このたび、元東京都立忍岡高校教諭の入江妙子さんが、長年にわたって日本各地の社寺・仏像を訪問された旅行記録を、「日本彫像の 旅」として掲載させて頂くことになりました。
入江さんは、私の友人の叔母に当たられる方で、友人から入江さんの資料の一部を見せて頂いたのがこの企画の出発点でした。
入江さんは、奇しくも私の亡き母と同い年で、お会いして資料を拝見しお話をお伺いした時には、そのバイタリティーと行動力に、正に頭の下がる思いがしま した。
この旅行記録は、元国立大学教授で日本彫刻史専攻の著名な先生を講師として、十数年間にわたって日本各地の社寺・仏像を拝観された記録で、講師の現地解 説を 克明に記録し、自身で撮影した仏像の写真とともに整理されていたものです。
実は随分前に資料をお預かりしていたのですが、私の怠慢により手が着いていませんでした。今回、入江妙子さんと、仏像の旅の講師であった元国立大学教授 のご了解を得て、これらの貴重な資料を掲載させて頂くことになりました。
原稿の入力に当たっては、私の後輩の奥様である岩崎敏恵さんにお手伝い頂きました。岩崎さんは、曼荼羅の研究で著名な石田尚豊氏(東京 国立博物館名誉館員・元青山学院大学教授) の教え子でもあります。専門用語の多い手書きのノートから、丁寧にパソコンに入力して頂きました。
なお、本資料の著作権は入江妙子氏にありますが、掲載内容についての文責は神奈川仏教文化研究所・高見徹にあります。
内容についてのご質問や誤字・誤記のご指摘については、本研究所宛にご連絡下さい。
筆者:入江妙子氏のプロフィール
大正3年(1914)東京生まれ。東京都立忍岡高校で国語の教員として教鞭をとられ、定年退職後は「源氏物語」を初めとする古典の勉強会を、教え子を中心に各地で主 催される。90歳を超えた今でも、その勉強会を続けられている。
また、趣味として、日本各地の社寺・仏像を拝観する仏像の旅を十数年続けられ、講師の現地解説を克明に記録し、自身で撮影した仏像の写 真とともに整理した旅行記録は、大学ノート十数冊に及ぶ。
(H20年7月30日 高見 徹 記)