秘仏御開帳2002〜2011

 全国の秘仏御開帳情報は、下記サイトの「仏像の公開情報」に詳しいので、そちらもご覧下さい。

観仏 三昧 ─仏像と文化財の情報ページ─
展覧会情報、仏像の公開情報、講演会・シンポジウム情報、文化財トピックス等の情報を詳細に紹介している
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●    埼玉・林泉寺で聖観音菩薩像開帳(2011年4月12日)
 埼玉県越谷市増林の林泉寺で17日、年に一度の聖観音菩薩像(県文)御開帳が行われる。
 ご開帳は午前8時30分から始まり、午前10時30分から行われる写経・写仏会は参加費無料で昼食付き。

●    奈良・法隆寺で夢殿の救世観音像公開(2011年4月12日)
 奈良県斑鳩町の法隆寺で、夢殿(国宝)本尊の秘仏・救世(くせ)観音菩薩立像(同)の特別開扉が始まった。開扉は4月11日から5月18日まで。
 救世観音像は同寺を創建した聖徳太子の姿を写したとされる高さ1.79m、明治時代までは白布に包まれていたが、現在は毎年春と秋の2回公開されている。

● 宮崎・善正寺で薬師如来坐像を開帳(2011年4月9日)
 延岡市差木野町の薬師堂で、善正寺の本尊として信仰を集める「薬師瑠璃光如来(るりこうにょらい)坐像」が8日から10日まで、17年ぶりに開帳された。本開帳は33年に一度で、今年は17年に一度の半開帳の年。
 如来像は約800年前、真言宗の円行大師が一刀三礼の法で彫ったと伝えられる。比叡山安置の後、織田信長の焼き打ちで京に移動、さらに巡礼者に背負われ全国を巡る途中、差木野でお告げを受け、お堂に祭ることになったとされる。

● 栃木・請地薬師堂如来像 32年ぶり開帳(2011年3月23日)
 栃木県小山市福良の請地薬師堂の薬師如来像が4月3日、32年ぶりに開帳される。
 建立は1781年。本尊の薬師如来像は像高68cmの一木造りで、鎌倉時代の作とされる。薬師如来像を納める仏殿の脇には日光・月光菩薩像、十二神将像も祭られている。
 薬師如来像の開帳は33年周期が目安で、前回は1979。老朽化が進んだ天井や廊下の張り替え、堂内の全面的な塗り替えも行い、秘仏公開の日を迎える準備を整えた。

● 京都・安養寺十一面観世音菩薩、31年ぶり「御開扉」(2011年3月10日)
 京都市久御山町東一口(いもあらい)の安養寺で11〜15日の5日間、本尊・十一面観世音菩薩像を開帳する「御開扉」が31年ぶりに催される。
 本尊は鎌倉時代に漁師、弥陀次郎が夢のお告げに従って淀川から網で引き揚げたと伝わる秘仏。 毎年の春祭りでも披露されるが、およそ33年ごとの開帳は大法要と位置付けられいた。

● 大分・文殊仙寺で秘仏開帳(2011年02月24日)
 大分県国東市国東町の文殊仙寺で、本尊の文殊菩薩像が12年ぶりに開帳される。
 奥の院に安置された文殊菩薩は普段は公開していない秘仏だが、えとの卯(う)年の守り本尊となっているため、戦後から干支に合わせて12年に1度、一般 に公開している。
併せて、同寺が所有する曼荼羅(まんだら)や鬼会面なども展示する。展示するのは、国東半島の天台宗寺院では同寺にしかないという13 世紀の「金剛界」「胎蔵界」の「両界曼荼羅」。他に、江戸時代の「釈迦(しゃか)涅槃(ねはん)図」、同寺で使っていた「修正鬼会面」、県の重要文化財に 指定されている「六所権現像」など約20点。
 
いずれも5月8日まで。



● 福岡・海蔵寺・馬頭観音像年に1度のご開帳(2011年2月19日) 
  福岡県岡垣町内浦の海蔵寺18日、県指定文化財の馬頭観音像が開帳された。
  海蔵寺は1330年ごろに建立され、観音像は1441年に京都の仏師・祐尊が造ったとされている。 馬頭観音像はヒノキの寄木造りで像高は約62cm。立 て膝で怒った表情が印象的だ。かつては50年に1度開帳されるなどしていたが、1963年の県文化財指定をきっかけに、農閑期の2月で、観音菩薩(ぼさ つ)の縁日にあたる18日が年1度の公開日になった。

● 大分・文殊仙寺で文殊菩薩像12年ぶり開帳(2011年2月18日)
 大分県国東市国東町の文殊仙寺で文殊菩薩像が12年ぶりに開帳される。
文殊菩薩は本殿奥の院に安置。金属製で像高約30cm。木製の唐獅子像に鎮座している。戦前は33年に1度だけ開帳していたが、同菩薩が卯年生まれの人の守護仏とされることから、戦後になって卯年ごとに開帳するようになったという。
寺で長年眠っていた仏像などを初公開する「寺宝展」も同時開催する。
 客殿で開催される寺宝展では、13世紀に描かれた両界曼荼羅(まんだら)や江戸時代の釈迦涅槃図、観音像など20点以上を初公開。かつて文殊仙寺でも行われていたという旧正月の伝統行事「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」で使われた鬼会面も展示する。
 開帳は、2月25日から5月8日まで。

● 新潟・千光寺千手観音菩薩像を開帳(2011年2月18日)
 新潟県新発田市五十公野の千光寺で、本尊の千手観音菩薩像が開帳された。
 同寺は、蒲原三十三観音の二十三番札所に数えられる古刹(こさつ)で、開帳は年に1度。観音像は、約1300年前に奈良時代の僧・行基によって作られたとされる。同寺の周辺には古寺が密集し、多くの僧侶が修行したと伝えられる。

●    新潟・最明寺で千手観音菩薩坐像開帳(2011年2月17日)
 新潟県三条市院内、最明寺で18日、三条市指定有形文化財ともなった千手観音菩薩坐像の開帳護摩法要が行われた。
 千手観音菩薩坐像は、2月18日と8月9日の年2回、開帳護摩法要が行われており、このときに限って拝観できる。法要は午前10時半から1時間ほど行われ、それから夕方午後4時前くらいまで千手観音菩薩坐像が公開される。
 27日には、下田公民館で平成22年度文化財講演会「新指定の仏像をめぐって〜本都寺阿弥陀如来立像と最明寺千手観音菩薩坐像〜」が開かれた。


● 京都・知恩院で法然ゆかりの仏像公開(2011年01月12日)
 京都市東山区の浄土宗の総本山知恩院で、宗祖・法然(1133〜1212年)の800回遠忌の命日に当たる25日、法然の弟子・源智が法然の死を悼んで作らせた仏像・阿弥陀如来立像(重文)を知恩院の御影堂に安置し、法要を営む。
 一般の参列も可能で、浄土宗が仏像を入手して以来、初めての一般公開となる。
 阿弥陀如来立像は、甲賀市信楽町の真言宗寺院・玉桂寺が所蔵していたが、昨年2月、浄土宗が宗祖ゆかりの仏像として譲り受けた。仏像の内部には、源智の銘や願文、約5万人の姓名が書かれた文書が見つかっており、法然の思想の変遷を知る上で重要という。
 阿弥陀如来立像は、3月26日から、京都国立博物館(東山区)で開催される展覧会「法然 生涯と美術」でも展示される。

● 高知・養花院の重文仏像公開(2011年1月9日)
 高知県仁淀川町竹ノ谷の養花院菩薩坐像の公開が、南国市岡豊町八幡の県立歴史民俗資料館で始まった。
 菩薩坐像は像高36.7cm。一本の木から彫り出されており、穏やかな表情と衣の流れや装飾品に現れる緻密な彫りが特徴。材質は桜と推定される。唐代様 式の影響を受ける一方、日本的なふくよかさも見られ、天平の仏像から、平安時代の日本風の仏像へ変遷する過渡期の作品と見られるという。
 本像は養花院で本尊2008年5月、調査の結果、県内の仏像としては53年ぶりに国の重文に指定された。養花院は1504年に京都市の竜安寺内に建立され、明治期に同町に移されたといい、廃仏毀釈の難を逃れた可能性があるという。
 公開は、1月8日から1月30日まで。

● 千葉・常灯寺で、薬師如来ご開帳(2011年1月9日)
 千葉県銚子市常世田町の常灯寺で1月8日、国の重要文化財に指定されている本尊薬師如来坐像の年に1度のご開帳が行われた。
 薬師如来坐像は像高約1.4mで、全身に漆箔が施されたヒノキの寄木造り。伏し目でふくよかな表情などは平安時代の定朝様式を受け継ぐ鎌倉時代初期(12世紀末頃)の代表的な作風で、目の病にご利益があるお薬師さま」として、「常世田薬師」の名で親しまれている。

● 奈良・石光寺で弥勒石仏開帳(2011年1月7日)
 奈良県葛城市染野の石光寺で、平成3年に出土し白鳳期の同寺開山当初のものとされる弥勒石仏(県文)などが開帳されている。
 石光寺は天智天皇のころ、この地に光を放つ石があり、掘ったところ弥勒三尊の石像が現れたことが始まりと伝えられている。
 見つかった弥勒石仏は凝灰岩を彫った頭部や胴などで、組み立てると2m以上になる。
 弥勒堂に安置され現在、同寺出土の古瓦などとともに公開されている。
 公開は、1月31日まで。

● 静岡・両光寺観音菩薩像33年ぶりの開帳(2011年1月4日)
 静岡県浜松市中区富塚町の両光寺で、1月4日5日の両日、富塚厄除観音菩薩像の33年ぶりの開帳が行われた。
 同寺によれば、布教で遠州を訪れた行基が1本のヒノキから3体を刻んだ。うち1体が、同寺に秘仏として安置されているという。観音は33の化身として人々を救うとされることから、古来33年ごとに開帳されてきた。

● 栃木・永徳寺の秘仏62年ぶりに開帳(2010年11月29日)
 栃木県市貝町【市貝】市塙の寿命院永徳寺境内の千手観音堂で28日、本尊十一面千手観音立像(県指定文化財)が62年ぶりに開帳され、
 十一面千手観音立像は像高172cmで、ヒノキ一木造り。平安時代中期ごろの行基の作と伝えられている。
 本尊は秘仏として観音堂内の厨子に入れられ、60年に一度たった1日だけ開帳される。普段は御前立と呼ばれる別の千手観音立像(県指定文化財)が逗子の前に安置されている。
 今回の開帳は、1992年の修復で入仏式を行ったことを除けば、1948年以来62年ぶり。

● 滋賀・小谷寺で秘仏如意輪観音像14年ぶり開帳(2010年11月13日)
 滋賀県長浜市湖北町伊部の小谷寺で、本尊金銅仏如意輪観音像(像高22cm)が14年ぶりに開帳されている。
 小谷寺は、小谷(おだに)城主の浅井家3代ゆかりの寺で、729年、小谷山の山頂に創建され、後にふもとに移ったとされる。小谷城攻防戦(1573年)で同寺が焼失した時も難を逃れたとされる。
本尊は、洞穴のような珍しい厨子内に安置されており、秘仏として長く閉扉されていたが、1996年に一時公開された。
今回は開山忌(12日)に合わせて18日まで特別に開扉される。

● 富山・常福寺の重文秘仏140年ぶりに初公開(2010年11月10日)
 富山県砺波市大窪の常福寺所蔵の阿弥陀如来立像(重文 鎌倉初期)が、約140年ぶりに富山市美術館で初公開される。
 阿弥陀如来立像は戦国期に同市の増山城近くの久遠寺にあったが、上杉勢との合戦時に市内の神社に移設された。
 明治維新の際の神仏分離令で常福寺に移され、秘仏として収蔵庫に安置されていた。
 今回富山市美術館での企画展で初めて一般公開される。
 本像と酷似した仏像が滋賀県にあり、法然上人との関連もうかがえるが、截金が使用されている事などから常福寺像のほうが上位とも考えられるという。


● 奈良・不空院で、本尊・不空羂索観音坐像などが特別開帳(2010年11月5日)
 奈良市高畑町の不空院で、本尊・不空羂索観音坐像(重文)などが特別開帳されている。
 不空院は鎌倉時代、戒律復興運動の一つの拠点となり、「福院」と呼ばれて栄えた。室町時代以降は荒廃し、大正時代に現在の本堂が建てられ、復興した。
 不空羂索観音坐像は人々をもれなく救済する仏として信仰され、三目八臂の像である。東大寺法華堂、興福寺南円堂の像と合わせて「三不空羂索観音」とされる。女人救済の信仰を集める弁才天女像も安置されている。
 普段は予約が必要だが、11月14日までの期間中は予約なしで拝観できる。

● 広島・持光寺の国宝仏画「普賢延命像」、10年ぶり公開(2010年10月31日)
 広島県尾道市西土堂町の持光寺で、国宝の仏画「普賢延命像」の特別公開が始まった。尾道市内の古刹を巡る「尾道七佛めぐり」の10周年を記念して行われたもので、同寺での公開は約30年ぶりという。
 普賢延命像は、縦149cm、横86.4cmの絹に描かれた作品。4頭の白い象の上に四天王が載り、20本の手を持つ座した延命菩薩坐像を支えている。平安時代後期の仁平3(1153)年の制作年が記されている。

● 兵庫・西林寺で、秘仏十一面観音立像を特別公開(2010年10月30日)
 兵庫県西脇市坂本西林寺秘仏、木造十一面観音立像を11月14日午前11時〜午後2時の3時間限定で特別公開する。普段は収蔵庫の中にあり、一般公開されるのは同像の保存修理が完成した1999年に1日だけ公開されて以来。無料だが、雨天の時は中止になる。
 十一面観音立像は平安時代(11世紀ごろ)に造られた同寺の本尊で、県の重要文化財に指定されている。像高1.1m。十一面観音は手が2臂の像が多いが、同像は4臂の珍しい姿で、全体的に豊満で女性的なやさしい表情をしている。





● 京都・三室戸寺足の裏公開(2010年10月30日)
 京都府宇治市三室戸寺で、「観音様の足の裏を拝する会」が開かれる。 観世音菩薩坐像(重文)は、平安時代後期の制作で、普段は月に1度の宝物館の公開時に正面からしか拝めないが、正座した足の裏が見えるように後ろ向きに安置しする。に作られたとみられている。
 公開は12月5日までの土日と祝日のみ。

● 滋賀・正明寺秘仏・千手観音立像など3体、33年ぶりに特別公開(2010年10月16日)
 日野町松尾の正明寺で17日から、33年に1度という本尊の御開帳が始まり、秘仏の千手観音立像と脇侍の不動明王像、毘沙門天像(いずれも国重要文化財)が公開される。
 同寺は戦国時代に戦火で焼失したが、江戸時代に再興された。本堂は後水尾上皇の勅願で京都御所の清涼殿が移築されたもので、檜皮葺の屋根の流れが美しい桃山建築の一級品である。
本尊とともに国重文に指定されている。
 33年ぶりの公開となる千手観音立像など3体は、鎌倉時代末期の作で、三尊形式の名品。本堂も、見応えがある。また、境内には山門や禅堂、鐘楼、開山堂なども建ち並ぶ。
 公開は10月17日から11月23日まで。

● 東京・浄光寺で秘仏、初の全身開帳(2010年10月12日)
 天台宗の開祖・最澄が彫刻したとされる青龍山・薬王院浄光寺(東京都葛飾区東四つ木)の秘仏「薬師如来像」が、寺の開山千百五十年で初めて全身開帳し、10月11日から17日まで一般公開された。
 薬師如来像は像高約70cmでヒノキの寄木造り。浄光寺によると、薬師如来像は849年、この地に安置されたのが始まりとされ、寺は860年に開山。江 戸幕府の保護を受けた同寺は徳川将軍が参拝したときのみ、像の上半身だけを一般に開帳していた。明治以降では平成10年に開帳されたが、いずれの時も上半 身だけでの公開だった。
 公開された薬師如来像は本堂奥の宮殿に安置され、過去の開帳で下半身を覆っていた金の屏風も取り払われていた。

● 福井・六所神社観音堂馬頭観音像開帳(2010年9月4日)
 福井県小浜市西相生の六所神社観音堂にある「窪谷馬頭(くぼたにばとう)観世音菩薩坐像」が9月4、5の両日、開帳された。
 馬頭観世音菩薩坐像は南北朝時代に造られた像で、窪谷地区の守護仏として毎年、五穀豊穣と地域の安全を願って法要を行っている。

● 石川・寺尾観音の本尊十一面千手観世音菩薩像が開帳(2010年9月3日)
 加賀市曽宇町の寺尾山山頂にある寺尾観音の本尊「十一面千手観世音菩薩像が9月18日、16年ぶりにご開帳される。
 菩薩は像高6cm立像。奈良時代の養老元年(717)ごろ、武蔵国の修験僧が安置したと伝えられている。
 従来、三十三年に一度ご開帳していたが、16年目と17目の二回に変更。前回のご開帳は1994年9月18日だった。

● 奈良・金峯山寺で本尊の金剛蔵王権現立像3体公開(2010年9月1日)
 

● 滋賀・総持寺・千手観音菩薩立像初公開(2010年8月21日)
 滋賀県長浜市宮司町総持寺の千手観音菩薩立像(市文)が、長浜城歴史博物館(長浜市公園町)で開催中の特別陳列「長浜市新指定文化財展」で初公開されている。
 観音菩薩立像は平安後期の作で、像高約1m。同展はほかに、新市指定の「木造豊臣秀吉像」(知善院蔵)などを展示。
 展示は、9月10日まで。

●    広島・龍華寺の十一面観音立像開帳(2010年8月21日)
 広島県世羅町甲山の今高野山龍華寺で20日、十一面観音立像2体(重文)が公開された。
いずれも平安期の一木造で平安時代の制作。一体は像高1.8m、もう一体は1.7m。戦国期から大火に4回見舞われたが持ち出されて難を逃れたという。戦前は33年に1度の開帳だったが、本堂から宝物殿に移した戦後は毎年8月20日に4時間だけ公開している。

● 福井・観音院で如意輪観音坐像16年ぶり公開(2010年8月17日)
 福井県坂井市春江町本堂の曹洞宗観音院で、安産の御利益があるとされる如意輪観世音菩薩坐像(県文)が16から18日まで16年ぶりに公開された。
 如意輪観音坐像は、ヒノキの寄木造で、像高さ192cm。開帳は33年に1度とされる秘仏だが、1977年以降は中間年にも公開されている。

● 新潟・杉之森薬師堂で薬師如来坐像公開(2010年8月18日)
 新潟県長岡市杉之森の杉之森薬師で、薬師如来坐像および十二神将立像(県文)が公開される。
公開は10月8日から10日まで。

● 滋賀・正明寺千手観音立像ご開帳(2010年5月15日)
 滋賀県蒲生郡日野町松尾の正明寺で、秘仏となっているご本尊千手観音立像(重文)が三十三年ぶりに特別一般公開される。
 聖徳大使の創建と伝えられている正明寺は、戦国時代の戦火で消失の後、再建され、桧皮葺の本堂は後水尾上皇の勅願によって京都御所の清涼殿が移築されたものである。
 千手観音立像は、不動明王像、毘沙門天像(いずれも重文)を脇侍とする三尊形式で、制作は鎌倉時代末期と考えられる。







● 宮城・弥勒寺の秘仏、弥勒仏を一般公開(2010年8月14日)
 宮城県登米市中田町の弥勒(みろく)寺で15、16の両日、県指定文化財の秘仏、弥勒仏が一般公開される。
 弥勒仏は像高83.3cm。運慶に代表される慶派の仏師が鎌倉時代に制作したとみられる。本堂裏にある「奥之院」に、大迦葉(だいかしょう)と阿難陀(あなんだ)の立像とともに安置されている。両脇侍は像高約120cmの市指定文化財で、室町時代の制作と見られる。
 本来の開帳は33年に1度だが、今回は本堂の改修を記念した特別開帳で、奥州藤原三代の2代基衡の死後850年法要と合併による登米市の誕生を記念して2005年に実施して以来、5年ぶりになる。

● 秋田・水神社国宝「線刻千手観音等鏡像」公開(2010年8月13日)
 秋田県大仙市豊川観音堂で、県内唯一の国宝「線刻千手観音等鏡像」が17日午後2〜3時、大仙市豊川観音堂ので公開される。
 線刻千手観音等鏡像は、平安後期(11世紀)の作とされる青銅製の八稜鏡。直径13.5cm、厚さ6mmと小さいが、鏡面中央にハスの花の上に立つ十一面千手観音像、その周囲に功徳天などが精巧な線刻で描かれている。
 同鏡像は江戸時代の延宝5年(1677)に中仙地域での用水工事中に発見されたとされ、現在は水神社にまつられている。非公開だが、年1度の例大祭時に開帳される。

● 千葉・日光寺で聖観音立像公開(2010年08月11日)
 千葉県市原市風戸の日光寺で、秘仏聖観音立像(県文)が公開される。
 聖観音立像は、像高330cmの一木造で、県下では最大級の像である。制作年代は平安時代とみられている。
 開帳は、8月17日15時から20時まで。

● 山形・庭月観音開帳始まる(2010年8月11日)
 山形県鮭川村の庭月観音で、本尊聖観世音菩薩立像の平成大修復の完了を記念した特別御開帳が始まった。
 縁起によると、本尊は1000有余年前、比叡山延暦寺の慈覚大師の作とされる。
 これまでは室町時代後期〜江戸時代初期(16世紀後半から17世紀前半)の作品と推測されていたが、今回の調査で制作年代が通説から約500年さかのぼり、平安時代末期(11世紀後半)に作られた木像と判明し、同縁起の伝説とほぼ合致することが分かった。
 本尊は像高130cm。顔面の割れや足元の大きな損傷、右腕の修復跡などが目立っていた。
 解体して調べた結果、木像内部の構造や衣の彫り方などが平安時代前期〜中期の古い手法であり、制作時のホオノキのほか、過去にスギやカツラを使って少なくとも4、5回修復していたこともわかった。
 開帳は10月30日まで。

● 滋賀・磯野寺の観音立像を公開(2010年7月17日)
 滋賀県長浜市高月町磯野の磯野寺観音堂の本尊の十一面観音立像が高月観音の里歴史民俗資料館で開催されている「特別出陳・磯野の観音さま」展で一般公開されている。
 お堂の修理工事に伴い、資料館で保管されているもので、7月25日まで公開されている。
 十一面観音立像は像高63.2cmの一木造りで、室町〜江戸期の作とみられる。「赤見山磯野寺観音縁起」によると、同寺は浅井長政の祖父・亮政が永正15(1518)年に磯野氏と戦った際に焼失した。その後寺が再興され、観音像も造られたという。

● 宮城・満福寺の毘沙門天王像、焦げたまま修理完了(2010年7月13日)
 宮城県仙台市若林区荒町の満福寺で、1904年の火災で全身が黒く焼け焦げ、そのまま祭られていた毘沙門天王像が、106年ぶりに修理された。
 像の表面に液状の樹脂を浸透させ、炭化した状態を残す形で修理し、1年がかりの修理を終えて満福寺に戻された。
 毘沙門天王像は像高2.7mで、仏師運慶の作と伝えられており、奥州仙台七福神の一つ。藤原秀衡が守り本尊として奥州・平泉の地に奉安。藤原氏滅亡後に数カ所を転々とし、仙台藩祖伊達政宗が荒町に移したという。
 毘沙門天王像は、本来12年に1度、御開帳される秘仏で、今年がその時期に当たるため、8月1〜3日と7〜9日の計6日間一般公開される。

● 奈良・秋篠寺大元帥明王立像が初の長期公開(2010年7月12日)
 奈良市の秋篠寺で11月8〜21日、秘仏の大元帥(たいげん)明王立像(重要文化財)が特別公開される。
 大元帥明王は同寺の大元堂に安置される鎌倉時代の像。6本の腕を持ち、体中に蛇が巻き付いた憤怒の姿で、鎮護国家などのために広く信仰された。例年6月6日だけ公開されているが、平城遷都1300年の秘宝・秘仏特別開帳事業の一環で、長期間にわたる公開は初めて。


● 滋賀・乃伎多神社の薬師如来など秘仏3体を公開(2010年7月9日)
 滋賀県長浜市高月町東阿閉の乃伎多(のぎた)神社境内にある薬師堂に収められた平安時代後期の秘仏3体が、高月観音の里歴史民俗資料館で展示されている。
 虫食いによる傷みを防ぐ消毒などのため、仏像を薬師堂から一時的に出すのを機にお披露目した。薬師如来立像(像高94.4cm)、聖観音立像(像高108cm)、毘沙門天立像(像高106cm)の3像。
 いずれも、丸顔で体躯の肉付や衣文線も大人しく、平安後期の特徴を持つ。

● 奈良・当麻寺西南院十一面観音像を初公開(2010年5月26日)
 平城遷都1300年祭を記念し、葛城市当麻の当麻寺西南院で、普段は公開していない本尊の十一面観音菩薩像や聖観音菩薩像、千手観音菩薩像(いずれも重要文化財)の初公開が始まった。
 十一面観音菩薩像は像高172.5cmで、平安時代初期に造られた。三観音立像の他、江戸時代の当麻寺伽藍之絵図面など、寺宝10点も同時に本堂で公開している。
 公開は5月26日から31日まで。

● 奈良・東大寺俊乗堂を特別開扉(2010年5月21日)
 奈良市雑司町の東大寺で、国宝の重源上人坐像(鎌倉時代)を安置する俊乗堂の特別開扉が始まった。
 重源上人(1121〜1206)は戦乱で焼失した大仏殿など堂寺の伽藍を復興したことで知られている。
 坐像は数珠を手にして座る姿で、像高約82cm。写実性の豊かさで知られ、当時を代表する運慶あるいは快慶の作とみられている。
 通常は命日と開山忌だけの開扉だが、法華堂の拝観停止に伴い、7月31日まで特別に公開されることになった。
 堂内には、快慶作地蔵菩薩立像(重文)及び愛染明王坐像も安置されている。
   
● 奈良・当麻寺国宝の東西両塔、特別開扉(2010年5月20日)
 奈良県葛城市当麻の当麻寺で、東西両塔(国宝)の特別開扉が始まった。
 東塔は天平時代、西塔は平安初期の創建で、国内の寺院で唯一、両塔が創建当初の姿を残す。両塔とも内部は非公開だが、平城遷都1300年祭記念事業の一環で、5月20日から1カ月間、初めて一般公開される。
 東塔は初層だけを三間とし、二層、三層を二間とする大胆な構造。相輪は八輪、水煙は魚骨形など、他では見られない特徴を多く備えている。期間中は基壇から内部に安置されている大日如来像が見られる。
 西塔は各層とも三間で、相輪は東塔と同様に八輪、水煙は唐草文に簡単な火焔を配している。基壇の傷みが激しいため、西塔前に設けた特設台から拝観する。

● 奈良・室生寺仏像群を間近に拝観(2010年5月21日)
 奈良県宇陀市室生区の室生寺にある金堂(国宝)で、外陣から内陣の本尊・釈迦如来立像(国宝)などの仏像群を間近に見られる特別拝観が行われ、参拝者を魅了している。平城遷都1300年祭にちなむ企画で5月末まで。
 内陣には本尊のほか、国宝の十一面観音菩薩立像や、いずれも重文の薬師如来立像、地蔵菩薩立像、文殊菩薩立像、十二神将像などが安置されている。


● 宮城・福応寺で毘沙門天立像が48年ぶり一般公開(2010年5月18日)
 宮城県角田市鳩原の福応寺で、本尊毘沙門天立像及び両脇侍(市文)が、5月22、23日の両日48年ぶりに一般公開される。
 毘沙門天立像は像高84.7cm。作風などから慶派の仏師によって、鎌倉時代後期に制作されたと考えられている。
当初は福島県石川町に祭られていたが、1600年ごろから同寺の毘沙門堂に、脇を固める吉祥天立像、善膩師童子立像とともに安置されている。

 新しい住職が就任した後の最初の寅年にだけ御開帳される習わしで、前回は19621年だったが、それ以前の記録は残っていないという。


● 奈良・宝山寺で 不動明王など特別公開(2010年5月5日)
 奈良県生駒市門前町の宝山寺で、平城遷都1300年祭協賛「祈りの回廊」として秘宝・秘仏特別公開が行われている。
 客殿で特別公開されているのは、不動明王像や厨子入五大明王坐像(重文)などの仏像や、湛海律師坐像(絹本著色)などの軸、山内調査で発見された延宝6(1678)年の寺地寄進状「指上申一札ノ事(さしあげもうすいつさつのこと)」などの古文書類。
 公開は5月20日まで。

●    広島・竹林寺で14年ぶり秘仏を開帳(2010年5月4日)
 広島県東広島市河内町の竹林寺で33年に1度となる本尊の秘仏の本開帳が始まった。   
 公開される本尊は寄木造りの千手観音像で、等身大。金や朱で彩色されている。
 山門の改修に合わせた開帳で、1996年5月の特別開帳以来、14年ぶり。
 公開は5月3日から8日まで。

● 滋賀・青名毘沙門堂の大日如来坐像など初公開(2010年4月13日)
 滋賀県長浜市湖北町の青名毘沙門堂の大日如来坐像など3点が高月観音の里歴史民俗資料館(長浜市湖北町渡岸寺)で初公開されている。
  毘沙門堂の建て替え工事に伴って公開されるもので、大日如来坐像は平安時代後期の作とされ、一木造りに一部彩色を施し、胸の前で左手人指し指を右手で握る 智拳印を結ぶ。江戸時代、京都の大仏師、鈴木民部(みんぶ)が修理したことを示す墨書銘が台座裏にある。明治期まで毘沙門堂近くの曼荼羅堂(廃寺)にあっ たが、近くの春日神社を経て、毘沙門堂に安置された。
 毘沙門天立像は、毘沙門堂の本尊で江戸時代の作。
 青名集落に伝わる伝説が描かれた絵馬「狐図」も初公開している。
 公開は3月28日から6月30日まで。

● 京都・寂光院で地蔵菩薩立像特別拝観始まる(2010年04月24日)
 京都市左京区の寂光院で、春の特別拝観が始まり、2000年5月の放火事件で焼損した旧本尊の地蔵菩薩立像が収蔵庫で展示された。
 立像は鎌倉時代の作で重要文化財。火災直後に表面は炭化した状態で保存処理が施された。
 また、立像の胎内にあり、火災で無傷だった数千体の小さな地蔵尊(重要文化財)も宝物殿で展示している。
 4月24日から5月5日まで。

● 奈良・興福寺の北円堂特別開扉(2010年4月24日)
 奈良・興福寺の北円堂(国宝)が特別開扉される。
  北円堂は藤原不比等不比等の一周忌に建てられた八角円堂。源平合戦中の治承4年(1180)に焼けた後、承元4年(1210)ごろに再建された。。 堂内 には運慶の工房によって制作された、本尊の弥勒如来坐像やインドの兄弟高僧である無著(むちゃく)・世親(せしん)両菩薩立像(いずれも国宝)などが安置 されている。
 4月24日から5月9日まで。

● 栃木・日光山輪王寺で7年振りに家光像を特別公開(2010年4月22日)
 日光市山内の日光山輪王寺大猷院本殿で、徳川幕府3代将軍家光像の特別公開が始まった。
2社1寺の世界遺産登録10周年と、家光の360回忌を記念したもので、4月21日から来年3月31日まで公開される。
 家光像は像高60cmで、大猷院が落成した1653年に京都・七条仏所の仏師、康知によって制作された。
350回忌の2000年に修復・公開され、江戸幕府開府400年だった2003年にも公開されている。
 家光は日光東照宮を造営したことで知られ、遺言で日光山中に埋葬された。大猷院は家光の霊廟。 家光像は普段は本殿奥の「御宮殿」に安置されているが、本殿でケースに入れて公開される。

● 滋賀・正法寺で千手観音菩薩立像の開帳(2010年4月21日)
 滋賀県大津市石山内畑町の正法寺(岩間寺)で、「汗かき観音」と呼ばれる秘仏の本尊・金銅造千手観音菩薩立像の開帳が始まった。
 千手観音菩薩立像は、元正天皇の念持仏と伝えられる、像高15cmの像で、地獄で苦しむ人々を救うために毎夜出かけ、朝に汗をかいて戻ったという言い伝えから「汗かき観音」と呼ばれて信仰を集めている。
 今回の公開は、西国三十三所の各札所で秘仏などを公開する「結縁御開帳」の一環で、昨年10〜12月、19年ぶりに開帳したが、次回の公開予定はないという。
 開帳は4月21日から5月17日まで。

● 千葉・医王寺の薬師如来坐像特別公開(2010年4月19日)
 千葉県柏市鷲野谷医王寺で、秘仏薬師如来坐像(市文)が18日、特別公開された。
 薬師如来坐像は、像高115cmで、平安時代後期に作られたとみられる。作者は、鎌倉仏師の巨匠として知られる運慶の孫弟子・春慶の可能性があるという。公開は12年に1度。

● 兵庫・徳養寺で胎蔵佛聖観世音菩薩を開帳(2010年4月2日)
 兵庫県豊岡市江野の徳養寺で、本尊「胎蔵佛聖観世音菩薩」が4月3〜4日、開帳された。
 胎内に釈迦如来坐像が鎮座する県内でも珍しい仏像で、観音像の公開は100年以上行われたことがなかったという。
 観世音菩薩像の体内には「大仏師職法橋左京作」と書かれている。仏師が活躍した時代から、江戸時代前中期の作とみられる。
 今後は33年に一度、開帳される予定。


● 香川・滝宮神社十一面観音立像、年1度の一般公開(2010年4月18日)
 香川県綾川町の滝宮神社で17日、重要文化財の十一面観音立像が一般公開された。
 十一面観音立像は、像高176cmの一木造りで平安時代中期の作とみられる。
 明治時代の神仏分離で同神社内の竜燈院綾川寺が廃寺された後、綾川町堂床自治会が管理していおり、毎年この日に法要を行い、年に1度だけ公開している。

● 神奈川・龍華寺で菩薩坐像を初の開帳(2010年4月15日)
 横浜市洲崎町の龍華寺で、脱活乾漆造の菩薩坐像が初めて一般公開される。
 菩薩坐像は、1998年に龍華寺の蔵から破損した状態で発見された。本像は、脱活乾漆造り(だっかつかんしつづくり)という、興福寺阿修羅像などと同様、非常に手間と費用がかかる技法で造られている。
 脱活乾漆造像は時代的にも地域的にも、ほとんどの像が天平時代(710年〜784年)に奈良を中心に制作されている。東日本から発見されたのは本像が初めてである。 
 発見後と修理後に神奈川県立金沢文庫などで公開されたが、お寺で一般公開されるのは初めてとなる。
 一般公開は4月17日(土)から25日(日)まで。

● 福島・保原薬師堂で60年ぶり秘仏開帳(2010年4月10日)
 福島県伊達市保原町の保原薬師堂で9、10日の二日間、60年ぶりに秘仏の薬師如来像が開帳された。
 本尊の薬師如来像は弘法大師が湯殿山(山形県)を訪れた際に同町に立ち寄り、彫ったと伝えられており、普段は近くの長谷寺に収められ、約60年に1回公開されてきた。
 堂内の十二神将像なども合わせて公開された。

● 千葉・正覚院で釈迦如来像を公開(2010年4月4日)
 千葉県八千代市村上の正覚院で4月4日、秘仏釈迦如来立像の、年に一度の開帳が行われた。
 釈迦如来像は、像高166cm鎌倉時代後期の制作で、毎年釈迦の誕生を祝い4月8日に近い日曜日に開催される「花まつり」にあわせて公開されている。
 今年は県の文化財に指定されて50年目になることから、記念行事として、美術・歴史専門家による解説などが行われた。

● 福井・坂井市春江町の如意輪観音坐像を公開
 福井県坂井市春江町本堂集落の収蔵施設で保存されてきた如意輪観音菩薩坐像(県文)が、福井県立歴史博物館(福井市大宮)で展示されている。
 如意輪観音坐像は像高162cm、平安時代末期の制作で、17年に1度しか公開されない秘仏。収蔵施設の改修で、同館に昨年8月から預託されている。
 展示は4月2日から11日まで。

● 兵庫・徳養寺で聖観世音菩薩開帳(2010年3月30日)
 兵庫県豊岡市江野の徳養寺の本尊「胎蔵佛聖観世音菩薩」が4月3〜4日、開帳された。
  観音像は、像高115cmで、厨子に納められ、胎内に「大仏師職法橋左京作」という仏師の名が書かれている。仏師が活躍した時代から、江戸時代前中期の作 とみられる。秘仏であったため、金箔や青、赤の彩色がきれいに残っている。胎内仏があることから子授けに霊験があるとされ、子宝や安産などを願って、京阪 神からも参拝者が訪れるという。
 この観音像の公開は100年以上行われたことがなかったといい、今後は33年に一度、開帳される予定。

● 神奈川・影向寺の薬師三尊像開帳(2010年3月25日)
 川崎、横浜両市の寺院に安置されている「稲毛七薬師」の12年に1度となる一斉開帳に伴い、神奈川県川崎市宮前区野川の影向寺で、薬師三尊像が開帳される。
 影向寺の薬師三尊像は平安時代後期の制作で、年に数回は安置堂のガラス戸越しに公開しているが、開帳時はガラス戸も開放する。4月4日から4月11日まで。
 この他、薬師如来像を公開するのは、影向寺、正福寺(ともに川崎市宮前区)、薬師院(同市高津区)、塩谷寺、西光院、興禅寺(いずれも横浜市港北区)、光明寺(同市鶴見区)の7寺院。

● 奈良・海龍王寺で光明皇后直筆「自在王菩薩経」を特別公開(2010年3月24日)
 奈良市の海龍王寺の恒例の春季特別公開で、本尊の十一面観音菩薩立像(重文)、隅寺心経(奈良市指定文化財)とともに光明皇后の没後1250年に合わせて光明皇后の直筆と伝わる「自在王菩薩経」が特別公開される。寺内での公開は初めて。
 春季特別公開は3月23日から4月7日まで。
 自在王菩薩経は、光明皇后が亡き父母(藤原不比等、橘三千代)の追善のために発願。巻尾に天平15年(743)5月11日付けの光明皇后の願文があり、藤原氏の三女という意味の「仏弟子藤三女」と書かれている。

● 神奈川・中沼薬師堂薬師如来坐像を開帳(2010年3月23日)
 神奈川県南足柄市中沼の中沼薬師堂(東光山小泉寺)で、「中沼薬師千年祭」が開かれ、薬師如来坐像などが開帳される。
 薬師如来坐像(市文)は、頭部や胸部に平安時代の特徴が残されており、2008年7月から約1年かけて修復した。
 江戸時代の「新編相模国風土記稿」に、寺は平安時代の寛弘8年(1011)に創建されたとの記述や言い伝えが残る。
 千年祭では、薬師如来坐像の開帳のほか、平安期の作といわれる日光菩薩立像や江戸期の四天王像、十二神将立像なども見学できる。
 千年祭、開帳は4月8日から14日まで。

● 法隆寺で春期秘宝展夢殿の聖観音菩薩 重文など77件展示(2010年3月21日)
 奈良県斑鳩町の法隆寺で、平成22年度秘宝展「仏像とその背景」が始まった。
 救世観音像の御前立ちとして夢殿に安置されている聖観音菩薩立像(重要文化財・平安時代)が5年ぶりに出展されるなど、重要文化財25件を含む77件が出展される。
 3月20日から6月30日まで。また秋期展は9月11日から11月30日まで開かれる。
 聖観音菩薩立像は像高1.5mで、着衣に彩色が施されている。戦前まで夢殿の本尊・救世観音像の御前立ちとして安置されていたが、1940年に厨子が新たに作られたころに厨子の北側に移され、現在は通常拝観できない。

● 京都・神応寺杉山谷不動尊で不動明王像を開帳(2010年3月18日)
 京都府八幡市八幡の神応寺は創建1150年を記念して、奥院の杉山谷不動尊で約70年ぶりに本尊の秘仏・不動明王立像などを開帳する。3月27日から31日まで。
 本尊・不動明王は、約60年に1度だけ開帳される秘仏で、像高約2mの厨子に収められている。厨子内の両脇には矜羯羅(こんがら)童子立像と制多迦(せいたか)童子立像があるという。3体とも制作年代は不明。前回の開帳は約70年前だったという。
 普段は、厨子の前に本尊に代わる前立ちとして不動明王立像(江戸時代作)と矜羯羅、制多迦の両脇仏(室町時代作、市指定文化財)が安置されている。

● 神奈川・養命寺で薬師如来坐像開帳
 神奈川県藤沢市城南の養命寺で薬師如来坐像(重文)が、4月12日に開帳される。
 薬師如来坐像は、像高さ89.7cmのヒノキの寄木造で、鎌倉時代初期の建長8年(1256)の制作。
 慶派の仏師の関与が考えられる、中央風の像である。

● 新潟・寛益寺で本尊の薬師如来立像開帳
 新潟県長岡市逆谷(旧三島町)の寛益寺(かんにゃくじ)で、12年に1度の本尊ご開帳の記念法要が約半世紀ぶりに再建された本堂で行われる。
 寛益寺は奈良時代の養老2年(718)、行基が開き、上杉謙信も祈願寺として帰依したとされる。
 しかし、1961年の集中豪雨で庫裏や本堂が倒壊し、一昨年夏にやっと本堂再建が始まり、外観部分は完成。今回のご開帳には間に合った
 本尊の薬師如来立像(県文)は像高77cm、寅年に開扉される秘仏で、ほか、寺には四天王像(多聞天、持国天)など貴重な文化財が数多く残されている。
 開帳は5月8〜11日まで行われる。

● 神奈川・東光寺で薬師如来立像開帳(2010年3月18日)
 神奈川秦野市南矢名の東光寺で、薬師如来立像(市文)の開帳が行われる。
東光寺は、秦野市、二宮町、大磯町、平塚市、伊勢原市にある21の寺院が参加する相模薬師如来霊場札所で、12年に一度(寅年)の薬師如来像の開帳が3月27日(土)から4月4日(日)まで行われる。
 東光寺薬師堂では、観音菩薩立像(市文)も安置されている。
 秦野市内では、他に、文京町の天徳寺、曽屋の曽屋観音堂(曽屋ふれあい会館)の薬師如来立像も開帳される。

● 岐阜・永保寺で国宝の観音堂や秘蔵の宝物公開(2010年3月14日)
 岐阜県多治見市虎渓山町の虎渓山永保寺の宝物公開が3月14、15日の両日、同寺で行われる。
  公開されるのは、書院、庫裏、本堂、国宝の観音堂などで、普段は公開されない国宝建築物の内部や貴重な文化財が見学できるほか、建設中の本堂内部も公開さ れ、資材展示や建築技術の実演もある。宝物では、県指定文化財の釈迦涅槃図、市指定文化財の千躰地蔵の一部、開祖である夢窓国師直筆の「春帰家」の墨蹟、 江戸時代に描かれた寺周辺の絵図など約100点が展示される。
 平成15年(2003)に焼失した本堂跡から発掘された室町〜明治時代の陶器類も今回初めて紹介される。

● 平成22年度 京都春期非公開文化財特別公開(2010年3月6日)
聖護院4/24〜5/9    左京区黒谷
 不動明王立像重文
 智証大師像重文
東寺五重塔4/24〜5/9    南区九条町
 五重塔初層内陣
 如来・菩薩像計12躯 他
東福寺4/24(土)〜5/9
 光明宝殿 東山区本町
 地蔵菩薩坐像 鎌倉時代
 阿弥陀如来坐像 平安時代 


 伝円爾弁円像(僧形坐像) 鎌倉時代
 二天王立像  室町時代
 阿弥陀如来坐像(万寿寺旧蔵) 平安時代
 金剛二力士立像 2体(万寿寺旧蔵) 鎌倉時代

● 岐阜・鹿苑寺地蔵菩薩立像公開(2010年3月6日)
 岐阜県美濃市立花鹿苑寺地蔵菩薩立像(県文)3月21日〜4月4日、16年ぶりに公開される。
 鹿苑寺では、地区内の別の場所に立つ観音堂にある聖観世音菩薩立像(県文)も、地蔵菩薩立像と8年違いで16年に1回ずつ開帳される。

● 滋賀・補陀楽寺十一面観音像開帳(2010年3月6日)
 滋賀県甲賀市甲賀町の補陀楽寺十一面観世音菩薩が3月7日、17年ぶりに開帳された。
 本尊(像高107.5cm)は33年に一度、開帳されるが、7日はその中間に営まれる「中開帳」。

● 和歌山・紀三井寺:重文の本尊など秘仏公開(2010年3月2日)
 和歌山市紀三井寺の紀三井寺で、本尊の十一面観世音菩薩(ぼさつ)と、千手観世音菩薩(いずれも国指定重要文化財)の公開が始まった。
 3月2日から10日まで。
 西国三十三札所中興・花山法皇1000年忌を記念し、2008年10月と2009年10月に公開し、今回が最終の3回目。本来は50年に1回しか公開しないという。

● 壷阪寺三重塔の初層初公開(2010年2月28日)
 奈良県高取町の壷阪寺で、平城遷都1300年を記念して、三重塔(重文)の初層が、再建された室町時代以来513年で初めて一般公開される。公開は、3月1日〜5月31日と10月1日〜12月18日。
 同寺は703年に創建され、三重塔は1127年に完成。火災で一部焼失し、1497年に再建された。初層には、室町時代の大日如来坐像(像高60cm)と、安土桃山時代の弘法大師像(像高27cm)が安置されている。

● 室生寺五智如来像と両界曼荼羅を公開(2010年2月28日)
 奈良県宇陀市の室生寺で、五重塔(国宝)の秘仏五智如来像と両界曼荼羅が本堂で開帳される。
特別公開は、3月13〜28日。

● 福井・中山寺で馬頭観音像開帳(2010年2月20日)
 福井県大飯郡高浜町中山の中山寺で、本尊馬頭観音像(重文)が33年に一度の御開帳に一昨年完成した本堂の檜皮葺きの葺き替えの落慶法要を行う。
本尊の御開帳は、2010年5月23日から2012年5月20日まで約2年間。

● 奈良・法隆寺:伝法堂と上御堂を特別公開(2010年2月18日)
 奈良県斑鳩町の法隆寺で、平城遷都1300年祭に合わせ、普段は年に1〜3日しか公開していない伝法堂(国宝)と上御堂(重要文化財)を特別公開する。
 伝法堂は聖武天皇の夫人だった橘古那可智の住居を移築した仏堂という。東院伽藍の夢殿の北側にあり、奈良時代の住宅建築としては唯一、現存する建物。中には奈良時代の阿弥陀三尊像(重文)3組と、平安時代の薬師如来坐像(重文)など計20体の仏像が安置されている。
 上御堂は大講堂の裏手に立つ鎌倉時代の建物で、本尊は平安時代の釈迦三尊像(国宝)。その周囲の四天王立像(重文)は南北朝時代のもの。
 通常、伝法堂は地蔵会のある毎年7月24日夕方だけ、上御堂は11月1〜3日に開扉されているが、今回は伝法堂を2月18〜28日、上御堂を3月1〜31日まで公開する。

● 福岡・普光寺毘沙門天像公開(2010年2月6日)
 福岡県宮若市磯光の普光寺で、本尊の毘沙門天像が特別公開されている。
 本尊は寺伝ではインドの仏師毘首羯磨(びしゅかつま)の作と伝えるが、像高1.7mの一木造で平安時代の制作と見られる。
鎌倉、江戸時代に2度の火災に遭い、左腕を失っている。
これまで本尊の開帳は30年又は33年毎だったが、毘沙門天の使いとされるトラにちなみ、寅(とら)年の今年から12年に1回開帳することにしたという。

● 奈良・朝護孫寺で12年ぶり奥秘仏開帳(2010年2月2日)
 奈良県平群町信貴山の朝護孫子寺で、奥秘仏の木造毘沙門天王立像の御開帳が始まった。2月1日から16日まで。
 同像は、寺伝で聖徳太子がまつったとされ、寅年の12年ごとに公開されており、7月にも同様の御開帳が予定されている。
 また宝物を収蔵する霊宝館では、信貴山縁起絵巻(国宝、平安後期)が特別公開されている。

● 奈良・中宮寺表御殿が特別公開2010年2月2日)(
 奈良県斑鳩町法隆寺の中宮寺で1日、表御殿(江戸時代後期、登録有形文化財)室内の特別公開が始まった。
 平城遷都1300年を記念し、県内の寺社が所蔵する文化財を公開する「祈りの回廊〜奈良大和路 秘宝・秘仏特別開帳〜」の一環で、2月1日から28日まで。
  表御殿は東西13m、南北9mの書院造り。皇女が入寺する門跡寺院である同寺に皇族を迎える施設で、通常は非公開。和室6部屋があり、奥には品格ある黄金 色の花鳥画のふすま絵などがある。2008年秋に屋根や骨組みの大規模な改修を済ませた。本尊の如意輪観世音菩薩半跏像(飛鳥時代、国宝)を安置する本堂 と渡り廊下でつながっている。
 この他、隣接する法隆寺では18〜28日、通常は年1日しか公開されない伝法堂(国宝)が特別公開され、3組の阿弥陀三尊像(重文)など内陣の多数の仏像が参拝できる。奈良市の元興寺では7〜14日、通常非公開の国宝・禅室の影向間(ようごうのま)などが公開される。

● 千葉・妙楽寺で大日如来坐像開帳(2010年1月21日)
 千葉県睦沢町の妙楽寺で、2月7日に大日如来坐像(重文)の年1度の開帳が行われる。
 本堂で午前9時と同11時半、午後3時の3回、大護摩法要が行われ、境内では参拝者に甘酒や茶がふるまわれる。
  妙楽寺は平安時代初期の嘉祥年間(845〜851)、慈覚大師の創建と伝えられている。大日如来坐像は像高279cmで、木造の仏像としては県内最大。坐 像の脇に配置されている県指定文化財の不動明王立像(県文 像高173cm)、鉈彫毘沙門天立像」(像高178cm)、
 彩色毘沙門天立像(像高176cm)も同時に公開される。

● 長野・観音堂十一面観音立像を公開(2010年1月12日)
 長野県上伊那郡辰野町上島区で、区が所有する十一面観音立像(重文)が一般公開された。
 観音像はカヤの一木造りで像高約90cm。善光寺の仏師妙海が鎌倉時代末期に彫ったとされる。観音像の御開帳はかつては60年に1回だったが、現在は成人式の前後に行う祈願祭と5月3日の例祭の年2回実施している。


● 静岡・智満寺で千手観音立像(市文)公開(2010年1月12日)
 島田市千葉の智満寺で、秘仏千手観音立像(市指定文化財)をはじめ、普段非公開の本堂内陣や仏像・仏画などの寺宝約40点を特別公開する。
  智満寺は宝亀2年(771)に開かれた天台宗の古刹で、国指定重要文化財の本尊をはじめ千手観音立像が3体あるが、本尊は60年に1回のご開帳とされ、お 前立ては修復されるため、共に今回は公開されない。公開されるのは残りの一体(市文)で、像高93cm、ヒノキの一木造、平安時代風の彫りが特徴で53年 ぶりの御開帳となる。
 公開は、1月13日から5月30日まで。


● 千葉・常灯寺で薬師如来坐像公開(2010年1月9日)
 銚子市常世田町の常灯寺の薬師如来坐像(重文)が8 日、一般公開された。
 薬師如来坐像は像高141cmのヒノキ材の寄木造で、全面に漆箔を施す。鎌倉初期の関東地域での代表作で、1959年に国の重要文化財に指定された。毎 年「初薬師」の1月8日に公開されている。
 また、仏像を納める本堂は寛文13(1673)年建立され、県の有形文化財に指定されている。老朽化が著しいため、新年度から6年間かけて解体、修復す る。


● 平城遷都1300年 秘宝・秘仏特別開帳(2010年1月)
仏像関連のみ。詳細は、奈良大和路& nbsp;秘宝・秘仏特別開帳(http://www.1300.jp/event/roam/yamatoji/shaji/index.html) 参照

【奈良公園・ならまち周辺】
 元興寺
収蔵庫3階での企画展示「元興寺コレクション」
5月1日〜5月31日
 五劫院

五劫思惟阿弥陀仏坐像 (重文)
特別開帳日程    4月2日〜4月15日
8月1日〜8月12日(例年公開)
 十輪院
護摩堂の不動明王及び二童子立像(重文)
10月10日〜11月14日
 新薬師寺
香薬師如来立像(写し)    
1月1日〜12月31日
 大安寺
十一面観音立像(重文)・馬頭観音立像(重文)
特別同時公開
4月1日〜5月9日
馬頭観音立像(重文)

3月1日〜3月31日(例年公開)
十一面観音立像(重文)
10月1日〜11月30日 (例年公開)
 伝香寺
地蔵菩薩立像(重文)
3月10日〜4月4日
3月12日、7月23日 (例年公開)
 東大寺
重源上人坐像(国宝) など
4月2日〜4月15日
7月5日、12月16日 (例年公開)
 不空院

不空羂索観音坐像(重文) など
10月16日〜11月14日(予定)
 ※上記期間外は要事前予約
 れん珹寺
(れんは王偏に蓮)
阿弥陀如来立像 など
5月1日〜5月31日 (例年公開)
10月1日〜10月31日

【佐保・西大寺・西の京周辺】
 秋篠寺
大元帥明王立像(重文)

6月6日 (例年公開)
11月8日〜11月21日
 海龍王寺
十一面観音立像(重文)
3月23日〜4月7日 (例年公開)
5月1日〜5月9日
10月23日〜11月10日 (予定、例年公開)
 西大寺
愛染明王坐像(重文)
1月15日〜2月4日 (例年公開)
4月23日〜5月31日
10月11日〜11月15日
 不退寺
在原業平朝臣画像
3月1日〜5月31日 (4月は2010年のみ公開)
10月1日〜11月23日 (例年公開)
 法華寺
十一面観音立像(国宝)
3月20日〜4月7日 (例年公開)
5月1日〜5月9日
6月5日〜6月9日
 霊山寺

三重塔内陣壁画(重文)、薬師三尊像(重文)
5月15日〜6月6日
薬師三尊像(重文)、十一面観音立像(重文)など
10月23日〜11月14日

【忍辱山・南山城・柳生みち】
 浄瑠璃寺

吉祥天女立像(重文)
1月1日〜15日
3月21日〜5月20日
10月1日〜11月30日
薬師如来坐像(重文)など
日程 : 調整中
 南明寺

薬師如来坐像(重文) など
10月23日〜11月21日
※上記期間外は事前予約にて拝観可 

【生駒・斑鳩・信貴山周辺】
 金剛山寺(矢田寺)

地蔵菩薩立像(重文) など
6月1日〜6月30日
 朝護孫子寺

奥秘仏・毘沙門天立
1月1日〜17日、2月1日〜16日、7月1日〜15日
中秘仏・毘沙門天立像
4月1日〜5月5日、10月1日〜11月3日
 東明寺

薬師如来坐像(重文) など   
6月1日〜6月30日
 松尾寺

役行者像(大和郡山市指定文化財) など
6月1日〜6月30日
【山の辺の道周辺】
 帯解寺

秘仏・秘宝特別開帳
3月1日〜3月15日、10月30日〜11月6日
 正暦寺

瑠璃殿での寺宝展
10月10日〜10月31日

【初瀬・飛鳥・藤原周辺】
 岡寺

岡寺塑像大如意輪観音の特別拝観
4月1日〜5月31日
 橘寺

倉殿での伝・日羅立像(重文)など
4月10日〜5月9日
10月9日〜11月7日
 談山神社

談峯如意輪観音像など
3月1日〜5月31日

【葛城・五條周辺】
 榮山寺

薬師如来坐像(重文)
4月25日〜5月16日(例年公開)
9月25日〜11月21日
 草谷寺

薬師如来立像(重文) など
10月25日〜10月31日
 當麻寺

西南院・十一面観音立像(重文)など
5月20日〜5月31日
中之坊・導き観音結縁御開帳
4月16日〜6月16日(導き観音)

【吉野周辺】
 金峯山寺

金剛蔵王権現像(重文)
9月1日〜12月9日

● 千葉・常灯寺で薬師如来坐像公開(2010年1月9日)
 銚子市常世田町の常灯寺の薬師如来坐像(重文)が8 日、一般公開された。
 薬師如来坐像は像高141cmのヒノキ材の寄木造で、全面に漆箔を施す。鎌倉初期の関東地域での代表作で、1959年に国の重要文化財に指定された。毎 年「初薬師」の1月8日に公開されている。
 また、仏像を納める本堂は寛文13(1673)年建立され、県の有形文化財に指定されている。老朽化が著しいため、新年度から6年間かけて解体、修復す る。

● 奈良・金峯山寺 秘仏開帳(2009年12月17日)
 奈良県吉野町吉野山の金峯山(きんぷせん)寺で、蔵 王堂内の秘仏、 蔵王権現立像(重文)が今年の大晦日に無料で特別開帳される。12月31日午後10時から1月1日午前4時までの6時間限定。
 蔵王権現立像は同寺の本尊で、像高さ7.3m中尊(釈迦如来)と、像高約6mの右尊(千手観音菩薩)、左尊(弥勒菩薩)の3尊からなる木像。開帳は 2006年4月以来4年ぶり。
 本像は、2010年9月1日から行われる、平城遷都1300年祭の「〜祈りの回廊〜奈良大和路 秘宝・秘仏特別開帳」の一環として開帳される予定で、今 回はそのプレイベントとなる。
    
オープニングイベントとして、蔵王堂のライトアップやシタール演奏のほか、吉野仙人鍋を拝観者に振る舞うという。

● 京都・神応寺行教律師坐像等特別公開(2009年11月21日)
 京都府八幡市八幡の神応寺で11月28日、29日 に、寺所蔵の文化財が特別公開される。
 紅葉まつりに合わせて、文化財の公開を行うもので、寺を創建した行教律師坐像(重文)、豊臣秀吉坐像の他、初公開の掛け軸「八幡大菩薩かがり火の御 影」、狩野山雪が描いた「狩野山雪杉戸絵」(市文)など貴重な文化財が展示される。

● 宮城・奥福寺33年ぶり本尊開帳(2009年11月5日)(開帳 終了)
 宮城県栗原市築館の奥福(こうふく)寺が、本尊の木 造毘沙門天立像を33年ぶりに開帳された。
  毘沙門天立像は平安初期、天台宗の開祖・最澄が造ったと言い伝えられている像で、像高さ111.5cmケヤキの一木造。邪鬼を踏みしめ、吉祥天像と善膩師 童子像を従えている。

腰をひねった独特の姿は平安時代の作風を示している。腐食のために修理した1988年の臨時公開を除けば1976年以来の開帳 で、次回は2042年。



● 福井・熊野神社の観音菩薩像17年ぶり開帳(2009年11月3日)(開帳終了)
 福井県小浜市須縄の熊野神社境内の観音堂に安置され る木造十一面観音菩薩立像(県文)が11月2、3日の両日17年ぶりに開帳された。
 観音菩薩像は高像高94cmの一木造の像であり。一木造が再流行する鎌倉時代末期頃の制作とされる。


● 滋賀・長浜の文化財散歩開催(2009年11月1日)
 長浜市教委文化財保護センターは、市内の平安時代の 仏像文化財をバスで探訪する「長浜の文化財散歩」を11月29日に開催する。
 探訪先は、多田幸寺の薬師如来坐像(重文 田村町)、光信寺の大日如来坐像(重文 太田町)、来現寺の聖観音立像(重文 弓削町)など。
 同センター職員が特徴や変遷、魅力などについて分かりやすく説明。08年度に市指定文化財に指定された同市太田町の赤田氏庭園、同市鍛冶屋町の鍛冶小屋 なども見学する。
申し込みは2日から受付。定員26人

● 神奈川・宝金剛寺大日如来坐像等公開(2009年10月31日)
 神奈川県小田原市、大井町、山北町の県西地域三市町 文化財公開事業実行委員会は11月7、8の両日、JR御殿場線沿線の3寺院の文化財を公開する。
 公開されるのは、宝金剛寺(小田原市国府津2038)の銅造大日如来坐像(重文)、地蔵菩薩立像(県文)、絵本着色西洋童子像(市文)、最明寺(大井町 金子3315)の往生要集(重文)、円通寺(山北町谷ケ303)の釈迦如来坐像(町文)など。

● 京都・三室戸寺で菩薩像足裏公開(2009年10月31日)
 京都府宇治市菟道の三室戸寺は、秋の特別拝観「三室 戸の紅葉と観音様の足の裏を拝する会」を宝物館で始める。正座姿の観世音菩薩像(重文)を後ろ向きに公開し、指まできれいに彫られた足裏を拝むことができ る。
 同菩薩像は平安時代後期の坐像。坐像はあぐらが多く、正座姿は珍しいという。宝物館は毎月17日に公開しているが、同菩薩像は正面を向いている。毎年秋 の特別拝観だけ後ろ向きで公開している。
 浮舟の念持仏と伝えられる浮舟観音なども展示する。公開期間は11月31日から12月6日までの土、日、祝日と11月17日。

● 京都・西方寺阿弥陀如来坐像初の一般公開(2009年10月31日)
 京都市左京区東大路通二条下ルの西方寺で、本尊阿弥 陀如来坐像(重文)が初めて一般公開されている。
 阿弥陀如来坐像は像高約2.4mで平安時代の作とされる。面長で両ほおが張り、柔和な中にも力強さを秘める。細かい化仏が付けられた円形の光背も特徴。 一般的には「千仏光背」や「三千仏光背」と呼ばれるが、西方寺に残る史料には「三千五百仏光背」と伝わっている。
    今回は京都古文化保存協会の依頼を受け、同協会主催の非公開文化財の特別公開事業に加わった。10月31日から11月8日まで。

● 香川・出釈迦寺の秘仏、不動明王像が初公開(2009年10月16日)
 香川県善通寺市吉原町の四国霊場第73番札所、出釈 迦寺で14日、秘仏として奥の院・禅定の厨子に納められている不動明王像が初めて公開された。
 彫刻様式などから平安時代後期の作とみられるという。 同寺は11月3日にも公開する予定という。
不動明王像は像高103cm。8月に行われた調査 で、顔の表情などの特徴から平安後期の作と推定された。同寺は弘法大師が幼い頃に修行したという伝説がある。


● 第45回記念 京都非公開文化財特別公開
2009年10月30日(金)〜11月8日(日)
拝観期間、休止日は、拝観場所により異なる。
主に仏像の公開があるのは次の通り。

廬山寺 上京区寺町広小路
公元三大師堂、本尊元三大師坐像(秘仏)、本堂、源氏物語ゆかりの寺宝(住吉廣尚画「若紫図」等)、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日) ※10/31(土)は13:30以降拝観休

法然院 左京区鹿ヶ谷
本堂、本尊阿弥陀如来坐像、方丈、重文狩野光信筆襖絵、堂本印象筆襖絵、庭園、他
公開期間 11/1(日)〜11/7(土) ※7日間のみ公開 狩野光信筆障壁画(重文)

金戒光明寺 左京区黒谷
府指定文化財阿弥陀堂、重文本尊阿弥陀如来坐像(初公開)、府指定文化財山門二層、蟠龍図、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日)   
 
西方寺 左京区東山二条
本堂、重文本尊阿弥陀如来坐像、豊臣秀吉公尊像、地蔵堂、衣通姫地蔵尊、他
公開期間 10/31(土)〜11/8(日) ※10/30(金)は拝観休

大蓮寺 左京区東山二条
本堂、本尊阿弥陀如来像および千手観音像、不動明王像、重文薬師如来像(祇園社本尊 初公開)、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日)

尊勝院 東山区粟田口
御本尊元三大師像、米地蔵尊像、市指定本堂、千手観音坐像、毘沙門天立像、他諸仏多数
公開期間 10/30(金)〜11/8(日)   

知恩院三門 東山区知恩院国宝三門二層内部、釈迦牟尼坐像、十六羅漢像、白木の棺、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日) 
 
悲田院 東山区泉涌
本堂、御本尊阿弥陀如来像、快慶作宝冠阿弥陀如来像、土佐光起・光成筆襖絵、毘沙門堂、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日)   

東光寺 東山区東福寺方丈、本尊文殊菩薩像(初公開)、開山大智海禅師像、方丈庭園、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日) 

東寺五重塔 南区九条大
国宝五重塔初層内部、如来・菩薩像計12躯、真言八祖像
公開期間 10/30(金)〜11/8(日)

仁和寺 右京区御室
国宝金堂、阿弥陀三尊像、重文観音堂、千手観音像、二十八部衆像、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日)
※10/31(土)〜11/2(月)は、「金堂」の拝観が「経像」へ変更 
 
仏教大学宗教文化ミュージアム 右京区嵯峨広
特別公開「清浄華院の名宝」、狩野永納筆「泣不動縁起」、浄土曼荼羅、他
公開期間 10/26(月)〜11/7(土) ※日・祝日は閉館
※拝観時間は10:00〜17:00となります。

海住山寺 木津川市加茂町
国宝五重塔開扉、本尊十一面観音菩薩立像(重文)、重文文殊堂、重文海住山寺文書、他
公開期間 10/30(金)〜11/8(日) 

● 大阪・金剛寺、多宝塔の極彩色壁画を初公開(2009年10月9日)
 大阪府河内長野市の金剛寺で、11月1〜1日、多宝 塔(重要文化財)の内部に描かれた極彩色壁画が初めて一般公開される。
 多宝塔は平安時代の建立とされ、板壁や扉の裏には十二天像、柱4本などに仏・菩薩像22体、飛天像が色鮮やかに残っているが、壁画そのものは豊臣秀頼が 1606年に修理した際などに描かれたとみられる。
 建物や壁画を守るため、抽選で100人限定。拝観料が必要。
 応募は往復はがきで今月18日まで。

● 山梨・大蔵経寺で涅槃図特別公開(2009年10月8日)
 山梨県笛吹市石和町松本の大蔵経寺が所蔵する仏画 「絹本著色仏涅槃図」(重要文化財)が、同寺本堂で特別公開される。
 絵が傷むのを防ぐため、同寺が長い間人目にさらさずに保管してきたが、檀家らの強い要望を受けて10月17日午後1時〜同4時まで1日限りの公開を行 う。
 涅槃図は縦206cm、横145cmで、室町時代の永享7年(1435)、禅僧・霊彩によって制作され、。中央に赤い法衣を身にまとった釈迦が横たわ り、周りを弟子たちやゾウ、鳥などが囲んで釈迦の死を悲しんでいる様子が描かれている。
 同寺によると、江戸時代までは釈迦の命日をしのぶ「涅槃会」などの際に本堂に飾られたが、顔料のはく離を防ぐため、明治以降は公開をさけていた。
 公開は。同1時半から約1時間、涅槃図について解説する「お絵解き」も行う。観覧は無料だが、事前申し込みが必要。

● 京都・三室戸寺:千手観世音菩薩、84年ぶり開帳(2009年10月2日)
 京都府宇治市莵道花の三室戸寺で、西国巡礼の中興の 祖とされる花山法皇の1000年忌を記念して、本尊の千手観音菩像の開帳が始まった。11月30日まで
本尊は高さ約30cmの金銅仏飛鳥仏の様式を採り入れており、岡倉天心らが1892年に調査したことがあるくらい大正14年(1925)を最後に公開をし ておらず、その後は戦争などがあり、公開は見送られてきた。

 

お前立ち            本尊  

● 東京都文化財ウィーク情報
2009年10月31日から11月8日まで、東京都文 化財ウィークが開催され、下記の特別公開が行われる。
詳細は東京都「東京都文化財ウィーク」のホームページ参照
http://www.syougai.metro.tokyo.jp/sesaku/week.html

性翁寺 阿弥陀如来坐像 (特別公開11/4)
五百羅漢寺 釈迦三尊像及び五百羅漢等像 (特別公開全期間)
大円寺 釈迦如来立像 (特別公開全期間)
浄真寺 久品阿弥陀如来坐像 釈迦如来坐像 (特別公開全(除く土日)
上染屋不動堂 銅造阿弥陀如来立像 (特別公開11/8)
善明寺 鉄像阿弥陀如来坐像 (特別公開11/3)
武蔵国分寺 銅造観音立像 (特別公開全期間)(除く11/2)
正福寺地蔵堂 内部 (特別公開11/3)
大日堂 大日如来坐像、釈迦如来坐像、阿弥陀如来坐像 (特別公開11/3)
清鏡寺 十一面観音立像 (特別公開全期間)(要予約)
龍見寺 大日如来坐像 (特別公開11/5)
小野神社 随身像 (特別公開11/8)
金剛寺 不動明王及び二童子像 (特別公開全期間)
安楽寺 金剛力士像 (特別公開全期間)
観音寺(塩船観音) 金剛力士像 二十八部衆像 (特別公開全期間)
光厳寺 釈迦如来坐像 (特別公開全期間)
保泉寺 閻魔王坐像 (特別公開全期間)


● 京都・三室戸寺本尊千手観音を開帳(2009年9月4日)
 京都府宇治市菟道の三室戸寺で10月1日から11月 末までの間、普段は非公開の本尊が84年ぶりに開帳される。
 三室戸寺の本尊千手観世音菩薩は飛鳥仏と伝えられ、開帳は大正期の1925年以来。初日は午前に開帳法要を営み、正午から公開。前例にならい、本尊を目 の前で拝観できる「内々陣拝観」も行う。

● 東京・深大寺元三慈恵大師像中開帳
 今年元三慈恵大師良源の1025年目の御遠忌を迎え るにあたり、深大寺では、11月27日(金)〜12月3日(木)に元三慈恵大師像の中開帳が行われる。
 慈恵大師良源(りょうげん)(922〜985)は、延暦寺第十八代座主で、正月三日に入寂したことから元三大師の名がある。古くから如意輪観音の化身と して悪魔調伏の力を持っと信じられ、その肖像が多く作られたが、鎌倉時代中期以降のものでほぼ等身大の像が多い。
 本像は、大師堂の本尊で像高2mに近く、大きさの点では他に例をみない。制作は鎌倉時代末ないし南北朝ころと思われる。

● 奈良・れんじょうじで秘仏阿弥陀如来立像公開(2009年5月13日)
  奈良市西紀寺町のれんじょうじ(王偏に連 王偏に成)で、秘仏の本尊、阿弥陀如来立像(県指定文化財)が特別公開されている。
 阿弥陀如来立像は像高約165cmで、鎌倉時代の作とされる。
 光明皇后がモデルとされ、珍しい女性の裸形の仏像で、白色に塗られた裸形にはかまを着けている。はかまの取り換えは50年に一度で、最近では1998年 だった。右には観音菩薩立像、左には勢至菩薩立像(いずれも重文)が安置されている。
 公開は毎年行われており、公開は5月31日まで。

● 愛知・金蓮寺で阿弥陀三尊像(県文)を公開(2009年5月2日)
 愛知県吉良町饗庭(あいば)の金蓮寺で弥陀堂(国 宝)及び阿弥陀三尊像(県文)が5月3日、一般公開される
阿弥陀三尊像は、鎌倉時代中期に制作されたとみられる像で、痛みがひどく、2007年から2年かけて修理が行われていたが、今回、修復後初の公開となる。
 弥陀堂は鎌倉時代中期の築造で木造建築では県内最古という。

● 兵庫・長楽寺地蔵菩薩半跏像開帳(2009年5月2日)
 加古川市志方町永室の長楽寺で、本尊地蔵菩薩半跏像 (重文)が、5月5日、25年ぶりに開帳される。昨年5月から、都国立博物館内の美術院国宝修理所で補修が行われ、今年3月末に修理が完了した。
 地蔵菩薩は、平安時代末期の仁安2年(1167)の制作とされ、右膝を立て、右手を耳に添えた独特の姿態で知られる。

●    静岡・方広寺で釈迦三尊像特別拝観(2009年4月24日)
 静岡県浜松市北区引佐町の方広寺本堂の屋根部分の改 築工事に伴い、釈迦三尊像(県文)が特別拝観される。
 本堂の工事は、大火で焼失した後の大正7年(1918)に再建されて以来90年以上たつため、瓦の傷みが進んでいた。
 改築工事に伴って移動される寺の本尊釈迦三尊像の特別拝観を、5月3日から来年3月末まで開催する。
 釈迦三尊像は文和3年(1352)年に造られ、元は茨城県の寺院に納められていた。元禄3年(1690)、徳川光圀が参拝した際、ひどい損傷状態に心を 痛めたことがきっかけで修復された、明治35年(1903)に方広寺の本尊として迎えられた。

● 千葉・東光寺で阿弥陀仏像が1年ぶりの開帳(2009年4月22日)
 銚子市小船木町の東光寺で21日、市指定有形文化財 「銅造阿弥陀如来及び両脇侍立像」と「木造阿弥陀如来立像」の開帳が行われた。
 弘法大師の命日に合わせて年1回、一般公開される。銅造阿弥陀如来(像高25cm)は、善光寺式の阿弥陀三尊像で形状や作風から14世紀初めの鎌倉時代 末期の制作とされる。光背や両脇侍像(共に像高13cmは江戸時代以降の補作。
 一方、木造阿弥陀立像(像高83cm)はカヤ材の一木造平安時代後期の作という。

● 愛知・遍照院で秘仏本尊御開帳(2009年4月17日)
 愛知県知立市弘法町の遍照院で、秘仏の本尊見返(み かえり)弘法大師坐像の御開帳が始まった。
 本尊は約1200年前、弘法大師が当地で赤目樫の木に刻んだ自身の3体の一つと伝えられる。別れを惜しんで右を向いている姿から名付けられという。4月 15日から17日まで。

● 大阪・金剛寺、観心寺で秘仏公開(2009年4月17日)
 大阪府河内長野市天野町の金剛寺と同市寺元の観心寺 で、国宝や重要文化財に指定されている本尊などの仏像計4体が特別公開された。
 観心寺は如意輪観音坐像(国宝)を毎年公開しているが、金剛寺の本尊の大日如来坐像と、降三世明王坐像、不動明王坐像(重文)仏像が公開されるのは初め て。4月17日から18日まで。


● 福岡・建正寺で十一面観世音菩薩ご開帳(2009年4月6日)
 福岡県須恵町佐谷の佐谷山建正寺で、4月5日に十一 面観世音菩薩(県文)の御開帳が行われた。
 十一面観世音菩薩は、同寺が建立された800年ごろに作られたと伝えられており、毎年4月の第一日曜日に開帳している。

● 静岡・大日山隨縁寺大日如来像が40年ぶりに開帳(2009年4月6日)
 浜松市西区村櫛町の大日山隨縁寺(ずいえんじ)で5 日、本尊の大日如来像が40年ぶりに開帳された。
 公開されるのは昭和44(1969)年以来。如来像は室町時代の制作とされるが、奈良時代の僧行基が彫ったという言い伝えも残る。村櫛町で代々守られ、 明治32(1899)年に隨縁寺に移された。
 開帳は4月5日から11日まで。

● 山梨・善光寺でお前立ご開帳(2009年3月27日)
 山梨県甲府市善光寺の甲斐善光寺6年に1度のお前立 本尊のご開帳が始まる。
 甲斐善光寺は、武田信玄が川中島の合戦の際、長野市の信濃善光寺に戦火が及ぶのを恐れて、1558年に本尊を移して建立された。
 甲斐善光寺のご開帳は1997年、信濃善光寺、飯田元善光寺(長野県飯田市)と合わせた3寺での同時ご開帳今年は祖父江善光寺(愛知県稲沢市)、関善光 寺(岐阜県関市)、岐阜善光寺(岐阜市)の2か所でも行われる。
 2009年4月5日から5月31日まで。

● 京都・清水寺本尊開帳(2009年3月27日)
 西国巡礼中興の祖・花山法皇の一千年御遠忌を迎える に当たり、本尊は十一面千手観音立像を開帳する。夜の特別拝観も行う。
 2009年3月1日(日)から5月31日(日)まで。

● 京都・六波羅蜜寺本尊開帳(2009年3月27日)
 十一面観音菩薩像(国宝)の特別拝観が行われる。
 宝物館も2008年10月1日にリニューアルオープンした。
 2009年4月26日から5月6日まで。

● 奈良・長谷寺本尊特別拝観始まる(2009年3月16日)
 桜井市初瀬の真言宗豊山派総本山、長谷寺(小野塚幾 澄化主)で15日、本尊の十一面観世音菩薩(重文、室町時代)の特別拝観が始まった。
 昨秋から行われている西国33所結縁ご開帳の一環。普段は上半身しか見られない本尊の足に一般の参拝者でも触れることができる。参拝者は高さ約10メー トルの観音像を見上げた後、つやつやと輝く足に触れてお参りし、真言を唱えてもらう加持を受けた。7月31日まで
 宗宝蔵では特別寺宝展も同時開催。常設展示約20点に加え、長谷寺装飾経(国宝、鎌倉時代)や歴代徳川将軍の肖像画軸(江戸時代)など国宝、重文を含む 約30点を展示する。期間中展示替えもある。

● 三重・金剛福寺本尊、6年ぶり開帳(2009年3月12日)
 高知県土佐清水市足摺岬の四国霊場三十八番札所・金 剛福寺で11日、本尊千手観音立像(県文)の修理の完成を祝う法要が営まれ、本堂で6年ぶりに開帳された。
 千手観音立像は像高1.6m、南北朝時代の作とされる。傷みが見られるため美術院(京都市)に依頼して2004年から2年間、修理を行った。
 安置する厨子も金箔が施され新調された。

● 三重・龍光寺大涅槃図が開帳(2009年3月12日)
 鈴鹿市神戸の龍光寺で、「かんべの寝釈迦(ねじゃ か)まつり」が行われるのに先立ち、11日、本堂で「日本三幅の一つ」と言われる大涅槃図が開帳された。
 大涅槃図は、畳16枚に相当する縦7.2m、横3.6mの大きさで、室町時代の画僧・兆殿司(ちょうでんす)が描いたと言われる。
 3月14〜16日のまつりの期間中は、黒阿弥陀如来像(県文)も公開される。

● 京都・清水寺で坂上田村麻呂坐像99年ぶり公開(2009年2月28日)
 京都市東山区の清水寺は、寺の創建にゆかりが深い征 夷大将軍・坂上田村麻呂(758〜811)をまつる田村堂(開山堂-重文)を99年ぶりに公開する。
  田村麻呂の1200年遠忌(2010)を前に、西国三十三所観音霊場の本尊開帳に合わせて公開する。開山堂は江戸時代初期の建物で、檜皮葺きの入り母屋造 り。堂内の漆塗りの厨子(重文)に秘仏の田村麻呂像(像高78cm)と高子夫人像(像高80cm)の坐像が安置されている。
 本尊十一面千手千眼観音菩薩像と田村堂の開帳は、3月1日から5月31日まで。

● 岐阜・華厳寺で十一面観世音菩薩像を開帳(2009年2月24日)
 岐阜県揖斐川町谷汲の谷汲山華厳寺で54年ぶりに本 尊の十一面観世音菩薩像が開帳される。   
  本尊の開帳は、西国三十三か所巡礼を世に広めた花山法皇(968〜1008)の千年忌にちなむ。2008年9月から2010年5月にかけて全33寺院で順 次行われ、谷汲山華厳寺は3月1〜14日に開帳する。参拝者には、菩薩の手から伸ばした5色のひもに触ることで縁を結んでもらうという。
 華厳寺は798年の創建といわれ、西国三十三か所の第三十三番札所で満願霊場として知られている。前回の開帳は1955年。

● 滋賀県内6札所で秘仏開帳(2009年2月22日)
  西国三十三所巡礼の中興の祖・花山法皇(968〜1008)の没後1000年を機に、各霊場が秘仏の観音像などを公開している「結縁御開帳」で、滋賀県で は、石山寺(大津市)が3月1日から、7年ぶりに重要文化財の本尊を開帳するのをはじめ、県内の6札所で順次、秘仏公開を予定している。
 石山寺の本尊如意輪観音半跏像(像高約3m)は、平安時代後期の作。寺名の由来となった硅灰石の自然の岩盤に木製の蓮台を据え、その台上に右足を折り曲 げて座る姿で安置されている。
 普段は秘仏で、33年に一度か、天皇の即位時など特別な時にしか開扉されない。前回は2002年、開基1250年を祝って開帳され、本尊の内部から7〜 8世紀の胎内仏4体などが発見された。

▽石山寺(大津市)3月1日〜5月31日、9月1日〜12月16日
▽長命寺(近江八幡市)10月1〜31日。61年ぶり。
▽三井寺(大津市)では、10月3日〜11月30日、2010年3月17日〜4月18日。29年ぶり。
▽岩間寺(大津市)10月17日〜12月17日、2010年4月17日〜5月17日
▽宝厳寺(長浜市)5月1日〜31日、2010年5月1日〜31日
▽観音正寺(安土町)9月1日〜11月30日、2010年4月1日〜5月31日


● 銚子で名刹の秘宝公開(2009年2月9日)
 千葉県銚子市内の名刹に所蔵されている秘宝を特別公 開する「お宝めぐり」が2月15、16の両日、県の観光キャンペーン「早春ちばめぐり」の一環として行われる。
 銚子市馬場町の円福寺では、県指定有形文化財の「釈迦涅槃図」が御開帳(2月15日)。涅槃図は、高さ3.5m、幅1.65mの大作で、全国でも珍しい 刺繍による涅槃図。
 銚子市春日町の浄国寺では、小林一茶、渡辺崋山直筆の書が公開される(2月16日)。


● 京都・青蓮院国宝・青不動 初開帳(2009年2月6日)
 京都市東山区の青蓮院は、平安仏画の最高峰とされる 非公開の国宝・青不動を、9月18日から12月20日まで開帳する。
 青不動は縦203cm、横148cmの絹本著色の不動明王像二童子像で、平安中期の10世紀末の作。宮中で国家安泰を祈る際に用いられ、平安末期に同寺 へ贈られた。炎の形状を「火の鳥」に見立た、立体的な描写など高度な表現技法が駆使されている。
 現在は寺の収蔵庫に保管し、複製を本堂で公開している。1970年の大阪万博などこれまで3回公開されたが、寺での開帳は創建以来初めてという。

● 滋賀・石山寺で7年ぶりに本尊公開(2009年02月06日)
 大津市石山寺の石山寺で3月1日から、安産・福徳・ 縁結びの観音として信仰を集めている本尊如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜのんぼさつ)の木造如意輪観音半跏像がされる。


 石山寺は近畿2府4県と岐阜県に点在する33カ所の観音霊場「西国三十三所」の第13番札所。西国巡礼中興の祖、花山法皇の1000年遠忌を記念し、本 尊の開扉を行う
  本尊如意輪観音半跏像(重文)は像高294cmで、天然記念物の硅灰石の岩盤を台座にして左足を下げた半跏の姿の像で、本堂の中に安置されている。 2002年に像内から国内最古の部類に属する飛鳥仏を含む4体の小型の胎内仏が発見され、2003年にはこれらも同像の附属として重要文化財に追加指定さ れている。最近では、1961年、1991年、2002年の開基1250年記念以来、今回が7年ぶりの開帳となる。


 開催期間は3月1日〜5月31日、9月1日〜12月16日。

● 千葉・妙楽寺で大日如来坐像を公開(2009年1月16日)
 千葉県睦沢町の妙楽寺で2月8日、大護摩法要が行わ れ、本堂に安置されている国重要文化財「大日如来坐像(像高279cm)」と、県指定文化財の「不動明王像(173cm)」「毘沙門天像(178cm)」 (共に平安時代)が一般公開される。
 大日如来坐像は木造では東日本最大級の像である。毘沙門天立像は、鉈彫像として知られており、普段は格子戸を通してしか見られない。
 法要は午前10時、11時半、午後2時の3回。

●  第43回京の冬の旅 非公開文化財特別公開                               
普段は見学できない庭園・茶室・襖絵・仏像の数々が期 間中特別公開される。


2009年1月10日(土)〜3月18日(水)
公開期間、拝観不可日はお寺により異なる。

東福寺 退耕庵
 茶室「作夢軒」、庭園「真隠庭」、池泉観賞式庭園、小野小町百才の像、小野小町作玉章地蔵尊
東福寺 勝林寺
 毘沙門天像特別ご開帳ロ吉祥天像・善膩師童子像、田村月樵作「毘沙門天曼荼羅」版木、「七難七福図」ほか
高台寺
 霊屋(重文)「大随求菩薩像」、高台寺蒔絵、厨子の扉を特別公開、開山堂(重文)内陣「開山木像」「天井龍図」、秀吉愛用の履物・杖・陣羽織(複製)な ど寺宝特別展観 平成20年12月6日からの公開。 
伏見稲荷大社 お茶屋
 お茶屋(重文)、祠官(=神宮)居宅跡「松の下屋」ロ稲荷山借景の回遊式庭園「松の下屋庭園」、棟方志功筆襖絵
仁和寺 金堂・経蔵
 金堂(国宝)、経蔵(重文)、八角輪蔵、阿弥陀三尊像・四天王像・帝釈天像、極彩色の壁画「浄土図」
妙心寺 三門
 妙心寺開山650年遠諱、三門(重文)楼上内部、観音菩薩像・十六羅漢像ほか
妙心寺 衡梅院
 方丈(重文)、大岡法眼春卜筆「楼閣山水図」、枯山水庭園「四河一源の庭」、茶室「長法庵」
妙光寺
 方丈内「神器の間」、「風神雷神図屏風」複製画、野々村仁清の墓
宝厳院
 本堂障壁画「風河燦燦三三自在」(田村能里子画伯筆)初公開、回遊式庭園「獅子吼の庭」
東寺 五重塔
 五重塔(国宝)初層内部、徳川家光再建、真言八祖像・天井・柱の絵、金堂(国宝)、本尊薬師三尊像(重文)、講堂(重文)21体の立体曼荼羅
東寺 観智院
 客殿(国宝)・宮本武蔵筆水墨画「鷲の図」「竹林図」、茶室「楓泉観」、書院襖絵(浜田泰介筆)、枯山水庭園「五大の庭」
安楽寿院
 本尊阿弥陀如来像「卍の阿弥陀」(重文)、書院前庭、「孔雀明王画像」(重文)。「鳥羽法皇像」「美福門院像」ほか

● 千葉・常灯寺で薬師如来坐像開帳(2009年1月9日)
 銚子市常世田町の常灯寺で初薬師の1月8日、国指定 重要文化財の薬師如来坐像が開帳された。
 薬師如来坐像は平安時代後期のヒノキの寄木造で、年に1回だけ収納庫の扉が開けられ、一般公開される。

● 三重・常福寺で三が日に「五大明王」を開帳(2008年12月27日)
 伊賀市古郡の常福寺で、2009年1月1日から3日 までの間、国指定重要文化財の本尊「五大明王」を公開する。
 常福寺は奈良時代に奈良・長谷寺を創建した徳道上人が開基とされ、本堂には平安時代後期の一木造の不動明王を中心に、金剛夜叉・降三世・大威徳・軍荼利 の各明王が安置されている。

● 長野・毘沙門堂本尊 30年ぶり御開帳(2008年11月9日 )
 長野県辰野町沢底の毘沙門堂本尊本尊・毘沙門天立像 が30年ぶりに開帳された。
 毘沙門天立像は、通常は60年に1度の秘仏だが、堂の改修落慶法要と合わせ、半期の今年開帳されることになった。
 像高約105cm、ヒノキの寄木造で、極彩色が鮮やか。唐甲を身に着け、右手には三叉戟、左手には宝塔を捧げ持ち、足元に邪鬼を踏みつけている。過去の 調査では制作年代は江戸時代との見方もある。本堂と共に町の文化財に指定されている。
 毘沙門天立像は開帳は、11月8日から15日まで。

● 京都・六角堂の本尊、136年ぶりに開帳(2008年11月8日)
 京都市中京区の六角堂(頂法寺)で秘仏の如意輪観音 像が136年ぶりに開帳された。
 六角堂は、西国三十三所観音霊場の第18番札所で、西国巡礼の中興の祖とされる花山法皇の千年忌に合わせ、全33カ所の本尊を順に開帳する行事の一環。
 六角堂はお告げによって聖徳太子が創建したとされ、華道家元池坊の発祥地としても知られる。
 開帳は11月8日から来年1月5日までと3月3日〜4月12日。通常は本堂の外から拝観するが、11月10日までは内拝料千円で本堂内に入ることができ る。

● 寂光院で旧本尊特別拝観(2008年10月25日)
 京都市左京区の寂光院で、8年前の放火事件で焼損し た旧本尊「地蔵菩薩立像」の特別拝観が始まった。
 旧本尊は像高260cm、ヒノキの寄木造で鎌倉初期の作とされる。放火事件で焼失した本堂内に安置されており、表面が炭化したが、劣化を防ぐために3年 かけて樹脂を塗り収蔵庫に保管されている。現在も文化財に指定されている。
 10月26日から11月3日まで。

● 仁和寺で秋の特別公開(2008年10月27日)
 京都市右京区の仁和寺霊宝館で秋季名宝展「仁和御流 と法親王展」が開かれている。
 同寺は、創建された仁和4(888)年から江戸末期まで歴代の門跡(住職)を皇族が務めた。真言宗の中でも、「仁和御流(ごりゅう)」と呼ばれる独自の 教義を伝える。
 名宝展では、教義の源流を示す文書や創建時の本尊阿弥陀如来像(国宝)を公開している。
 10月27日から11月24日まで

● 滋賀・園城寺で国宝大師像など公開(2008年10月30日)
 滋賀県大津市園城寺町の園城寺(三井寺)は、同寺を 開いた平安時代の僧侶、円珍(智証大師)の命日に当たる29日、円珍をしのぶ「御正忌会(おしょうきえ)」を営んだ。
 境内の唐院内にある大師堂で、園城寺に伝わる三井古流煎茶道の献茶式に続いて、隣接する灌頂堂(拝殿)で法要が営まれた。
 法要後、大師堂に安置されている中尊大師像と御骨(おこつ)大師像(いずれも国宝)、黄不動尊立像(重文)が公開された。

● 三室戸寺で「浮舟観音」を初公開(2008年10月31日)
 京都府宇治市莵道の三室戸寺で、源氏物語千年紀にち なみ、浮舟の念持仏と伝わる「浮舟観音」を初公開する。
 浮舟観音は以前、京阪三室戸駅付近にあった「浮舟社」の本尊で、像高約50cmの聖観音立像。
 特別拝観は11月中の土、日曜と祝日、定例公開日の17日のみで、期間中、例年行われている阿弥陀三尊像(重文)の脇侍で正座する観音坐像の足裏も公開 される。

● 神護寺の板彫弘法大師像を初公開(2008年10月30日)
 京都市右京区の神護寺で、重要文化財の「大師堂」と 「板彫弘法大師像」が公開される。
 2009年に、大師が神護寺の前身、高雄山寺に入山してから1200年となるのを記念した行事。
 杮葺きの大師堂は大師の住居跡で桃山時代の建築。大師像は大師堂の厨子に安置された高さ137cmのヒノキ板に大師が正面を見据えて着座し、数珠を持っ て行をする姿を浮彫状に彫り上げたもので、鎌倉時代に仏師定喜が制作したと伝わる。
 公開は10月31日から11月9日まで。
 

● 宮城・横山不動尊で秘仏を特別開帳(2008年10月25日)
 宮城県登米市津山町の横山不動尊で不動明王坐像(重 文)の胎内秘仏の特別御開帳が始まった。
 不動明王坐像は像高2.75mのカツラ材の寄せ木造りで、平安時代後期の制作とされる。胎内仏(像高6cm)は金製で、12年に一度の酉(とり)年に公 開してきた。
 ことしは仙台・宮城デスティネーションキャンペーンや坐像の重文指定から10周年に当たるため特別に公開することにした。
10月24日から10月28日まで。

● 福井・意足寺重文収蔵庫が完成、落慶式(2008年10月18日)
 福井県おおい町万願寺の意足寺で収蔵庫が完成し落慶 式が行われた。
落慶に合わせ、本尊の千手観音立像と紙本墨書千手千眼陀羅尼経の2つの重文も10月18、19日の両日公開される。
  千手観音立像は平安時代後期の作で、これまで本堂で12年に1度開帳されていた。

陀羅尼経は、千手観音立像の胎内から発見された縦26.1cm、長さ 8.29mの胎内経で、どちらも1950年に重文指定を受けたが、その3年後に、台風で裏山が崩れ、本堂とともに流されたが、発見され修復された。陀羅尼 経は京都国立博物館に預けられていたが、55年ぶりに戻された。



● 東京・浅草寺で本堂落慶五十周年の大開帳(2008年10月15日)
 東京・浅草の浅草寺で十五日、本堂落慶五十周年を記 念して、御前立本尊の特別大開帳が始まった。
 10月15日から11月16日まで。
 浅草寺の本尊である聖観世音菩薩像は絶対秘仏で開帳されない。本尊の代わりとなる、御前立本尊は857年の慈覚大師円仁の作と伝えられており、14年振 りの開帳となる。
 浅草寺は1945年、東京大空襲で国宝の本堂や五重塔が焼失。1958年10月に今の本堂が再建された。

● 茨城・常陸太田文化財122点を公開(2008年10月17日)
 普段は公開されていない文化財を虫干しを兼ねて一般 公開する「常陸太田市指定文化財集中曝涼(ばくりょう)」が10月18、19の両日、同市西二町の市郷土資料館など市内14カ所の寺院などで実施される。
 今回公開されるのは122点で、うち国指定2、国登録1点などを含む50点は特別公開。国指定は西光寺所蔵の薬師如来坐像と県立太田一高の資料館となっ ている旧県立太田中講堂。

● 神奈川・秦野市指定文化財特別公開
 文化財保護強調週間にあわせ、秦野市内の県・市の指 定文化財が11月1日(土)から4日(火)まで一般に特別公開される。

公開される文化財
十一面観音菩薩立像 太岳院(今泉)平安時代後期
二王立像 宝蓮寺(蓑毛)
五智如来坐像 (大日如来)県文 宝蓮寺(蓑毛)
聖観音菩薩立像 宝蓮寺(蓑毛)
十王像 市文 宝蓮寺(蓑毛)平安後期
十一面観音菩薩立像 円通寺(寺山)
阿弥陀如来坐像 金蔵院(西田原)

● 京都市・吉祥院天満宮の吉祥天像、55年ぶり開帳(2008年10月11日)
 京都市南区の吉祥院天満宮で、境内にある吉祥天女社 の創建1200年大祭に合わせて、秘仏「吉祥天女像」が55年ぶりに開帳された。
 吉祥院天満宮は菅原道真の生誕の地とされる。道真の祖父清公が遣唐使として船で唐へ向かう途中、天女が嵐を静めたことから、帰国後の808年に天女社を 建て、自ら彫った天女像を安置したと言われる。
 現在の天女社は江戸時代に建てられ老朽化していたため、創建1200年にあわせ屋根や壁などが改修され、社の改修完成祭に合わせて仮堂に移されていた吉 祥天像が開帳された。公開は10月11日から13日まで。

● 石山寺の秘仏、御開扉  (2008年10月1日)

 大津市の石山寺大黒天堂に安置される秘仏、拳印大黒 天尊の12年に一度の御開扉が1日、始まった。
 大黒天尊は約980年前から同寺に置かれているといい、甲子(きのえね)が大黒天の祭日といわれることにちなみ、子年に御開扉している。
 御開扉は10月1日から7日まで。


● 山梨・大善寺で薬師三尊像開帳(2008年10月2日)

 甲州市勝沼町勝沼の大善寺で、本尊の薬師如来坐像お よび両脇侍(重文)の開帳が始まった。
 同寺は僧・行基が718年に開いたという伝説が伝わる古刹で、本尊の薬師如来は平安前期の作とされている。大きな顔や太い腕など豊満な姿から、古くから 地名にちなんで「柏尾のお薬師さん」の愛称で親しまれ、現世利益の仏として崇拝されてきた。
 同寺では、国宝の本堂に安置される薬師三尊像のうち両脇侍像の2体が昭和63年に盗難に遭っており、発見後の平成5年からは5年に1回のみ開帳されてき た。


● 粉河寺の観音菩薩像218年ぶり開帳(2008年10月2日)

 和歌山県紀の川市粉河の粉河寺で、千手堂の「千手千 眼観世音菩薩像」が、218年ぶりに開帳された。
 平安時代に西国三十三所の巡礼を復興させた花山法皇が亡くなってから1000年にあたり、33か所の寺院が9月から2010年5月までそれぞれの本尊な どを開帳する。
 粉河寺の千手堂は、国の重要文化財に指定されており、本尊の同菩薩は像高約1m。寺が所有する江戸時代の古文書では、1790年に紀州藩主に開帳のお伺 いを立てたとの記述があり、開帳はそれ以来という。


● 舞鶴の松尾寺秘仏の馬頭観音像77年ぶり公開(2008年10月2日)

 京都府舞鶴市松尾の松尾寺で77年ぶりに秘仏の本 尊・馬頭観世音菩薩像の一般公開が始まった。
 また、開山1300年記念で完成した宝物殿の一般公開も始まり、明治期以降に寄託されていた絹本著色普賢延命像(国宝)や阿弥陀如来坐像(重文)が公開 される。

● 宮津・成相寺観世音菩薩像を開帳(2008年9月7日)

 京都府宮津市成相寺の西国28番札所・成相寺で、本 尊の観世音菩薩像を3年ぶりに特別開帳する法要が営まれた。
 西国三十三所札所の特別開帳は、観音霊場の中興の祖、花山法皇の1000年忌にあたることから、三十三所寺院が2008年9月から2010年5月にかけ て一斉に本尊の総開帳を実施することを決めた。
    成相寺の特別開帳は9月6日から11月末日までで、来年4月5日から5月末までの間も行われる。


● 西国三十三所結縁御開帳で記念行事(2008年9月3日)

  西国巡礼の中興の祖とされる花山法皇の千年忌に合わせた「西国33所結縁御開帳」で、奈良県の壷阪寺(高取町)、岡寺(明日香村)、長谷寺(桜井市)、興 福寺南円堂(奈良市)の四カ寺で、普段入れない場所からの拝観やお身ぬぐい体験など、各寺で記念行事が予定されている。
 岡寺の本尊・塑像如意輪 観音坐像(重文 奈良時代 像高約4.6m)は、普段は祭壇があるため腹部から下は見ることができないが、今回の御開帳では10月1日から12月31日ま で内々陣の扉を開け、台座を含めた全体が拝める。正面の扉も取り払うことにしている。内々陣の公開は初めてという。
 長谷寺の本尊・十一面観音立像(重文 像高10m)は檀家か法要を申し込んだ信者しか入れない内々陣を10月1日から12月31日まで公開。巨像で、足 元まで近づいて触れることができる。
 壷阪寺では、12月18日の「納め観音」で信者にだけ許されている、十一面千手千眼観音坐像の「お身ぬぐい」が11月18日から12月18日まで体験で きる。「お身ぬぐい」は一般に許可するのは初めてという。
 興福寺南円堂の本尊・不空絹索観音坐像(国宝)は、毎年、大般若経の転読法要に合わせて10月17日だけ公開されているが、今年は11月24日まで五重 塔初層と併せて特別公開する。

●    新潟・薬師堂で薬師像開帳(2008年8月17日)

 長岡市杉之森の薬師堂県有形文化財の薬師如来坐像と 十二神将像(共に県文)が17日開帳された。
  薬師堂は中越地震で壁が落ち、柱が傾くなどの被害を受け、昨年10月からことし4月まで修復工事を行っていた。本尊である薬師如来坐像は像高約1.5mの 寄木造。12年に一回、寅年のお盆に3日間だけご開帳が行われる秘仏だが、今回、薬師堂復興のお祝いとして特別に1日だけ開帳された。

 

● 三重・林光寺で観音像が開帳(2008年8月11日)

 三重県鈴鹿市神戸の林光寺で、8月10日千手観音立 像千手観音菩薩像国重要文化財が公開された。
 千手観音立像は、像高127cmで、頭髪・眉・唇以外は彩色を施さない素木像である。寄木造で、制作は平安時代後期とされる。

● 東大寺知足院地蔵会地蔵菩薩立像開帳(2008年7月24日)

 奈良市雑司町の東大寺知足院で24日、地蔵会があ り、秘仏の地蔵菩薩立像(重要文化財)が開帳された。
 地蔵菩薩立像は像高約97cm木造で、鎌倉時代の制作。毎年、地蔵会の朝だけ開帳される。
 大仏再興の長官だった藤原行隆の娘に浄土から父の手紙を届けた伝承から、「文使い地蔵」とも呼ばれている。

● 石川・白山本地堂の雨宝童子立像を公開(2008年7月12日)

  石川県白山市白峰の白山本地堂の銅造雨宝童子立像が、白山開山千三百年を記念して、7月13日から7月21日まで、初めて一般公開される。
 白山市白峰の白山本地堂に安置されている銅造雨宝童子立像が十三日から、初めて一般公開される。白山開山千三百年記念事業の一環。公開は二十一日まで。
  雨宝童子像は像高36cmで、左手に宝珠、右手に錫杖を持つ像で、制作年代は不明だが、十一世紀半ばごろに制作された国重文銅造十一面観世音菩薩立像など の仏像とともに、白山山頂、室堂周辺に安置されていたものと考えられる。明治元年(1868)、神仏分離令で山頂付近の仏像は山を追われ、1974年に林 西寺に移された。
 昭和55年(1980)にこれら仏像を安置する白山本地堂が完成し、十一面観音像をはじめ、県指定文化財の下山仏七体は公開されたが、雨宝童子像だけは 秘仏扱いだった。


● 山形・熊野神社の伝十王坐像修復終え特別公開(2008年7月11日)

 寒河江市平塩の熊野神社に伝わる県文化財の伝十王坐 像2体修復が完了して神社に戻り、7月21日まで特別公開している。
 坐像は像高(座高)141cmと139cmの神像で、死後の世界で死者を裁く十王のうち、閻魔王と泰山王とみられる。制作は平安時代後期の12世紀後半 に作られたと考えられ、1990年に県文化財に指定された。
 手やひざ、胸の部分が欠損し、虫食いなどの傷みが激しかったことから、2005年に京都の美術院で修理と保存処理を行い、3年がかりの修復が完了した。 材質はカツラとされてきたが、トチと分かった。

● 奈良博で清水寺奥の院の千手観音坐像を公開(2008年6月28日)

  奈良国立博物館(奈良市登大路町)で行われる特別展「西国三十三所 観音霊場の祈りと美」で、京都・清水寺奥の院の本尊で、秘仏の千手観音坐像(重文) が、寺外で初めて公開される。
 千手観音坐像は像高69cm。正面・右・左の顔をもち、頭上に25の小面を乗せた特異な形の像で、2002年に初めて調査され、重要文化財に指定され た。端正で理知的な表情が、仏師の快慶の作風に近いとされる。
 本像は2003年に243年ぶりに本堂で公開されたが、寺外での公開は初めて。
 特別展は8月1日〜9月28日に行われる。


● 高野山波切不動明王立像が開帳(2008年6月28日)

 和歌山県高野町の高野山別格本山南院(なんいん)で 6月28日、弘法大師の自作と伝えられている本尊の波切不動明王立像(重要文化財)が開帳された。
 不動明王立像は大師が唐に留学中に自ら造り、帰国途中で嵐に遭遇した際、像に祈願すると、波が収まり無事日本に着いたとされる。
年に1度の開帳とあって大勢の参拝者でにぎわった。

● 談山神社で秘仏公開(2008年6月2日)

 桜井市多武峰の談山神社で秘仏・如意輪観音坐像が特 別公開される。
 如意輪観音坐像は藤原鎌足の長男、定慧(じょうえ)和尚が中国の唐から持ち帰り、鎌倉時代に模刻したと伝えられる。
 普段は観音堂の厨子に納められており、毎年観音講まつりの間6月と7月の2カ月間のみ公開される。
6月1日から7月31日まで


● 愛知・平勝寺聖観音菩薩坐像開帳(2008年5月31日)

 愛知県豊田市綾渡町の平勝寺聖観音菩薩坐像が、 2008年9月13日から15日の三日間開帳される。17年振り。
 本像は、像高152cm、寄木造で、胎内に平治元年(1159)の墨書銘がある。

 詳細は、平勝寺ホームページ参 照

● 小浜の国分寺で薬師如来坐像17年ぶりに公開(2008年5月25日)

 福井県小浜市国分の国分寺で、薬師堂に安置する国の 重要文化財・薬師如来坐像が、5月25日、17年ぶりに公開された。
 薬師如来坐像は像高79.7cmの木造で、鎌倉時代の制作とされる。
 開帳は1991年以来という。


● 広島清住寺の千手観音菩薩立像公開(2008年5月24日)

 広島県安芸高田市吉田町の清住寺にある県重要文化財 の千手観音菩薩立像が補修を終え5月25日、9年ぶりに公開された。
 千手観音菩薩立像は像高152cmで10世紀頃の作。右脇手の付け根が腐食し、虫食いも進んだため昨年、解体修復した。ハスのつぼみなど脇手が握る持物 や欠けていた腕も直し、往時の姿を再現した。


● 三重の地福寺十一面観音菩薩、33年ぶりご開帳(2008年4月11日) 

 伊賀市荒木の地福寺観音堂に安置される秘仏「十一面 観世音菩薩(ぼさつ)像」が4月12、13の両日、33年ぶりにご開帳される。
 十一面観世音菩薩像は像高176cmで、古くは地福寺の近くにあった観菩提寺の本尊だったが、明治42(1909)年、観菩提寺が廃寺になった際、地福 寺に移されたという。
 織田信長が天正9(1581)年に敵対した伊賀国を攻め、多くの城や寺社を焼いた。戦火の中、観菩提寺の住職が秘仏を境内の井戸に投げ入れ、難を逃れた とされる。

● 岐阜県願興寺薬師如来坐像開帳(2008年3月29日)

 岐阜県可児郡御嵩町御嵩の願興寺で、12年に1度の 子年開帳が行われ、本尊薬師如来坐像(重文 平安時代)が開帳される。4月1日(火)から4月12日(土)まで。
 本尊をまつる収蔵庫には24体の重文の仏像を安置している。
 また、4月6日には、県の重要無形文化財で千年以上の歴史を持つといわれる御嵩町薬師祭礼が開催される。

● 福岡県海蔵寺で馬頭観音坐像開帳(2008年2月19日)

 福岡県岡垣町内浦の海蔵寺で18日、県指定文化財の 本尊・馬頭観音像が開帳された。
 馬頭観音坐像は像高約62cmのヒノキの寄木造で、1441年に京都の仏師・祐尊が造ったとされる。1963年の県文化財指定をきっかけに年1回2月 18日に開帳されている。

● 愛知・新城の正養寺で3月に本尊ご開帳(2008年2月15日)

 愛知県新城市杉山の正養寺で本尊の十一面観音菩薩立 像(県文)が50年ぶりにご開帳される。
 十一面観音立像は、像高106cmの一木造でやや細身ながら腰を左にひねった優美な像で、平安末期の作とされる。ご開帳は3月29日、30日。

● 京都市南区吉祥院で吉祥天像が55年ぶりに公開(2008年2月8日)

 京都市南区の吉祥院天満宮の境内にある吉祥天女社 で、秘仏吉祥天像が、創建1200年を記念して、10月12、13日に開帳される。
  吉祥院天満宮は菅原道真の生誕の地とされる。吉祥天女社は、道真の祖父・清公が遣唐使として唐に向かう海上で転覆しかけた時、同船していた伝教大師・最澄 と吉祥天女に祈ったところ、天女が空中に現れて暴風が静まったため、帰国後の大同3(808)年に堂を建て、自ら彫った天女像を安置したと伝わる。
 吉祥天像は秘仏で、道真が亡くなって1050年に当たる1953年に開帳されて以来55年振りという。
 吉祥天女社は改修工事が行なわれるため、同様に吉祥天女社に祭られている清公や伝教大師の像とともに天満宮の拝殿に移し、公開されるという。

● 滋賀・浄福寺十一面観音の開帳(2008年1月30日)

 甲賀市甲南町深川の浄福寺(峯之堂)で& amp; amp; amp; nbsp;   本尊、十一面千手観音坐像(重文・鎌倉時代)が2008年3月30日、3月31日の二日間17年振りに開帳される。

● 長野県岡谷市の照光寺で特別御開帳(2007年10月21日)

  長野県岡谷市本町照光寺で平成の大改修落慶を記念し、60年に1度の秘仏秘仏千手観世音菩薩像(市文)特別御開帳する。合わせて記念特別寺宝展を開い、木 喰五行作の「拝滝不動尊」(市文)や明山作の「照光寺より見た諏訪遠望」、山岡鉄州作の「書蹟」など20点余を展示する。
 2007年10月18日から24日まで。

● 西国三十三ヶ所観音札所の本尊公開予定を発表(2007年8月6日)

 来年9月から3年がかりで順次本尊を開帳していく。
 京都市東山区の清水寺の本尊十一面観音が平成20年9月1日から11月30日まで開帳されるのをはじめ、西国観音霊場三十三カ所の各寺院が平成20年か ら平成22年までに本尊の開帳を行う。
 この中には、六角堂(頂法寺)、紀三井寺、三室戸寺、三井寺、穴太寺、一乗寺、松尾寺、長命寺、華厳寺など数十年ぶりに開扉されるところも多い。
 詳細日程は西国33所札所会ホームページ参照(http://www.saikoku33.gr.jp/

● 西国三十三カ所本尊来年から順次開帳(2007年7月28日)

 西国観音霊場三十三カ所の各寺院が来年9月から3年 がかりで順次本尊を開帳していく。
  西国観音霊場三十三所は、和歌山県の青岸渡寺から始まり、岐阜県の華厳寺まで、岐阜・大阪・奈良・京都・兵庫・滋賀・和歌山の二府五県にある三十三ヶ所の 観音菩薩をまつる寺院。法起院(奈良)、元慶寺(京都)、花山院(兵庫)の三カ所は観世音菩薩を本尊としないので、番外とされる。
 西国観音霊場は、8世紀初めに創設されたが、永延2年(988)に花山法皇が巡礼を行ってから一般にも定着したという。来年が花山法皇の千年忌に当たる ことから、各寺院そろっての本尊開帳が企画された。
  醍醐寺(京都市伏見区)や清水寺(東山区)、革堂行願寺(中京区)、三井寺(大津市)、宝厳寺(長浜市)、紀三井寺(和歌山市)、粉川寺(和歌山県紀の川 市)、中山寺(宝塚市)などの名刹も名を連ねており、三十三カ寺のうち十七カ寺は本尊を秘仏としており、普段は公開していない。
 京都では六角堂(頂法寺、京都市中京区)が136年ぶり、三室戸寺(宇治市)で83年ぶりの開帳となるという。


● 興福寺で10月20日から持仏堂を初公開(2007年7月25日)

  奈良市登大路町の興福寺で、本 坊の一角にある持仏堂を10月20日から11月25日まで、初めて一般に公開する。
 同時に持仏堂の本尊で秘仏の聖観音菩薩立像(重要文化財)も特別開帳される。
 聖観音菩薩立像は像高87cm。同寺の関係者が礼拝する持仏として伝えられてきたという。鎌倉時代、運慶一門(慶派)の制作と考えられている。
 平成9年に東京国立博物館の「興福寺国宝展」に出展されたが、持仏堂での公開は初めて。

● 長野善光寺御開帳 2009年4月4日(2007年6月23日)

 長野市善光寺の次回の御開帳が、2009(平成 21)年4月4日の遷座式から57日間おこなわれることになった。
 善光寺の御開帳は、絶対秘仏である本尊のお前立である阿弥陀三尊像(鎌倉時代・重文)を開帳するもので、江戸時代・享保年間の1730年以来、「7年 目」ごとに開帳され、次回は40回目になるという。

● 埼玉県越谷市増林の林泉寺で聖観音の開帳(2007年4月2日)

 越谷市増林の林泉寺で4月15日、県指定文化財の聖 観音坐像のご開帳が行われる。
 聖観音坐像は、像高84cmのヒノキ材の寄木造で、肉身部は金箔、衣部は朱が施されている。
 像の胎内背面に墨書銘があり、これにより嘉元2年(1304)に造立され、元応2年(1320)に彩色されたことが判る。また、膝の裏側には僧侶の姿を 描いた墨絵が描かれている。

● 唐津市夕日の夕日山義宗寺で17年ぶりに千手観音開帳(2007年3月17日)

 佐賀県唐津市夕日の夕日山義宗寺で17日、17年ぶ りに千手観音立像のご開帳があった。
 千手観音立像は平安時代の作とされ17年ごとの3月17日にご開帳している。
 1994年に県の重要文化財に指定されたが、指定後今回が初の公開となった。


● ちばディスティネーションキャンペーン

 千葉県では、2007年2月〜4月の3か月間、JR グループと6社とタイアップしてデスティネーションキャンペーン「房総発見伝」を実施する。

仏教美術関連では下記の企画がある。

○ 龍角寺・薬師如来坐像特別公開(千葉県印旛郡栄町)
龍角寺の本尊・薬師如来坐像(重文)は、白鳳時代の作 で、通常は、年間3・4回の限られた日のみ公開しているが、期間中の土曜・日曜日に特別公開する。
期間中の土曜・日曜日(2月24・25日、3月17・18・24・25日、4月8日は除く)

○ 萬満寺・仁王像(重文)開帳、股くぐり(千葉県松戸市)
3月27日〜29日

○ 観福寺・寺宝公開(千葉県香取市)
香取神宮の御正体として造られた金銅懸仏(重文)四躯 や伊能忠敬にまつわる遺品を納めた国宝館や本堂などをガイド付きで案内する。    
期間中毎日(2月3日、4月6〜13日除く)10・11・14・15時

○ 成田山新勝寺・内陣特別参拝(千葉県成田市)
御護摩御祈祷に併せ僧侶による法話と内陣御手綱参拝を 行う。
期間中毎日 9・11・13・15時

● 足利の文化財一斉公開

 足利市で2006年11月23日(木)〜26日 (日)の4日間、足利氏ゆかりの鑁阿寺や足利長尾氏の長林寺など市内40カ所で、国、県、市指定の文化財約90件が一斉に公開される。
  公開されるのは、国の重要文化財、鑁阿寺経堂をはじめとする国指定の文化財27件、真教寺の阿弥陀如来立像(快慶作)、足利歴代将軍坐像など県指定文化財 7件と市指定重要文化財56件で、一斉公開にあわせて11月23日と26日、JR足利駅発の無料市内巡回バスが運行され、公開場所の近くにある12カ所の バス停をめぐる。

主な公開文化財
阿弥陀如来立像 県文 快慶作 眞教寺蔵(11月23日のみ)
 五百羅漢像附羅漢堂 県文 徳蔵寺蔵
聖画像 市文 山下りん作 足利ハリストス正教会
公開文化財一覧は、足利市教育委員会 文化課ホームページで 


● 宇治・三室戸寺で観音様の足の裏特別拝観(2006年10月27日)

 京都府宇治市莵道の三室戸寺は、2006年10月28日 - 12月3日までの
土・日・祝日と17日(金)、同寺宝物館で特別拝観「観音様の足の裏を拝する会」を行う。
 阿弥陀如来像の脇侍として勢至菩薩とともに安置される観音菩薩坐像は、足を前に組む結跏趺坐姿が多いが、本寺の像は正座姿で座り、像の背面に足の裏が表 されている。
 本像は毎月17日に公開しているが、この期間中は、衣のすそから覗く足の裏を拝めるように、正座姿の観世音菩薩像を後ろ向きに置き替えて安置する。


● 加茂・海住山寺 五重塔内部や木造四天王立像特別公開(2006年10月28日)

 京都府加茂町例幣の海住山寺(かいじゅうせんじ) で、28日から文化財の特別公開が始まる。
 国宝・五重塔の内部をはじめ、奈良国立博物館に寄託している重文の木造四天王立像や寺宝の板絵2点も里帰りし、本堂内で公開される。2006年10月 28日から11月5日まで。
 五重塔は、例年は1階の扉を開けるだけだが、今年は天井部の板も外して内部の構造も見られるようにする。
 木造四天王立像(鎌倉時代)は、高さ35.8〜38.3cm。4体とも彩色が比較的残り、小像ながら迫力と格調の高さが特徴。同寺で公開されるのは約5 年ぶりという。
 このほか、ともに2m四方の板絵である「補陀落(ふだらく)山浄土図」と「十一面観音来迎図」も約10年ぶりに本堂に戻った。


● 宇治市・恵心院の本尊十一面観音立像初公開(2006年10月26日)

 京都府宇治市宇治の恵心院で、市指定文化財の本尊 「木造十一面観音立像」を一般向けに初公開する。
 本像はヒノキの一木造りで高さ約91cm。平安時代後期の作とされ、普段は本堂奥の厨子に安置されており、非公開となっている。
 昨年8月から今年3月にかけて劣化した右足や左腕などを修理したことから、宇治市・宇治市観光協会などが主催する宇治十帖スタンプラリーに合わせ、10 月28日(土)・29日(日)・11月3日(祝)・4日(土)・5日(日)の5日間に限り、本堂で公開する。

● 宮城県栗原の小迫観音堂35年ぶり秘仏開帳(2006年8月22日)

 宮城県栗原市金成の小迫観音堂で本尊の観音が35年 ぶりに一般公開された。
 観音堂は、坂上田村麻呂が奥州征伐の戦勝を感謝して807年に建立したとされ、本尊は田村麻呂の妻、鈴鹿御前が髪の中に入れて守り本尊とした観音で、高 さは約8cmという。
 本尊はふだん、厨子に安置され、勝大寺に安置されており、御開帳は1697年から33年ごとに行われてきたが、今年は勝大寺開基1200年に合わせて 35年ぶりの御開帳となった。
開帳は8月4〜6日まで行われ、観音堂と社務所では、田村麻呂奉納の笛や鈴鹿御前の面、田村麻呂に退治された盗賊の牙などの宝物計50点が展示された。

● 鳥取三佛寺の「日本最古木造蔵王権現立像」を公開(2006年7月11日)

 三徳山開山1300 年を記念し、三徳山三佛寺の秘仏「日本最古木造蔵王権現立像」が、2006年7月18日(火)から8月17日(木)まで、三佛寺宝物殿で一般公開される。
 本像は、像高75cm、ヒノキの一木造りで岩座に乗る。現在は三佛寺本堂に安置されており、投入堂の本尊蔵王権現像が峻険な山中にあって一般の人が立ち 入ることが出来ないため、江戸時代に前立像として造られた像と考えられていた。
 しかし、2004年に奈良文化財研究所において年輪年代測定の結果1002年の災害年輪が確認されたことから、伐採年が最大で1002年までさかのぼる ことが分かり、日本最古の木造蔵王権現立像として注目を集めていた。
  三佛寺には、ほかに平安時代の蔵王権現像7体(いずれも重文)があり、現在は宝物殿に安置されているが、2001年の年輪年代法による調査で、このうち2 体の伐採年が1025年と1165年、残りも平安時代の10〜12世紀の制作であることが明らかになっており、本像も他の像と同様、当初は投入堂に安置さ れていたと考えられている。

(2004年5月12日の特選記事参照下さい)

 

● 宮城県瑞巌寺堂の秘仏33年ぶりに公開(2006年5月11日)

 宮城県瑞巌寺五大堂の秘仏五大明王像が33年ぶりに公開 される。

 五大堂は807年、坂上田村麻呂が建立した毘沙門堂が始まりで、天長5年(828)に瑞巌寺の前身とされる延福寺を開いた慈覚大師が、不動明王を中心に した五大明王像を安置したことから名が付いたとされる。
 本像は長く33年に1度の開帳とされてきた秘仏であったため、従来ほとんど知られていなかったが、調査の結果、東北古代彫刻を考える上で重要な資料であ ることが判明した。
 五大明王像は、ケヤキの一木造で、不動明王像はほぼ全体を一材で彫出している。その材質とやや粗い表面仕上げ、簡略な色彩などの表現から、10世紀末か ら11世紀初め頃に当地で制作されたと考えられ、完存する五大明王像の古例として貴重である。
 1995年に国の重文に指定されたのを機に修理され、その後、瑞巌寺宝物館の収蔵庫に移された。
 現在、五大堂にはブロンズ製のレプリカが展示されているが、8月17日に五大明王像を宝物館から五大堂に移動し、18日読経の後、20日までの三日間参 拝客に公開する。
 瑞巌寺の鎮守の神を祭る日吉山王神社、観音像などを納めた三聖堂も併せて33年ぶりに開帳される。

 ケヤキ材木造、不動明王像(頂蓮迄):像高64.lcm、降三世明王像:像高92.lcm、軍茶利明王像:像高89.7cm、金剛夜叉明王像:像高 91.9cm、大威徳明王像:坐高67.7cm、平安時代)

 

● 慈覚大師の頭部像と金棺を12年ぶり公開(2006年5月2日)

 山形県山形市の「山寺」立石寺で、先月重要文化財に 指定された慈覚大師頭部と、大師の遺骨が納められていた金箔が貼られていた木棺が12年ぶりに一般公開される。4月28日から5月31日。
  頭部は立石寺の開祖とされる慈覚大師円仁の木彫肖像で、高さ約24cm、木棺は長さ約180cm。昭和二十四年の調査で、慈覚大師が入定されたとされる百 丈岩の上部にある洞穴(入定窟)で発見された。伝教大師最澄の廟のある比叡山に自らの墓は置かないという慈覚大師の遺志で、貞観6年( 864)入寂のとき頭部だけが華芳の峰に残されて、胴体部と代りの木造頭部が金箔押の棺で入定窟に運ばれたものと見られており、 ともに平安時代初期の制作と考えられている。
 普段は入定窟の中に安置されており、一般公開されるのは、平成6年慈覚大師生誕千二百年際を記念して公開されて以来。

● 天龍寺塔頭・弘源寺で毘沙門天像初公開(2006年3月18日)

 京都市右京区の天龍寺塔頭・弘源寺は、春の特別拝観に合わせ、3月18日から5月16日まで、重要文化財の毘 沙門天立像を初めて一般公開する。
 毘沙門立天像は、平安時代の9世紀ごろの作とされ、高さ約1.2m。左手にのせた宝塔を睨むように腰を極度に左にひねり、袖や裳裾が激しく翻っている。 本像は比叡山無動寺に伝来したもので、室町時代に弘源寺に移された。これまで非公開であったが、2年前の重文指定を機に約350年ぶりに修理し一般公開す ることにした。

 

● 湖東三山天台宗開宗1200年記念秘仏一斉公開(2006年3月10日) 再掲

湖東三山の西明寺・金剛輪寺・百済寺では、天台宗開宗1200を記念して、今秋9月18日から10月27日まで 秘仏本尊の一斉開帳を行う。
本尊・十一面観世音菩薩立像 百済寺
本尊・聖観世音菩薩立像 金剛輪寺
大黒天像 重文 金剛輪寺
本尊・薬師瑠璃光如来立像 西明寺
三重塔内柱絵 国宝 西明寺

  

● 円教寺本殿から鎌倉前期の仏像発見( 2006年1月12日)

 兵庫県姫路市書写の 書写山円教寺で摩尼殿 (本殿)から、鎌倉時代前期の制作とみられる如意輪観音坐像が見つかった。
 本年3月に円教寺の開祖、性空上人の没後1000年遠忌を迎えることから、摩尼殿の厨子扉を開けたところ、坐像を発見。
 発見された観音坐像は、像高約20cm、台座を含め30.9cmの小像で、サクラ材の一木造。頭上に円筒状の冠を載せ、やや面長で端整な顔立ちを持ち、 裳で覆った岩座の上に右ひざを立てて座っている。衣や裳には豪華で精緻な切金文様を施されており、左第2手の指先が欠けているほかは、保存状態も極めて良 い。
 台座の裏側に延應元年(1239)に書写山の僧侶が父母の供養のため制作を依頼した旨の墨書があり、この年に造立されたとみられる。
 摩尼殿に安置する本尊の裏側にある小部屋の厨子の中に入っていたが、厨子は大正12年(1921)に摩尼殿が焼けた際に運び出され、再建後小部屋に置か れて開帳されたことはなかったという。
 円教寺の古文書などによると、初代本尊は摩尼殿が建立された平安時代に、開祖の性空上人が弟子の安鎮に命じて作らせたが、室町末期の1492年の火災で 焼失しており、現在の本尊は昭和8年の摩尼殿の再建時に新たに作られた像である。
 本像は、平安時代の観音像にみられる円筒状の宝冠を持つなど、初代本像を模して造られた二代目の本尊であった可能性が高いとみられる。
 円教寺では、本年3月から始まる「性空上人一千年御遠忌」にあわせて、3月18日から6月30日まで特別公開する。
(写真は産経新聞より 十文字美信氏撮影)

 

● 比叡山延暦寺根本中堂御本尊御開扉(2005年12月30日)

 天台宗開宗千二百年を平成18年1月26日に迎えるにあたり、比叡山延暦寺根本中堂にある厨子がすべて開扉さ れ、伝教大師 作と伝えられる本尊、薬師瑠璃光如来や、毘沙門天、文殊菩薩などの像が御開帳される。
 本尊は1988年の根本中堂創建1200年記念や2001年1月に公開されているが、ほかの厨子の開帳は記録にないという。

延暦寺根本中堂

2006年1月1日(日) 〜 1月27日(金)

 

● 宮津市の成相寺で 聖観世音菩薩を33年ぶりにご開帳(2005年4月19日)

 西国三十三観音霊場第28番札所、京都府宮津市の成相寺で、本尊の聖観世音菩薩(平安時代 像高約 120cm)が33年ぶ りにご開帳される。4月23日〜11月12日。今年は同寺の開山1300年とも重なり、記念イベントを企画している。
 寺伝によると、同寺の開基は慶雲元年(704)。本尊は、空腹の僧に自らの腿の肉を与えて救ったという言い伝えが残されており、身代わり観音と呼ばれて いる。

 

● 京都長楽寺で15年ぶり准胝観音菩薩を開帳(2005年3月31日)

 京都市東山区の長楽寺で創建1200年を記念して、15年ぶりに秘仏の本尊准胝観音菩薩を開帳する。
 長楽寺は延暦24年(805)年、最澄が創建したとされ、本尊准胝観音菩薩像は、像高約50cmの木造で、普段は秘仏とされ、歴代天皇の即位に合わせて 開帳されているという。秘仏は由来がはっきりしないが、今回は創建1200年の節目を祝い、傷んだ場所を修復して特別公開する。
 同寺は秘仏公開に合わせて、関連イベントも開き、仏師の長谷法寿さん(山科区)が修復した阿弥陀三尊立像や本寺にゆかりのある平家物語のヒロイン、建礼 門院徳子の秘宝を特別展示する。
 秘仏公開は4月1日〜5月31日までで、次回は10、11月に開帳される。

 

● 湖東三山 秘仏を一 斉公開(2005年2月2日)

 天台宗開宗1200年記念して、2006年9月18日から10月27日まで、滋賀県甲良町の西明寺、秦荘町の 金剛輪寺、愛 東町の百済寺の3カ寺で秘仏一斉公開される。
 公開されるのは、西明寺では平安時代後期の作とされる薬師瑠璃光如来像(重文)を52年ぶりに、金剛輪寺では、聖観世音菩薩像を6年ぶりに、百済寺では 十一面観世音菩薩像」を55年ぶりに公開する。
 

● 和歌山県・慈尊院秘仏弥勒仏坐像開帳(2005年2月1日)

 慈尊院(和歌山県伊都郡九度山町慈尊院)

 2005年3月3日〜3月9日

慈尊院本尊の弥勒仏坐像(国宝)が、世界遺産への登録を記念して特別開帳される。
弥勒仏坐像は寛平4年(892)の銘記をもち、平安時代初期の様式を伝える貴重な像であり、長年秘仏とされてきたため彩色も鮮やかな当初の台座・光背も残 されていることも貴重。今回は、弥勒堂内の鎌倉時代前期〜中期の四天王立像(県文)も公開されます。

 

● 東大寺俊乗堂などで国宝を特別拝観(2005年1月2日)

国土交通省が外国人旅行者の訪日を促進する「グローバル観光戦略」の一環として行う観光キャンペーン 「YOKOSO! JAPAN WEEKS」(2月5〜20日)に合わせ、奈良市の東大寺や京都府宇治市の平等院などで国宝や重要文化財を特別公開する。
東大寺俊乗堂特別公開
2005年2月5日(土)、6日(日)
 俊乗上人坐像 国宝 鎌倉時代
 阿弥陀如来像 重文 鎌倉時代 快慶作
 愛染明王像 重文 鎌倉時代 

薬師寺西塔特別公開
2005年2月5日(土)〜20日(日)

唐招提寺中興堂・地蔵堂特別公開
2004年12月15日(水)〜2005年3月6日(日)

 

● 道成寺秘仏北面千手観音像御開帳(2004年12月6日)

 道成寺本堂の北面祀られる北面千手観音像が、2005年3月26日から4月27日まで33年ぶりにご開帳され る。本像は、 像高360cm、室町時代の制作で、重要文化財に指定されている。

 

● 京都・八坂庚申堂で秘仏の本尊青面金剛像を24年ぶり公開(2004年1月3日)

 京都市東山区の八坂庚申堂で、さる年に合わせ新年の「二の庚申」の日に当たる4月11日に、本尊の秘仏青面金 剛像を、一般 公開する。
 本像は、邪鬼を踏みつける六臂の憤怒像で、像高約1m、二童子を従える。鎌倉から室町時代頃の制作といわれる。長年秘仏だったため、色鮮やかな彩色が残 されている。
 本尊の一般公開は、住職1代に原則1回程度とされており、「庚申」の年に当たる1980年以来24年ぶりという。

 

● 滋賀永昌寺本尊10年ぶりに公開

  滋賀県水口町の永昌寺は、11月8日、本尊での本尊木造地蔵菩薩立像を10年ぶりに一般公開した。

 地蔵菩薩立像はヒノキの一木造で、像高約1.5m。平安時代中期の作とされ、重要文化財に指定されている。

 

● 六波羅蜜寺で空也上人の生誕を記念し十一面観世音菩薩像開帳

 京都市東山区の六波羅蜜寺は、開祖空也上人(903〜972)の生誕1100年を記念して、平成15年11月 1日から30 日まで記念法要を行う。
 同時に、辰年に限って扉を開いてきた本尊十一面観世音菩薩像を期間中のご開帳する。
 また、11月1日から8日まで、同寺のホームページで十一面観世音菩薩像(国宝)と、空也上人立像(重要文化財)の写真を公開する。

 六波羅蜜寺ホーム ページ:http: //www.rokuhara.or.jp/

 

● 興福寺三重塔内陣の弁才天坐像を公開

平成15年7月8日のみ

 奈良市の興福寺で7月7日、三重塔(鎌倉時代、国宝)の内陣が開扉され、内陣に安置される弁才天坐像(江戸初期 像高 38.5cm)が特 別公開された。

三重塔の弁才天坐像は、旧塔頭の世尊院に安置していたもので、明治の廃仏棄釈で同院が取り壊された際に移された。

 

● 唐招提寺盧舎那仏坐像と千手観音立像を修理所で特別公開

平成15年5月31日〜6月8日

 奈良市唐招提寺は、鑑真和上の来日1250年を記念して、保存修理事業で解体修理中の盧舎那仏坐像と千手観音立像を境内の仏 像修理所で特 別公開する。取り外された953本の手に囲まれた千手観音の展開図のパネルも掲示される。また、エックス線写真や仏像の体内納入品、持物も紹介される。2 体の仏像が一般公開されるのは2年半ぶりとなる。

 

● 平等寺で本尊薬師如来公開

平成15年5月4日〜5日

 京都市因幡(いなば)薬師(平等寺)の開山1000年法要が5月4、5日に営まれ、非公開の本尊薬師如来(重要文化財 平安 時代)のほ か、釈迦如来、如意輪観音(いずれも重文)か特別公開される。また、高倉天皇に愛された小督局(こごうのつぼね)ゆかりの琴、蒔絵(まきえ)のすずり箱、 絹地に毛髪で文字を織り込んだ経文の3点を特別公開する。

 因幡薬師は、1003(長保5)年、当時の有力豪族だった橘行平が因幡国の海から薬師如来を引き揚げ、夢のお告げによって屋 敷を寺とした のが始まりとされ、1171(承安元)年、高倉天皇が平等寺と名付けた。

 

● 神護寺で空海直筆古文書や源頼朝の肖像など公開

平成15年5月1日〜5日

 京都市神護寺で、恒例の宝物虫払い行事が行われ、弘法大師(空海)直筆の古文書や源頼朝の肖像画、真言密教の宇宙観を極彩色 の絵画で表現 した両界曼荼羅(まんだら)など、国宝や重要文化財など60数点が公開される。

 

● 山科・隨心院で三十六歌仙扁額公開

平成15年5月1日〜31日

 小野小町や在原業平ら、平安時代の歌人を鮮やかに描いた「善通寺三十六歌仙扁額(へんがく)」が、小町ゆかりの京都市山科区 小野の隨心院 で展示される。真言宗善通寺派総本山・善通寺(香川県善通寺市)の所蔵で、香川県外での公開は初めて。

 

● 長野善光寺 秘仏お前立本尊御開帳始まる

平成15年4月6日〜5月31日

 7年目ごとに本尊の分身を披露する「善光寺前立(まえだち)本尊御開帳」が6日朝、始まった。5月31日まで。
 御開帳は「お朝事(あさじ)」とそれに続く「開闢(かいびゃく)大法要」で開始。
 お朝事は午前6時から本堂で行われ、約40人の住職が読経の中、前日大勧進から本堂に運ばれた厨子(ずし)が開かれ、観音を両脇に従えた前立本尊が姿を 現すと、未明から詰め掛けていた参拝客からどよめきが上がった。
 この後は、善光寺を運営する大勧進(天台宗)と大本願(浄土宗)が開闢大法要を営み、御開帳の始まりを宣言した。
 このお前立金銅阿弥陀三尊像は南北朝時代の制作とされ、重要文化財に指定されている。

 

● 大覚寺「特別名宝展」

平成15年3月28日〜5月25日

 京都市右京区の大覚寺収蔵庫で、「特別名宝展」が開かれている。平安後期に仏師明円をはじめとする円派によって作られた本尊 「五大明王 像」(重要文化財)が五体そろったほか、今回は約35点を出展している。

 五大明王像は、一昨年6月から2年かけて表面のはく離止めの修理を行っていた。

 

奈良春の特別公開

● 法華寺特別開扉 本尊十一面観音像特別開扉

平成15年3月20日〜4月7日、6月5日〜6月8日

慈光殿3月20日〜4月7日、5月1日〜5月31日
(出品物は3/20〜4/7と一部変わる)

 

● 不退寺特別開扉 寺宝展

平成15年3月1日〜3月31日

(聖観音菩薩立像在原業平画像、他)
業平忌(多宝塔公開)
平成15年5月28日

 

● 海龍王寺特別開扉 寺宝展

平成15年3月23日〜4月7日、5月1日〜5月15日

(十一面観音菩薩立像・隅寺心経、他)

 十一面観音立像は、本堂の本尊で高さ94センチ。ヒノキの寄せ木造りで鍍金(ときん)がほどこされている。衣は朱や緑青で彩 色し、蓮華唐 草文などの模様を切り金で表している。穏やかな表情や自然な立ち姿に加え、頭部の飾りや装身具は透かし彫りの細かな技巧も用いられるなど豪華で繊細な菩薩 像で、鎌倉時代末ごろの作とされる。平成13年から、期間を限定して厨子(ずし)の扉を開いて公開している。

 

● 薬師寺特別開扉 大宝蔵殿・聚宝館春季特別公開

平成15年3月28日〜4月5日、4月26日〜5月5日、6月1日〜6月8日

西国薬師霊場出開帳 平成15年3月29日〜4月2日
薬師寺大講堂一般公開 平成15年4月8日〜
平山郁夫画伯「大唐西城壁画」公開 平成15年3月28日〜6月10日

 

● 唐招提寺特別開扉

鑑真和上坐像・御影堂障壁画特別公開

平成15年5月31日〜6月8日

 

● 興福寺北円堂特別公開

平成15年4月26日〜5月12日

 

京都春の特別公開

● 醍醐寺春期特別展「醍醐の花見」三宝院と金堂・霊宝館の特別公開

3月15日(土)〜5月11日(日)

伽藍(仁王門から入山)の金堂の内部が特別公開。
平安期の薬師如来像など国宝8点を含む73点を展示する。
「涅槃(ねはん)図」 江戸時代 初公開
「醍醐花見短籍(たんざく)」重要文化財
「桜図」京狩野派絵師・山口雪渓

 

● 清凉寺 霊宝館の特別公開

平成15年4月1日(火)〜5月31日(土)

国宝の阿弥陀三尊像、重文の釈迦十大弟子像など。

 

● 神護寺寺宝の特別公開

平成15年5月1日(木)〜5日(祝)

所蔵の書画の公開とともに、国宝の平重盛像、同じく国宝の源頼朝像など

 

● 京都・清水寺の奥の院本尊、三面千手観音坐像初の御開帳

平成15年3月7日〜12月7日

 京都・清水寺の奥の院本尊、三面千手観音が一般公開されることになった。
 本像は、 平成12年の本尊御開帳に際に京都大学根立研介助教授が調査を行い、鎌倉時代初期の作で慶派の仏師の作と見られると発表されており、公開が待たれていた。
 報告によれば、像高64.3cm、一木割矧(わりはぎ)造りで、三眼を持つ本面と左右の脇面の頭上に二十四面を載せ、腕は四十二本、千手観音には珍しい 坐像である。金泥の上に衣部は精密な切金文様で装飾されるなど、細部の造形までていねいに作られている。
 また、制作年代を示す銘文や記録はないが、理知的な顔立ちなどが快慶の作風に似ており、その流れをくむ有力仏師の作とみられる。
 同寺によると、本像は秘仏で奥の院の厨子を開けた記録は寺にはなく、初めての一般公開になるという。

下記の期間は、夜の特別拝観 も行う

3/ 7(金)〜3/18(火)
3/29(土)〜4/13(日)
8/14(木)〜8/16(土)
11/15(土)〜12/7(日)

 

● 京都府宇治市の三室戸寺、観世音菩薩像の足裏公開

平成14年11月23日〜12月1日

 京都府宇治市の三室戸寺は、重要文化財の観世音菩薩(ぼさつ)像の足の裏を公開する「観音様の足の裏を拝する会」を開く。. 同寺の観世音 菩薩像は平安時代後期の作で珍しい正座姿。高さは約1.5m。両方の足の裏はつま先から半分くらいが衣に覆われておらず、五本の指や関節が丁寧に彫られて いる。

● 長野・善光寺前立本尊御開帳

平成15年4月6日〜5月31日

 絶対秘仏である本尊阿弥陀三尊像と全く同じ姿に造られたと言われる、お前立の阿弥陀三尊像が御開帳される。お前立は、鎌倉時 代の金銅仏 で、重要文化財に指定されており、7年に一度(現在は丑と未の年)開帳される。前回の平成9年の際には515万人の参拝があったという。

(善光寺の寺務職を勤められる、鏡善坊の若麻績修英様からお教え頂きました)

 

● 滋賀・福林寺十一面観音立像御開帳 

  福林寺(滋賀県守山市木浜町)が、重要文化財の本尊「十一面観世音菩薩(ぼさつ)立像」を二十年ぶりに開帳した。10月31日まで。
 十一面観音立像は高さ1.62メートルで、平安時代中期の作。豊かなほおと肩から足元にかけての衣の流れるような優美さが特徴とされ、作家の井上靖氏が 「星と祭」のなかで「天平時代の貴人」と評したことで知られている。
 福林寺は、今まで、十七年ごとの中開帳、三十三年ごとの開帳を行ってきたが、今回、堂宇の改修に合せ開帳した。

 

● 京都・三千院 開創千二百年慶讃 本尊の秘仏 初公開

平成14年9月8日(日)〜平成14年10月8日(火)

 伝教大師最澄が開創して今年は1200年。千百年の慶讃として、宸殿の秘仏薬師瑠璃光如来像が初めて公開されます。開扉期間 中は、普段は 入れないお内陣に入ることができ、秘佛薬師如来を間近にお参りすることができます。
 9月8日(日) 11時 開扉法要 薬師供
10月8日(火) 15時 閉扉法要 薬師経読誦法要  

 

 三千院は、寺伝によれば、延暦年間(782〜806)伝教大師最澄が比叡山に根本中堂を創立した時、東塔南谷の梨の大木の下 に一宇を構え たのがはじめで、その後、貞観二年(860)承雲が堂塔を整備し、最澄自作の薬師如来を本尊とし、一念三千院または円融房と称したと伝えます。三千院と言 えば、今年国宝に指定された極楽往生院の阿弥陀三尊像(藤原時代)が余りにも有名ですが、極楽往生院はもとは三千院のお堂ではなく、本尊は、西国49薬師 霊場の第45番にもなっているように、宸殿の薬師如来像です。宸殿は、宮中で行われた御懺法講(おせんぼうこう)等の法儀を執り行うため、昭和元年に再建 された建物で、内部中央の間(内陣)には本尊薬師瑠璃光如来像を安置する厨子が置かれ、西の間には歴代法親王が秘仏とされた救世観音半跏像(重文・鎌倉) および不動明王立像(重文・室町)が安置されています。

 

● 開基千二百五十年記念 滋賀・石山寺秘仏本尊如意輪観音像特別御開扉

平成14年8月1日(木)〜平成14年12月16日(月)

本来、御開扉は33年に一度ですが、開基1250年を記念し12年ぶりに特別拝観されます。
8月1日 11:00〜 御開扉法要
12月16日      御閉扉(この日は 開祖 朗弁僧正の祥月御命日になります。)

8月9日は、20:00まで終日無料開放されます。

ハハ 石山寺の本尊は、寺名の由来となった岩の上に座る如意輪観世音半跏像として知られる。寺伝によれば、天平宝字6年(762)に制作の塑造の二臂丈六観音半 跏像が安置されたが、承暦2年(1078)に火災に遭い、現在は根本像の形制を踏襲して制作された平安後期の如意輪観世音半跏像が秘仏として安置されてい る。現在、火災にあった当初の像の一部とされる、約26cmの宝相華文様(唐草模様の一種)の彩色した法衣の破片と約23cmの金箔を押した鐶釧の破片が 残されている。

 

奈良国立博物館にて石山寺特別展開催され、石山寺所蔵の古文書・仏像などが約70点公開されます
期間 8月9日(金)〜9月8日(日)
詳しくは、展示会の案内をご覧下さい




過去の秘仏御開帳情報

2002年〜2011年

2012年

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