭和四十年代に無住となって本堂や庫裏も朽ち、十五年前に信者が小さなお堂を建て、本尊を納めた。
 今月十四日朝、地元の老人会がお堂の掃除に訪れ、紛失に気付いた。堂内にはほかに、涅槃(ねはん)図や仏像、仏具もあったが、盗まれていなかった。広島 県などから来る参拝客の希望で、お堂の扉はかぎを掛けていなかった。
 菩薩像は百キロ前後と重く、堂内のじゅうたんに多数の靴跡が残っていた状況などから、同署は複数の犯行とみている。
 弥勒寺は約三百年前の元禄時代に建立された。江の川沿いの県道から一キロ近く奥に入った山寺で、一帯は過疎化が進んでいる。老人会長の石田千恵人さん (81)は「仏様を盗む人があろうとは…。心のよりどころを一日も早く、元の姿で返してほしい」と話している。
 弥勒菩薩は未来の守り仏とされ、信仰熱が高まっている、という。

 

■ 会津若松市若松城天守閣で平成7年3月3日下記の文化財が盗難に遭いました。

国指定重要文化財 白銅三鈷杵 磐梯町 恵日寺所蔵 1口 長さ 24.1cm

 

■ 伊能面3点盗難か/衣装7点も消える 伊勢・一色能  (伊勢新聞社)

inserted by FC2 system