雲崗・鞏県・龍門石窟の旅道中記(2006年10月8日〜10月14日)

高 見 徹

第二日目

 〜行程〜


10月 8日(日)成田空港 → 上海空港 → 北京空港→ 北京(泊)
10月 9日(月)北京 → 大同 → 九龍壁 → 華厳寺 → 応県の木塔 → 大同(泊)
10月10日(火)雲崗石窟 → 観音堂 → 太原 → (車中泊) → 洛陽
10月11日(水)宋陵 → 鞏県石窟 → 洛陽(泊)
10月12日(木) 龍門石窟 → 洛陽 → (列車) → 西安(泊)
10月13日(金)兵馬俑博物館 →大雁塔 → 陜西歴史博物館 → 青龍寺→ 西安(泊)
10月14日(土)西安空港 → 上海空港 → 成田空港


 第一日目


 10月8日(日)

  8: 30 成田空港集合
10:55 搭乗

飛 行機は中国東方航空。機内に入ると香辛料の匂いがする。
機体は古く、イヤホーンも無い。テレビも最初の安全のしおりのビデオ放映の際 だけ。

11:26 離陸

日本の飛行機に比べ、上昇角度が急で、振動もやや大きい。ちょっと不安。

12: 26 機内食

昼 食 パン、ホタテ、白 身魚。

14:00 上海空港到着

 上海空港着陸。気温20℃、中国時間13:00。上海空港は上海浦東国 際空港平成10年開港の中国では最新の空港。日本からのODA(政府開発援助)で 400億円かけて建設されたとのことだが、ターミナルの外観は、ガラス張りで、関西空港のよう。右手には日本と変らない高層ビルが建ち並ぶが、飛行機の右 側は一面の田圃が広がる。
 上海でトランジット。上海−北京は国内線となるが、北京までも同じ便で座席も同じとのこと。
手荷物を持って一旦飛行機を降りて、国内線の搭乗券を受け取る。入国審査、階段を上がって手荷物検査、何度もパスポートや、成田からの搭乗券半券、国内線 搭乗券などを出したり入れたり、大忙し。
 こ こで1時間程時間があるはずだったが、アナウンスは北京行きの最終案内。川尻団長が「お茶を飲んだりトイレに行ったりする時間くらいあるだろう(本音は喫 煙したい?)」と、添乗員の工藤氏に食って掛かるが、改札のお姉さんも「早く乗れ」とつれない。そのまま機内の同じ席に。
 約1時間の 障害物競走を終え、機内の元の席に。都合6時間の長旅には丁度良い運動か。

 

16: 00 北京 空港到着

 バ スでターミ ナルへ。荷物受け取りでトラブル。荷物の出るコンベアのNo.が分からず、右往左往。
 到 着したフロアーには10基程のコンベアがあるが、上海−北京は国内線となりフライトNo.が変っているようで、どの案内板にもフライトNo.が表示されな い。工藤氏が色々聞いて回るが、2Fだ、元の場所だ、あそこに行って聞けとたらい回しにされた挙げ句、結局、奥のフロアーの一番奥のコンベアの上で、我々 の荷物だけ空しく回っていた。約1時間のロス。
 しかし、ここのコンベアは出来が悪い。それぞれ中央のコンベアからターンテーブルに荷 物が滑り落ち てくるが、その角度が急で、ターンテーブルから飛びださないように取り付けたフレームに大きな衝撃と共に激突する。布製のスーツケースは勿論、ハードな スーツケースでも、割れ物は入れない方が無難かも。
 空港出口で、今回の中国側の添乗員、林さんを紹介される。28歳のスポーツマン。 日本に住んだことは無いそうだが、結構流暢な日本語でそつがなく、中々切れ者のよう。

 迎えのバスでホテルへ。 京広新世界飯店。ホテルにチェックインし、バスで夕食へ。
 市内の全聚徳で食事。油っこく、やや辛めのものが多い。
 今 日は移動だけなので機内で食事やおやつを食べており、余り食欲が無いが、どんどんお皿が運ばれてくる。メインイベントは北京ダック。コックさんが目の前で ダックを調理する。なかなか美味い。

 
 

 ホ テルに帰ると 19:00。A氏と骨董街として有名な瑠璃廠(ルリチャン)に行ってみることにする。林さんに聞くと、この時間では閉まっているといわれるが、街並だけで もと、ホテルからタクシーに乗る。
 タクシーの運ちゃんに、市内の地図を見せると、ホテルのボーイに確認している。大丈夫?
 車 が走り始めるが、地図で見る限りホテルから南西の方角のはずなのに、どう見ても北に向かっている。途中大きなロータリーでUターンし、やっと南下し暫く 行ってから西に向かう。やや安心したのも束の間、どんどん西に向い、20分以上も走り続ける。「ちょっと行きすぎでは、降りようか」と思っても言葉は全く 通じない。その内、信号で停車中に運ちゃんが車をおり、何と隣の車に道を聞いているではないか!オイオイ!周りはだんだん暗く、町並みが寂しくなってく る。運ちゃんも不安げな様子なので何とか声をかけ、ここで降りると身振り手振りで伝え、やっと降ろしてもらう。31元(約430円)。
 し かし、降 りたはいいが、通りも怪しげな雰囲気で、第一今どこにいるのかさっぱり判らない。周りを見渡すと、地獄に仏かパトカーが停まっているではないか。英語は解 るかと聞くとOK。地図を出して瑠璃廠の場所を聞くと、何とこの先だという。何だ、運ちゃんは間違っていなかったのか!「何分位かかるか、1分か、10分 か」と聞くと、考えてから「five-hundred(500)」だという。ひょっとしてこの国では警察も金を要求するのかと思ったら、どうも500m先 だといっているらしい。あービックリした。
 暫く歩くと、寂しい交差点がある。後ろから先ほどのお巡りさんが、ここだよと大きな声で教 えてくれる。我々が余程心配だったのかパトカーで付いてきてくれたようだ。しかし着いたはいいが、交差点の左右の通りは真っ暗で先が全く見えない。
 よ く見ると、反対側にもパトカーが停まっており、どうもここはパトカーが必要な治安の地域のようだ。
 そ れでも恐る恐る路地に足を踏み入れてみると、真っ暗な闇の中に、両脇に立ち並ぶ店が現れる。ほとんどの店が5:00か6:00閉店となっており電気を消し て扉を閉めている。ガラス窓の向こうに、土産物や骨董らしい壷、印材、掛け軸などか並べてあるのが見える。時々暗闇の奥から人や車が現れるが、通りの一番 奥まで行くとやや明るくなっており、通りにテーブルを並べた屋台のような食べ物屋がならんでおり、結構混雑している。
 一旦、大通りま で戻って反対 側の通りに行くと、日本でも名前の知られている、筆、墨、紙、硯などの文房四宝で有名な「栄宝斎」、印材や書画で知られる「宏宝堂」、歴史書古書の「中国 書店」が立ち並んでいる。印材を扱っている露店のような店が開いていたので、冷やかし気分で自然石に彫った印章を記念に30元で購入。
 再 びタクシーを拾いホテルまで。帰りは実に分かり易い道順で、ライトアップされた北京飯店、天安門などの前を通り、あっという間にホテルに到着。帰りは26 元(360円)だった。

 
       瑠璃廠 (但しこの写真は昼間)     天安門

第二日目

 


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