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〜行程〜 8月28日(木) 京都駅 11:00 集合 北山 → 京都美山(昼食)→ 土御門家墓所(大飯郡おおい町名田庄納田終) プロローグ 私一人、京都に早めについて、六道珍皇寺の薬師如来坐像の特別拝観に六道珍皇寺を訪ねた。 パンフレットには、10:00からとあったが、朝の早いお寺のことだから、少々早く行っても拝観できるだろうと高を括って尋ねたが、解説のボランティアの 方々の都合もあるらしく、10:00キッカリまで待たされた。お目当ての薬師如来坐像は、入口すぐの収蔵庫に安置されている。収蔵庫に上がろうとしたが、 半分閉められており、まずは本堂にお上がり下さいと無理やり本堂に通される。 本堂には、最近造られた本尊のレプリカが厨子の中に安置されてお り、その前でお寺の歴史や、小野篁が夜毎井戸を通って冥界に通った話などをたっぷり伺う。その後隣の部屋では別の方が、熊野比丘尼が地獄の絵解きに使った という熊野観心十界図の前で地獄のあり様を延々と解説して下さる。次の部屋では別の方がこの井戸を通って小野篁が・・・、と全て聞いているとそのうち日が 暮れそうなので、11:00の集合時間を気にしつつ、解説もそこそこに本堂を抜け出す。 本堂を出たところでは、鐘楼の前でこの迎え鐘を撞きなさい、閻魔堂では、小野篁の着物の裾が翻っているところが、井戸に飛び込む姿を現しており・・・云々、次から次へと迫りくる解説に、まるで今見てきた十界図の無限地獄から抜け出せない罪悪人の様相を呈してくる。 やっとのことで収蔵庫に辿り着き本尊を拝観する。堂内には入れないが、ここは解説者も他の人も立ち寄らない浄土のような世界である。 薬師如来坐像は、像高125.3cmの気高い面相や流麗な衣文を持つ優美な像である。膝高も低く、衣文の彫りも浅く穏やかであるが、量感のある肩幅や胸部の奥行きは古様を残しており、平安時代中期の制作になると思われる。 もう少しじっくり拝観したかったが、集合時間も迫っていたため、不信心を詫びながらお寺を後にした。
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