● 根津神社

東京都文京区根津1丁目28

    交通:営団地下鉄根津駅下車
それぞれの画像をクリックすると大きな画像が表示されます。

 

楼門

 

 根津神社は、もと根津権現といい、社記によれば、日本武尊(やまとたける)が千駄木の地に創建したとあり、文明年間には太田道灌が社殿を奉建し再興したと伝える。

 現在の地は、かつて徳川五代将軍綱吉の兄、甲府宰相松平綱重の別邸があった場所で、その子綱豊が六代将軍家宣として世継に定まると、宝永三年(1706)、綱吉は、千駄木の旧社地より根津神社を遷座して社殿を奉建するなど、将軍の産土神(うぶすながみ)として世に天下普請と言われる大造営を行なった。

 現在の建物はこの時に建立されたもので、社殿は本殿、幣殿、拝殿が複雑な屋根で纏められる、いわゆる権現造り様式を持つ。南の新坂側の楼門、正面の唐門及び東西に伸びる透塀(すかしべい)も当時のもので全て国の重要文化財に指定されている。

 将軍家宣は幕制をもって根津神社の祭礼を定め、正徳四年(1714)、江戸全町より山車を出し、俗に天下祭と呼ばれる祭礼を執行した。この時の天下祭は空前絶後の壮大華麗さで後々の語り草になったという。現存する大神輿三基は、この時家宣が奉納したものである。

 同じ格式による山王祭、神田祭とあわせ江戸の三大祭と言われている。

 つつじの名所としても知られ、シーズンになると50種類3000株のつつじが満開となり、4月のつつじ祭期間中は野点や神輿、パレードなどが行われ、多くの人で賑わう。


 
渡部 忍 氏の紹介

1928年 愛媛県八幡浜市生まれ。
銀行退職後、趣味でスケッチを始める。
2002年1月 渡部 忍 スケッチ集「楽描き風景」を出版
現在、近畿日本ツーリスト・クラブツーリズム スケッチクラブ講師

 

inserted by FC2 system