1.興福寺・阿修羅像は、いつごろから人気NO1仏像になったのか
(1)明治時代には、あまり評価されていなかった阿修羅(八部衆・十大弟子像)
(2)阿修羅像の人気急上昇、その魅力が語られる、大正〜昭和初期
(3)名実ともに国民的人気仏像の地位を確立した、戦後・昭和〜現代
2.神護寺・薬師如来像と平安初期彫刻の「語られ方」の変遷
(1)戦後、神護寺・薬師像の魅力を世に知らしめた写真家・土門拳
(2)明治から戦前までの語られ方〜ネガティブコメントなど、評価に大きな揺らぎ
(3)戦後、評価も人気も、一気に急上昇〜熱っぽく語られるその魅力
3.平等院鳳凰堂・阿弥陀如来像の評価の近代史
(1)藤原和様の代表とされた「鳳凰堂と定朝」、しかし「阿弥陀像」は?〜明治期の評価
@明治以来、揺るがぬ第一級評価の平等院・鳳凰堂
A偉大な名工とされた仏師定朝〜定朝作品の判断にはバラツキが
(2)明治から昭和初期の阿弥陀像の語られ方〜厳しい見方、評価の揺れが
@「補修多く、定朝作かも疑問」とされた明治期
A定朝の真作と確定した昭和初期〜ただし作品評価は微妙なトーン
(3)戦後は、「藤原彫刻の代表傑作」という定評が確立
4.広隆寺・宝冠弥勒像の魅力を引き出した写真家
(1)宝冠弥勒像を世に出した立役者、小川晴暘〜美しい写真で多くの人を魅了
(2)明治期の宝冠弥勒像の評価をみる〜美術史的には重要だが、芸術的には?
(3)戦後、「国宝第一号」と称され、益々人気を呼んだ宝冠弥勒像