●  滝泉寺(目黒不動)

東京都目黒区下目黒3-20

    交通:東急目黒線不動前駅下車
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本堂

 

 目黒不動は、正式名を泰叡山滝泉寺と言い、大同3年(808)、慈覚大師円仁の創建と伝える。徳川三代将軍家光が堂塔伽藍を造営して以来幕府の保護が厚く、江戸近郊における有名な参拝行楽の場所として繁栄をきわめた。戦災で大半が焼失し、当時の建物としては、前不動堂、勢至堂を残すのみで、本堂、仁王門、書院、鐘楼などは戦後の建立になる。

 裏山一帯は、縄文時代から弥生時代までの遺跡として知られ、墓地にはさつまいもを全国に普及させた事で知られる青木昆陽の墓(国の史跡)がある。

 目黒不動は、江戸五色不動尊の一つである。
 江戸五色不動とは、寛永年間(1624〜43)の中頃、将軍家光が、寛永寺創建で知られる天海大僧正の具申により、それ以前からあった目黒不動を基に江戸府内に目白、目赤、目黒、目青、目黄不動尊を指定したと伝える。
 五色の意味合いは、北方の玄武(黒)、東方の青竜、南方の朱雀、西方の白虎の四神に、中央の皇帝の宮殿を表す黄色を加えた方位説、及び宇宙のすべての現象は、地(黄)・水(黒)・火(赤)・風(白)・空(青)の五つからなるとする宇宙観説など諸説あり、現在次の不動尊が当てられている(目黄不動のみ複数ある)。

目黒不動尊 瀧泉寺 目黒区下目黒
目白不動尊 金乗院 豊島区高田
目青不動尊 教学院 世田谷区太子堂
目赤不動尊 南谷寺 文京区本駒込
目黄不動尊 永久寺 台東区三ノ輪
目黄不動尊 最勝寺 江戸川区平井


 
渡部 忍 氏の紹介

1928年 愛媛県八幡浜市生まれ。
銀行退職後、趣味でスケッチを始める。
2002年1月 渡部 忍 スケッチ集「楽描き風景」を出版
現在、近畿日本ツーリスト・クラブツーリズム スケッチクラブ講師

 

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